壱
他作は理由あって製作を中止します。
DAAAAAAAAAAAAAAAAAAN!!!!!!!
午前8時、俺――深山悠介の運命は、多分悪い方向に向かって行くことになる事を確信した。
いつも通り、高校への通学に利用していた電車が、高架の橋の所で、突如停車。そして、前方の車両から小さい悲鳴と並みに聞こえた銃声が、7車両目の俺らの所まで聞こえてきた。
もちろん意味がわからず、ただ、単に、前の方に気を向けて、状況を把握したく、車両と車両の接続部に向かう。正直、日本の領土に足が着いている間は銃声など、ドラマ等以外で聞かないと思っていた。
ドアを開けて、前の車両を覗いた。やはりと言うか、前の乗客も前の車両の様子をうかがっている。
(行ってみるか?)
特に野次馬になるタイプでは無いのだが、コレばかりは気になって仕方がない。俺以外にも後ろに乗っていた奴等もいるし。
「お前ら、死にたいんだなぁ〜、じゃあ、お望み通り殺してやるよ? 有り難く思えよな〜、この孝志様が殺して殺るんだからよ〜? 」
俺が一歩進んだ時、前方から、おそらく人だまりになっている、接続部の所から、こちらに聞こえてきた。かなりふざけた口調で言っていた。
前の乗客一人一人が、思い思いの事を口にし、命乞いをするが………心無き冷たい銃声が何10発も聞こえてきた。
6車両目の床が、真っ赤な鮮血に染まった。その血を見て笑う右手に銃を持つ男が、満足げにこちらを見た。その目は、殺意に満ちていて、人間の目とはとても思えない。
先程まで微塵も無かった恐怖心が、俺を包み込み、それが、後ろの連中にも伝染する。
(どうすっか…)
いくら考えても、良からぬ想像しか頭に浮かんでこない。
「お前らも死にたいんだよなぁ〜? この孝志様の手で殺されたいんだよなぁ〜?」
狂気の殺人犯・孝志が、不敵な笑みを浮かべ続けながら、ゆっくりと、近付いてくる。
俺は焦って踵を翻し、最後尾まで走った。連れて他の乗客も走る。
それを嘲笑うかの様に、ゆっくりと、何発も銃声が轟く。
後ろ(7車両目)の方で、悲痛な叫びが聞こえてきた。だが、そんなの今は、気にならない。警察が来るまで逃げなきゃならないのだから。
8車両目を越えて、9車両目に行こうとしたとき、
「止まれ、撃つよ!?」
、と同時に、窓ガラスが割れて、拳銃を2丁持った覆面女が入ってきた。急に入ってこられても、反応できるハズがなく、勢いが止まらないまま、覆面女を押し倒してしまった。
「離して! 殺すよ! バカ! 重いってば!」
、と罵声を浴びせられたが、足が絡まってしまい動きようがない。
「バカ! くすぐったい! やめ、あはははは、は、動かないで!」
俺が動くと、どうやら女の壷に当たるらしく、悶えている。
――にしても、どこかで聞いたことがある声なんだよな……
身近っていうか……ここ最近初めて聞いたっていうか……絶対聞いたことがあるんだよな。誰だっけか…
「穂香! 大丈夫か!? 今そいつ殺るからな!」
背後から孝志がバタバタと足音をたてながら、近付いてくる。そして、銃口を俺の後頭部に押し当てた。
「孝志、落ち着け。時間だ。」
突如、前方から眼鏡をかけて、クールな雰囲気を醸し出している男が、それに合う落ち着いた声で言った。まさに神様だと俺は思った。だが、服装と装備を見て、その思いは、瞬く間に消え去った。
迷彩服を着て、ウージーのマガジンを迷彩服の至る所に備え、腰には拳銃を4丁、背中にはライフルの重装備振りだ。
今時の日本でこんな奴がいるなんて珍しいな……って、感動している場合じゃねぇや!
俺は絡まっていた足が、いつの間にか外れていたので、慌てて立ち上がろうとした。
「痛っ!」
……まぁ、太ももの上の方、だいたいパンティの真下辺りを引っ掻いてしまった。
「こいつっ! 俺の穂香を傷付けたな! 許さねぇ!」
何故か怒りの表情で立ち上がった俺に銃口を向ける孝志。
「私は孝志のモノじゃないよっ!」
すかさず否定。
「そんなぁ〜! ……ぅう……酷い……」
瞬時にへこむ。かなりマジでへこんでいる様子だ。まるでコントだな。
「退くぞ。時間がない。」
クールな男がそう言うと、2人を両手で軽々と持ち上げ、割れている窓から忍者みたく跳び去った。
いったいなんだったのだろうか……とりあえず高校に行かなくては。大幅な遅刻だし…まぁ、元々遅刻だったんだけどね。
――――――
学校に着いて職員室にいって、担任に軽く怒鳴られてから、教室に向かった。かなりうるさい。時刻は…まだ12時前か、丁度お腹が減って、集中力が無になっている時間だ。どうりでうるさい訳だ。
後ろのドアを開けて、堂々と入る。みんなの視線がこちらに向けられる。
……結構こういうのって恥ずかしいんだよな。
とりあえず俺の席に向かってみる。途中友人Aと友人Bに弄られたが、もちろん無視。
席について、俺は机に伏せた。さっきの緊張感というか緊迫感みたいなのが、疲労感に変わって、俺の体を重くする。
俺は気まぐれに右を向いた。隣の席の奴は…いない。隣の奴誰だっ……け…………か………?
こんにちは〜そしてこんばんは〜
豊です。
さて、初回から中途半端な終わり方でしたが、これはまぁ、一つの遣り方なので気にしないで下さい。
ちなみに本作品は、アクション+恋愛+ホラーで形成されて行く予定です。
豊の得意分野はホラーのみなんですが、それだけではダメだと思い、最近は恋愛を書いてます。
恋愛シナリオは明らかに他著者様に劣りますが、それをホラー+アクションでカバーしていきたいと思ってます〜(ぁ
拙い文章ですが、暇潰し程度に読んで下されば、嬉しいです。
最後に、誤字脱字の指摘や感想など待ってま〜す