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聖女と魔法の世界

ある騎士団員の憂鬱

作者: あるい

「とある聖女を引き取った家の顛末」と同じ世界です。

 やばいかも知んない

 

 ウチの騎士団にサラとエリックって奴がいるんだけど、この二人付き合って居るみたいなんだよ。でこいつらが良く問題起こすの。


 エリックはねえ良いとこのお坊ちゃんみたい何だけど、どうも親と仲良く無いみたいなんだよねえ。良く「俺は親父と違う!」「兄貴は関係ない!」とか良く言ってる。


 サラは家が貧乏みたいで良く「節約しなきゃ」「あれの支払いどうしよう」とか言って居る。ちなみに家族仲は良いみたい、お土産とか買って行くしね。


 でこいつらが起こす問題とか言うのはねえ・・・・

 やりすぎちゃう事かな?


 騎士団は、「澱み」って聞いた事あるでしょ。「魔力の吹き溜まり」がそう言われて居るのね。小さいものだと魔法で吹き飛ばせるけど、大きいものだと周囲に「再生」という災害を引き起こすので放って置けないなので、国内外の「澱み」を探し出して、それらが発生させる。魔獣の凶暴化や災害を防ぐ、対策を立てるのがウチらの仕事なのね。でもこいつらはねえ・・・


 例えば、街中の小さい「澱み」をコッチの許可も得ず吹き飛ばすしかもそれを後から申告する当たり前、勝手に魔獣を倒す、勝手に泥棒とかを捕まえるとか明らかに越権行為とかいわれる余計なことをするんだよ!後から嫌味言わるのこっちなんだから!


 でもまあ、ここまでは正義感が暴走したものとする。でもねえコイツらがダメなのは・・・


「報告する時間が無かった!」「ご、ごめんなさい間に合わなくて」「いちいち謝るな!」「でも・・・」「そんな顔するな!こっちが気が滅入る!」「いつもごめん・・」「謝るな!」


 てこんな感じ何でそんなことになったのか?何でそんなことをしたのか?て言い訳ばかりで話にならない。お互いを庇いあって居るの?喧嘩して居るのって感じ


 団長も「言い訳するな」「職務を果たせ」と言うばかりでおしまいには「自分で考えるんだな」とハッキリものを言わない。何なんだよ!て感じ


 おかげでこっちは四方八方に謝り倒して居る。最悪。


 で私、すぐ上の大騎士団長と親戚だから、相談しに行ったんだ。


「団長はその二人に期待して居るみたいだな。」

「でもこっちは尻拭いで大変ですよ。報告書、始末書出さないし、聞いても言い訳ばかりするし!」

「・・・パニックになって居るなあ。何でやったのか?と言うより、何があったのかと優しく聞いた方が良いんじゃないの?」

「今度からそうします。でもそう言う言い方するとエリックは『子供扱いするな!!!』怒鳴るんですよ。サラは何かにつけて『ごめんなさい』って謝ってばかりで」

「思春期だなあ・・・その二人は恋人同士なのか?」

「うーん多分、歳も近いからかいつも二人一緒にいますし、自然と組んでいますね。」

「・・・ちょっと腹を割って話し合った方が良いかもしれないなあ」

「やっぱ飲み会とかですか?嫌がりそうだなあ」


「・・・いや正式に」


その後、ウチの騎士団に視察が入った。

で仕事ぶりを見てもらったんだけどねえ・・・大問題だった。


エリックは腕力任せで力押し、サラは魔法でゴリ押しで余計なことするという散々たるものだった。

この二人何もかも合わなかった。

エリックが怒鳴るせいでサラが怯えてまごついて上手く合わせられないと言う悪循環だった。


 私たち全然何も見えていなかったみたい。

この二人恋人とかじゃ無かった。


 エリックは優秀な兄弟たちに押しつぶされて居るのかと思っていたら、末っ子で病弱だった彼を甘やかしているだけだった。彼自身はバカにされて居ると感じて居るみたいだけどねえ。

 サラは典型的な男尊女卑の家庭で、給料の大半を家に入れて居るらしい。お土産も買って来ないと文句言われるみたい。


 でこの二人を遠くのしかも寮に入らなければならないほどの街に任官させることにした。

家族も知り合いも居ない場所でで心機一転!て感じで!

しかもお互い別々に!


 二人には「左遷じゃねえか!!」「家から通えない!怒られる!」とか言っていたけど、あんた達のためだからね!離れ離れになったのエリックは少し残念そうだったけど、サラはほっとしていたみたいだなあ。まあ彼女は親から離れられたと言うのも有るんだろうね。

 これから頑張りなさい!って感じかな!

私はと言うと


「・・・事務仕事がなんで増えて居るんですか?

「・・・いままであいつらに構っていた分皺寄せがきたんだ。」

「事務要員出せませんか?」

「・・・君が居るだろう?」

「えー私一応騎士団員なんですけどー」

「・・・君が戦闘すると周囲の被害がすごいだろ?昨日だってサラの親類をブチのめしただろ。」

「あーあれはナイフとか出されたから対処しただけですよ。団長だってエリックのお兄さんを投げ飛ばしたくせに」

「あの手の輩はああまでやらないとやらかすからなあ。」

「かえって始末書増えちゃったなあ。」

「君が言うな!」


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