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idea note 12

作者: 戸倉谷一活
掲載日:2026/04/13

 実は数年間、気になっていた話です。


 本来ならば「さかなクンさん」と表記すべきでしょうが、Wikipediaを読みましたところ、敬称を略して良いとか、その様に記されておりましたので本文では「さかなクン」と表記致します。

 さかなクン、魚類学者として有名ですが、中学校へ入学した際、吹奏楽を水槽学と勘違いして吹奏楽部を見学し、そのまま入部、高校へ進学しても吹奏楽を続けて合わせて六年間を吹奏楽部で過ごしたそうです。

 記憶が曖昧で申し訳ないのですが、東京スカパラダイスオーケストラとCMで共演していた記憶があります。

 イラストレータでもあり、大学の教壇にも立たれており、三面六臂とはまさにさかなクンのような人を表す言葉なのかと思います。


 ところでさかなクンは「吹奏楽」を「水槽学」と勘違いしたと前述しましたが、具体的にどの様な物を思い浮かべたのでしょうか。 部室に入ると大小様々な水槽が置かれており、水槽の歴史や豆知識、水族館で必要な知識、年に数回は部活動で水族館へ行って職員さんから話を聴くとか、そう言う部活動を想像したのでしょうか。

 それとも全く異なる部活動を思い浮かべたのでしょうか。一度、ご本人に伺ってみたい物です。


 ところで近所のホームセンターにも水槽は販売されていますし、水槽のメーカーがあり、工場もあり、工場で水槽の設計をしたり、現場で水槽を製作している人が居るのはわかります。

 水槽の容量によって素材も変わるでしょうし、耐久性とか見やすさ、重量も考慮しないといけないでしょう。

 しかし、水族館の水槽は誰がどの様に製作しているのでしょうか。この点が気になりました。

 今、日本国内には百七十以上の水族館があるそうです。一つ一つ調べたわけでは有りませんが、おそらく戦後の復興や景気の良さで一気に増えたのではないか、その様に考えています。こう言う時期ならば大手の建設会社に水族館の担当部署があって水族館に関する資料とかが山のように積まれているのでしょうか。

 水族館の水槽と言えば全てが一点物で同じ水槽はないことでしょう。

 来園者には見えない部分、職員専用の部分なども水族館によって異なることでしょう。


 水槽といっても広い範囲で言えば生け簀も水槽に入るようです。近年は魚の養殖を陸上で行っていると聞きます。

 書きながら思い出したのは海老、サーモン、河豚、他にもあるかもしれませんが、とりあえず三種類で勘弁して下さい。それにしても最初に信州サーモンや山梨県でもサーモンを養殖していると聞いた時には「海無いやん!何かの聞き違い」と思いましたが、海が無くとも海水魚が育てられる時代なのです。


 話は飛んだり跳ねたりしましたが、水槽についてまとまった学問とかはあるのでしょうか?

 例えば大学ですと学部、学科、専攻とかはあるのでしょうか?

 どこかの大学に水槽学部、水槽学科、水槽学専攻みたいな感じであるのか、それとも水槽の専門学校があるのでしょうか。


 もしかすると水族館の建設を受注した建設会社各社が独自に研究してその都度、注文通りの水槽を造っているのでしょうか?

水族館専門の設計士とか水槽専門家、水族館研究家的な人を外部から招いて意見を頂きながら水槽を造るのでしょうか?

 この様に考えていくと水槽学と言う学問があってもおかしくないと思いますし、合わせて水族館全体について学ぶ学問もあるべきでは無いか、その様にも思いました。

 しかし、水族館自体、毎年どこかで新規開館するような施設でもありませんし、大学で水槽学を専攻しても「就職に有利か」と聞かれたら「ん~」となりますよね。


 大学の教授とかには水槽の専門家とか居られるのかもしれませんし、どこかの大学でひっそりと授業があるのかもしれません。

 水槽に関する雑学などをまとめた、私のような人間が興味本位で読めるような書籍があれば良いのですが、その様な書籍はあるのでしょうか。


 ジンベエザメやらオニイトマキエイやら、大きな魚でも水族館で飼育できる時代になったのですから人類の工業力とは凄いと改めて感じます。

 今回は水槽学という、存在しない学問について書きましたが、世の中には沖縄学、富士山学など色んな「○○学」がありますし、これから新しい「○○学」が姿を現すかもしれません。私たちの身近にあるもので実は一割も理解していない物事もあるかもしれません。

 随分と昔、図書館で熊谷真菜さんの「たこやき」と言う一冊を見付けて読んだときの衝撃は今でも忘れられません。たこ焼きその物と道具類の歴史をきちんと取材して一冊にまとめておられたんですね。

 この「たこやき」と言う一冊は一読の価値はあると思います。図書館で見付けられたら是非、ご一読下さい。九〇年代の書籍ですから今、書店での購入が不可能なようです。

 普段、私たちが何気無く使っている道具や食品の中にはまだまだ謎が多かったり、当たり前すぎて歴史などが忘れられている物もあるかもしれません。


 そう言えば世界最古の水族館はどこの国にあるのか、気になって調べましたら一八五三年、ロンドン動物園の中にフィッシュ・ハウスという名で開館したようです。

 個人的にはエジプトの王様とかが水槽を製作させて小魚を飼育しているイメージがありました。

 ガラス自体は紀元前二二五〇年頃には存在したようです。ガラスが無くても土器とか木箱で見た目が綺麗な魚を飼育する王様を想像していましたが、今の処、魚を飼育した王様の記録は無いようです。

 それでも三千年くらい前のある日、王様に水槽を造れと命じられた職人がいて何一つ資料が無い中で苦労して水槽を造ったかもしれませんし、上手くいかずに処刑されたかもしれません。


 異世界で水族館や水槽を造る話とか、そう言う作品はあるのでしょうか?

「水族館の職員、異世界へ転生して水族館を運営して一儲けする」

 または「水槽学の専門家、異世界で魚の養殖で一儲けする」というのも良いでしょうか?


 私なら「売れない水槽学の専門家、石油王のために超巨大水槽を造る」でしょうか。

 仕事が無くて困窮していた水槽学の専門家のところに石油王から仕事の依頼、世界最大規模の水槽を造るために奔走する、みたいな内容でしょうか。


 それこそアニメの出てくるようなマッドサイエンティストの見本のような博士に学んだ常識人の主人公が世界最高の水槽を造る物語が有っても良いでしょう。

 一方でどこかの大学にある水槽学科で学ぶ学生の穏やかな一日とかを描いた短編も書いてみたいとも思っています。

 または新しい水族館、大型水槽を造るに当たって事務所で頭を抱えている水槽業の若手とか、そう言う人を描いてみるのも面白いでしょうね。

 夜中の事務所にて一人で作業していて「やってられるかぁ~」って図面投げ出している、そう言う場面は入れたいですよね。


 水槽学部水槽学科水槽史専攻……


 上手く言えませんが、動物園の檻にしても動物の大小や生態に合わせて容積とかを考えなくてはいけないでしょうし、時には開園中の時間帯であっても動物が来園者から隠れることができる場所も必要だと思います。

 多分、人間の視点から考える動物園と飼育される側である動物の視点から見た動物園って全く異なっているのでは無いでしょう。

 同じように人間の見やすさで造られる水族館と水槽の中へ閉じ込められる魚たちの暮らしやすさも真逆なのでは無いでしょうか。

 最後に偉そうなことを書きましたが、私は全く泳げないので水族館で魚を見れるのは純粋に嬉しいです。

 魚=美味しそう……

 もし水族館や水槽に詳しい方がいたら私の替わりに水槽学をテーマとした小説を書いて下さい。

 思い付いたのは良いのですが、私には無理ですね!

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