聖なる光
少しすると周りにちらほら人影が見え始めた。
きっとみんなもうまいこと瓦礫の間におさまっていたのだろう。
しかしほっとするのもつかの間、空に太陽らしき物体が急に現れた。
形は球状で距離感がわからないので大きさもわからないが意外と小さい感じがした。
「次から次へと、、。」
俺はもう体力的に限界が近づいていた。
その球体は肉体を休ませんとばかりかいきなり光を発し始めた。
「なんだよあれ、、、、!!」
そう思った時に体に痛みを感じた。
あの光か!!
よくまわりをみると草が若干溶け始めている。
身の回りには光を遮る物などないし、、、
そう考えていると遠くに見える人がタワーに近づいていくのが見えた。
確かにあそこの中なら光の影響を受けないかもしれないが。
考えているうちに体は蝕められ続け服の表面も溶け出している。
「ちっ、考える暇すらくれないってわけか。」
俺は全体内エネルギーを使って塔に向かって走り出した。
塔は思ったより近くにありたどり着くまでに10分くらいかかったがあの光の下だととてつもない時間に感じた。
俺は息をきらしながら振り返り、よくここまで走れたなと自分に感心した。
続々と生き残った人たちが集まる。
外だとまだかすかに光が痛い。
俺は決心して入り口をくぐった。
そしてとうとう俺はゼクタータワーに一歩足を踏み入れた。