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徒然枕物語 壱  作者: 緋和皐月
5/15

学校生活あるある小噺

ジャンル:不特定

キーワード:冬 学校 あるある?

 放課後。


「毛利先生っ!」

「なんだ」

「毛利先生って、生まれてこのかた、ず〜っとその名前なんですか?」

「そうだが、何か?」

「まぁまぁ」


 女子生徒はやんわりと質問を流した。


「先生、最近寒くなってないですか?」

「ん? ああ、寒いよなぁ。気温、また下がったらしいぞ」


 毛利先生は肩をすくめた。


「でも最近、眩しいですよね」

「日差しなぁ……授業するとき困るんだよな、ホワイトボードがテカってな」

「実は、テカり過ぎて、私たち困ってるんですよ」

「“私たち”?」

「全校生徒みんなです」

「板書写しにくいもんなぁ。なんだ、校長先生にでも訴えに行くのか? 無駄だぞ〜」


 困った顔の女子生徒の顔。


「わかってるんです……でも……でも、気になり過ぎてどうしようかと思ったんです」

「……ん? 気になるのか?」

「そうなんです、みんな気になり過ぎて勉強出来ないからって、私が代表で来たんです」

「ふん? そんなにか?」

「そうなんですよ。だから、今後、授業に出る時は、帽子を被ってください」

「ふん? 何故だ?」

「だって……」


 女子生徒は、憂いを帯びた表情で、俯いた。


「困るんです」

「は?」

「だって……」


 女子生徒は、ふるふる、と震えた。


「先生、1日1日薄くなっていくんですもの」

「ん? 何がだ?」


 気づいてらっしゃらないのですか、と女子生徒は、何かを堪えているかのように呟く。

 年甲斐もなく、毛利先生はドギマギした。

 乙女心というものは、やはり男には理解できない、と思っていると。


 女子生徒が、顔を上げた。



 ……その顔は、笑っていた。



「だって先生、だんだん頭の毛が薄くなっていくんですもの」


学校の先生っていうと、必ず髪の毛が薄い男性教諭がいらっしゃるじゃないですか。

私の中学校時代は特に、年齢関係なく頭部が涼しい男性教諭がほとんどで……あ、別にバカにしてるわけではございませんよ?ただちょっと笑いが込み上げてきてただけです。

「あ、河童先生がいたぞ」

「あ゛?河童?確かに俺は胡瓜は好きだが……」

「……いつ見ても頭が河童だなぁ!」

「なんだとこら?!」

みたいな。

……もうこれは、学校あるある……だと思ってます、ハイw


長い付き合いである友人N曰く、

「男の校長先生は皆、禿げる運命にある」らしい。

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