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空色日和

作者: 蓮花

空色日和



見上げた空は、いつも綺麗で






《雨空》


空は、泣いていた


どうしてそんなに泣いているの?


何がそんなに悲しいの?


赤い傘越しに見える灰色の空は


ただ静かに泣いていた



あたしだって、泣きたいよ





《夜空》


深い深い濃紺の中に


たくさんの光がありました


遠い遠い宇宙のどこかから、届いている光です


小さな小さな光です




だからお願い、消さないで





《雨空 二》


震えているあたしの手を握って、あなたは言いました


「おいで」


着いたのは、土砂降りの空の下でした


あなたは、あたしに言いました


「ここなら、泣けるんじゃない?」




あたしは、空と一緒に泣きました





《冬空》


白くて冷たいもの


次々と降っては、消える


その繰り返し


これは、何?



それすらも忘れてしまったの


冷たい空の下


もう涙を流すこともできなくて





《夏空》


見上げた木の上に、あの子はいた


「そんなところにいたら、危ないよ」


私は言った


「何が、危ないの?」


少女は、太陽の眩しい空を見上げながら尋ねた


「落ちたら、死んじゃうよ」


私は答えた


すると少女は、その純粋な瞳に私を写した



「死ぬのは、いけないことなの?」



私は、答えられなかった


私が黙っていると、少女はまた空を見上げた


少女の瞳には、雲一つない夏空が広がっていた





《夕空》


赤く染まった空の下


あなたは背を向け、歩き始めた


「また、会えるよね」


あたしが言うと、あなたは立ち止まった


「きっと、会えるよ」


振り向いたあなたの顔は、悲しみに満ちていた



何度このやり取りをしたのだろう?


あなたはまた、歩き始める





《朝空》


どんなに辛くても


どんなに苦しくても


朝は必ず来る


日は昇る


結局この世界は


繰り返しでしかない


再生しては、巻き戻し



だから私達は


毎日をやり直す



空を見ていると、色んな気持ちになります。切なくなったり、元気が出たり。本当に不思議です。

何かが嫌になったり、元気が出ない時にはぜひ空を眺めて見てください。

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