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第三十一話 春休み☆突入!

外は小雨が降っていた。比較的アウトドア派の栞と尊だったが流石に小雨が降る日に外に出る事も無く部屋で勉強をしていた。

そう、今はもう春休みに入ってしまったのである。


上の学年に親しい親友のいない穂澄。あの、神話に残るほど頑張った準備に比べると呆気なく拍子抜けと言うのが正直な感想であった。


「穂澄さん。ここは如何すればいいんですか?」


「ああ、ここは証明の問題です。教科書に載ってますのでそこを見れば解りますよ。」


流石に特進クラスで上位を保っているだけの事はある。穂澄は問題を見ただけで瞬時に判断し教科書のページを言うのだ。もしかしたらバイトの大学生より教えるのはうまいかもしれない。

まあ、こうして教えているのは頼まれた事もあるが実は灯真の厚意で家庭教師として教えている。

そして報酬は借金から差し引くと言うわけだ。5億3000万の借金。家庭教師で稼げるとは思ってはいないものの稼がないよりはマシであろうと穂澄は今、勉強を教えているのだ。


「・・・・・・穂澄。遊ぼうよ〜」


・・・・・・しかし勉強をしてくれない問題児もいるのだ・・・


栞は穂澄の背中のよじ登りぶら下がっている。元々勉強は一夜漬けでするタイプの栞。しかもそれがいつも成功するのが性質が悪い。

と、言うわけで春休みの宿題も一日でやるつもりらしい。


「栞お嬢様。今日は雨が降っていますし、今は尊お嬢様の勉強を見ています。どうせなら一緒に勉強してそのあと遊びましょうよ。」


「・・・・・・いやだっ!今遊ぶ。」


栞は駄々をこねながら穂澄の肩を掴んでぶら下がっていた手を首に回す。

その為、栞の体が密着してドキッ・・・・・・何て言う暇はない。首に手を回された事により首が絞められて非常に息苦しい。


「ぐっ・・・お嬢様。苦しい!苦しいから!離して。」


「・・・・・・遊ぶなら離す。」


「・・・し、しかし!」


穂澄は尊の方を見ると尊は教科書を片付けながら苦笑いを浮かべていた。


「良いですよ、穂澄さん。今日の分は終わりましたから栞と遊んでください。」


「えっ?一緒に遊ばないんですか」


「はい、今まで私が穂澄さんを占領してましたので今度は栞が占領する番です。」


満面の笑みを浮べながら尊は言う。何だかその顔を見ると幸せと言うか何かホワーと体が浮き上がる感じが・・・・・・


「って!?違う。これは酸欠!死ぬから、栞お嬢様。許可貰いましたから離してください。いや、マジで!!」


最後の酸素を口から振り絞った穂澄。その事で栞もようやく納得してくれたのか。手を離し床に着地する。


「・・・・・・私の部屋に行こ。尊ありがとう。」


栞は穂澄の手を取ってそのまま軽い足取りで尊の部屋から出て行った。

尊はその2人を見送り・・・そしていなくなったと同時に溜息をついた。


「・・・・・・ホント私って甘いよぉ。折角穂澄さんに勉強教えてもらってたのに栞に譲っちゃうし・・・やっぱり私って意気地なし?」


そんな事を言いながら尊は1人部屋で悩み続けた・・・・・・










「それで何をするんですか?」


栞の部屋に来たのはいいのだが栞は無言のまま椅子を持ってきてなにやら大きなテーブルを持ってきた。


「・・・・・・麻雀。」


「何故に?」


その大きなテーブルは確かに麻雀の卓であった。どうやら本当にするらしい。


「しかし、2人じゃ面白くありませんよ。」


「・・・・・・大丈夫。」


栞がパチンッと指を鳴らすとその瞬間、穂澄の隣で風が吹いた。そして気がつくと栞の隣には黒服の男性二人が立っていた。


「うわっ!出た!?何処から出てきたかは聞かない事にしますけどあなた達いつも待機してるんですか!?」


それは十一話、十二話に出て来た黒服のお兄さん達。あえて突っ込みは控えていたが三度目の登場にもなると流石に無視するわけにはいかない。


「・・・・・・穂澄早く座って。」


栞と黒服のお兄さん達は既に麻雀をジャラジャラ音を立てながら混ぜていた。

穂澄は気付かれないように小さく溜息をつきながら席に座りそのまま一緒に混ぜながら麻雀は始まった・・・・・・



「・・・・・・とり合えず、一回役満に振り込んだら終わりね。」


四人が山を作り、自分の手牌が決まった時、ふい、に栞が言う。そんなに手牌に自信があるのか穂澄は息を呑み注意する。


黒服のお兄さんがサイコロを投げ親は何と栞に決まる。これも運が悪いのか穂澄は嫌な予感しかしない・・・・・・

それにしても黒服のお兄さん達、一言も喋らないので凄く怖いんだけど・・・

穂澄はそんな事を思いながら、身構える・・・・・・と。


「・・・・・・ロン。天和テンホー


「・・・・・・・・・えっ?」


注)天和とは―――親で配牌時に和了っていると成立。天からの授かりものとか言われているとかなんとか・・・


「えーっ!??」


いきなり負けが成立する穂澄たち。

栞はニヤリと不敵な笑みを浮べる。


「・・・・・・じゃあ、罰ゲームだ。」


「えっ!?聞いてないんですけど!?」


役満一回で負け。と言うのは聞いた。しかし罰ゲームなんて聞いていない穂澄は当然慌てる。しかも栞の目は黒服のお兄さん達には向いておらず穂澄にしか向いていない。つまり罰ゲームは穂澄限定の可能性が大きい。と言うかそうなのであろうが・・・・・・


「・・・・・・穂澄、脱げ。」


「脱衣麻雀!?」


穂澄はあまりに驚いた為椅子を跳ね飛ばし立ち上がってしまった。

何となく体を張った罰ゲームだとは思っていたがまさか年頃の女の子に脱げなんていわれる日が来るとは・・・そんな事を思いながらまんざらではない顔をする穂澄。


―――いやいやいや!無理だから、何で?脱衣麻雀。って言うかこれ絶対俺を脱がせたいから始めたんだよな。


「そうだっ!お嬢様。こう言う事は三回勝負って言うのが鉄則なんですよ。」


「・・・・・・わかった。それじゃあ、あと二回。」


一瞬嫌そうな顔をする栞だがどうやら了承したらしい。再び山を崩しジャラジャラと混ぜ始めた・・・・・・









それから数分後。

一巡目、黒服お兄さん、その壱。


「ポンッ!」


穂澄は一巡目いきなり仕掛ける。

穂澄は頑張った。そりゃあ、負ければ脱がされる。そして多分・・・と言うか絶対黒服のお兄さん達が勝っても穂澄に脱げと言うだろう。何たって栞が指を鳴らしただけで走ってくるぐらいなんだから。


「・・・・・・良くやった穂澄。」


栞の薄い笑み。


「・・・・・・ロン、地和チーホウ


注)地和とは―――子で1巡目以内でツモ和了ると成立。誰かの鳴きが入ると成立しない。地からの授かりものとか言われているとかなんとか・・・


再び穂澄の負け・・・・・・

しかしまだ一回ある穂澄は諦めない。





また、数分後。


「・・・・・・国士無双」




穂澄はその日暴れるが、黒服の男達に服を脱がされ、栞に苛められたとさ・・・・・・




どうも作者です。最初に言っておく事があります・・・サブタイトル考えるのめんどくさくなった!

と言う訳で三十一話から普通でいきます。

あとは今回の内容についての注意事項。作者は麻雀、ほとんど知りません!と言う訳でご了承ください・・・

ではでは感想&評価待ってますので

投稿頑張ります。。。

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