星とか月とか雨とか海とか……?
「なぁなぁ誠」
「なんだ、涼」
「お前ってさ、星とか好き?」
「え? 好きだけど?」
「じゃあ、青い満月は?」
「好きだよ」
「海は?」
「好き」
「雨が止まない時間とか」
「それも良いな」
誠の言葉に、一瞬だけ口を噤んで、そっと呟く。
「……今日も寒いな」
「そうか? 温いと思うよ」
「察しやがれこの野郎っ!」
「え何を?!」
ぐっと唇を噛む、僕の友人。
何が言いたいんだ、涼は?
「星も海も、月だって綺麗だ」
「ん? うん」
「雨は止まないし」
「……雨降ってないよ、今?」
「暖かいけど寒いんだよ!」
「え、大丈夫? 風邪か?」
くそ、鈍い奴!
なんなんだ、本当に?
「星、綺麗だな!」
「うん、手を伸ばしたら届きそうな感じだよな」
「……なんなのお前? それ無自覚で言ってんの? 自覚してんなら手伸ばすけどいいのかよ?」
「は?」
「月が綺麗だな!」
「うん、綺麗だよな」
「……もうやだこいつっ!」
「なんだよ? お前も綺麗だよ」
「そういうことが聞きたいんじゃな……は?」
「いや、だから、お前も綺麗だよ、涼華」
リア充爆発しろー! そして幸せになりやがれぇぇえ!←