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魔剣学院の落ちこぼれ ~神の加護を秘めし僕は、学院から世界を無双します~  作者: 蒼月ケン
第2章 魔剣学院再入学編

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episode50 侵食の脅威、命の危機

――――――エリオスSide―――――


「【神域展開ディヴァイン・テリトリー】!


 エリオスは神域展開ディヴァイン・テリトリーをさらに拡大させ、あたり一面に神の加護を付与した。


それは“ヴァイル汚染魔獣”にも届き、やがて彼はもがくように苦しみ始めた。。


「なるほど…その魔術で浄化しようという寸法ですね。」

「あぁ…きっとこれで…!」


 しかし、汚染魔獣はもがくのをやめて、再び赤い瞳が輝き始めた。


「なっ…!効いてない…!」

「エリオスさん!くる…!」


 汚染魔獣は雄叫びをあげると、魔法陣の周りの景色がさらに濃い霧へと変化していった。


「これは…!リオンくん!」

「えぇ…ここから外に出るとおそらく死…エリオスさん魔力はどのくらい持ちます?」

「この調子だと30分…いや、それより持たないかも…。」


もし魔力切れで魔法陣が途切れでもしたら…リオンの命が危ない。


「エリオスさん!その魔法陣を小さくしてください!」

「わかった!」


エリオスは魔術を軽く抑えると、神域展開ディヴァイン・テリトリーは少しずつ範囲を狭めていった。


 そのときだった。


さっきまで神域展開ディヴァイン・テリトリーでもがいていた様子とは裏腹に、今度は神の加護を体中で取り入れていた。


「あ、あれは…魔術を吸収している…!?」

「なんだって!?」


黒く霧がかっていた姿が変わり、黄金色の筋がそこら中に張り巡らされた。


「こいつ…!神の加護を自分の力に変えたんだ…!」


 リオンの叫びとともに、汚染魔獣の肉体は異様な変化を遂げていく。黒い外殻にはまばゆい黄金の筋が浮かび、まるで神性と闇が融合したかのような異形の姿へと変貌していった。


 神すら、侵食されるのか…!


僕は魔法陣から出て、リオンのみに魔法陣を集中させた。


「エリオスさん!エリオスさんも中に…!」

「大丈夫。僕は魔法陣なくても生きていける。」


魔法陣の外に出ると心拍数が少し早くなった気がした。胸の奥でざわめいている。


魔力の消費が激しい証拠だ。この霧は魔力を奪っている…!


早めに倒さないと、僕もリオンも汚染されて死んでしまう。


 次の瞬間――大きく口を開き、まるで肺の奥底まで空気をかき集めるように、深く息を吸い込み始める。


その異様な光景に、僕もリオンも背筋が冷たくなった。


「……嫌な予感がする…!」

「エリオスさん……!」


 僕は反射的にリオンの前に飛び出し、神剣を地面に突き立てる。

「【神域盾ディヴァイン・シールド】!」


 瞬時に金色の光が弧を描き、半透明の巨大な盾が展開される。


 ――直後。


 魔獣の口から、神の加護と汚染が混ざり合った、濃く粘つく霧が轟音と共に吐き出された。


 光と闇が入り混じったその息は、空間を削るかのような圧力を帯び、盾にぶつかった瞬間、耳をつんざく衝撃音が響き渡る。


 ギリギリと、盾の表面が軋む。

「……っ、く……!」


 なんとか防ぎ切ったが、息を整える暇もなく、魔獣は再び息を吸い込んだ。


「二発目……!」

 予備動作を見た瞬間、僕は再度剣を突き立てる。

「【神域盾ディヴァイン・シールド】!」


 今度はより厚く、強固な光壁を展開。だが、受け止めた瞬間、魔力が急激に減っていくのをはっきり感じた。


(……やばい、このままじゃ……魔力が保たない)


喉の奥がひりつく。汗が額を伝う。


 僕は奥歯を噛み締めながら、次の一手を必死に探っていた。


ずっとリオンを守ってばかりじゃ魔力だけが減り、やがて僕もリオンも生身で…!


思考を巡らせようと頭を捻らすが、目の前の攻撃に翻弄され、集中できなかった。


すると、リオンは魔法陣から腕を出して、僕の背中を支えていた。


「リオンくん!!ダメだ!手を引っ込めて!」


リオンの腕は徐々に紫がかり、アザのように変色していった。


けどリオンは一切引っ込めようとしなかった。


「エリオスさんばかり戦わせませんよ…!それに霧なら風魔術で吹き飛ばせるかもしれません…!」


リオンは顔を歪ませながら声を上げた。するとリオンは風魔術の詠唱を始めた。


「吹き荒れろ…!【昇り風龍(トルネードアッパー)】!!」


詠唱した瞬間、霧がゆっくりと登り始め、天井へと張り付いた。


リオンは苦しみながらもずっと青黒くなった腕を上げていた。


 さらにリオンくんはゆっくりと左腕を下ろし、さらに詠唱した。


「【噴流嵐(ジェットストーム)】!エリオスさん!魔法陣を消してください!!」


そういった瞬間、リオンの周りの霧は風に抑えられるように吹き飛んでいった。


でも…安心はできない。魔法陣は守りだけじゃなく状態異常を抑える効果もある。


 ウジウジしていると、リオンは察したようで無理にはにかんで笑った。


「エリオスさん…僕は平気です…!命をかけて戦ってくれてるのに僕だけ守られてるなんて、気に食わないですよ…!」

「リオンくん…!分かった…すぐ終わらせるよ…!」


意識して出していた神域展開ディヴァイン・テリトリーを手放した。その瞬間リオンの足元で輝いていた魔法陣は消え、その瞬間にリオンは歯を食いしばった。


「エリオスさん…任せましたよ!」

「リオンくん…!」


 リオンの命は、僕の行動次第で変わる…そう実感した瞬間、足が魔獣の方に動いた。


リオンくんが攻撃を防いでいる間に終わらせないと…!

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