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魔剣学院の落ちこぼれ ~神の加護を秘めし僕は、学院から世界を無双します~  作者: 蒼月ケン
第2章 魔剣学院再入学編

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episode33 私の知らないエリオス君

すみません!

話の内容にミスがありました!!!

修正版を再投稿していますのでお手数おかけします。

――――――エレナSide――――――


 キアラルと戦ったあとの話…


「エリオス君…。」


キアラルに敗北したエレナは、女子寮の自分の部屋のベッドで俯いていた。

剣術のみといえど、キアラルの前で何も出来なかった悔しさが受け止めきれなかった。

キアラルの私を仕留めようとする殺気に未だ体が震える。

初めて、何度戦っても勝てる気がしないと心の底から感じた。

剣の動きが早いし、力強かった。


 …でも、あれが私の追い求めていた剣術だ。それを目の前で、いや、直接やり合えて闘争心が湧きあがった。

これから何度もキアラルの剣術を参考にして、私のものにしたい。

それに、キアラルは魔力がないって言ってたし、まだエリオス君は私のものに出来る見込みがある。

次の模擬戦で、キアラルに魔術をお見合いしよう。そう思った時だった。


 窓に紫色の猫が立っていた。

…ん、伝書キャッツだ。猫の形をしてるけど魔力で出来ているんだよね。試合で誰が戦うか教えにきたのかな。

まぁ適当に聞き流すか…。


『定期試合報告だニャ、エリオス vs バルガ、○○○、○○……』

「え!?!? エリオス君!?しかも今何人いるって言った!?」


あまりの衝撃に途中から聞きこぼした。


 伝書キャッツを掴んでもう一度聞き返そうとしたが、役目を果たした伝書キャッツは空気と同化するように消えていった。

まずい…!早く試合を止めないと…!!

慌てて剣を持って部屋を飛び出した。

エリオス君…!何を考えているの…!なんで複数人と相手してるの!!

 エレナは、人並みをかき分け、まるで氷の刃のように冷たい眼差しでまっすぐ試合場へと向かっていた。頭の中はエリオスが複数相手に無謀な戦いを挑んでいるという情報でいっぱいだった。


 しかし、試合場にたどり着いたときにはバルガがエリオスに岩のつららを放っていたときだった。

あぁ…!もう始まってしまった…。もうエリオス君が負けるのを見たくない。そう思い目を瞑った。


 ………あれ、試合が終わった鐘が鳴らない…。それに周りの人がざわめき始めた。

 ゆっくり目を開けてみると、岩の壁の影から炎の剣をまとったエリオスがいた。


え…?エリオス…君…?


私の知る、魔力が乏しいはずのエリオス君が、私の目の前で、信じられない光景を見せていた。

バルガが放った岩のつららは、まるで脆いガラス細工のように、エリオス君が作った岩の壁によって砕け散っていた。

そして、その岩壁の陰から姿を現したエリオス君の剣には、赫々(かくかく)と燃える炎がまとわりついていた。

エリオス君は、まるで別人のように、冷静な目でバルガたちを見据えていた。

彼は【風魔術迅脚(ウィンドステップ)】と呟くと、一瞬で取り巻きの一人の懐に飛び込んだ。


「うわああああっ!」


容赦なく剣が閃き、相手は結界によって試合場から強制的に転送された。


再びエリオス君に目をやると、残りの4人が一斉にエリオス君に襲いかかっていた。

そのときエリオス君は何かを呟いた後、すべての斬撃を避けた。

前だけじゃない、横から、後ろからも来ているのに、エリオス君は全方位が見えているかのように。

信じられない。私でさえ、あれほどの連撃を全て避けるのは至難の業なのに。


 そのときだった。


「【氷魔術 絶対零度(アブソリュート・ゼロ)】」


私が独自に生み出した、氷の上級魔術。それをエリオス君は私と同等の【絶対零度】を繰り出した。

一瞬で、4人全員が氷の彫像と化した。


その後もエリオス君は炎と風の融合魔術でゴーレムとバルガを斬った。


エリオスの勝利の鐘が鳴り響いた瞬間、会場全体が鐘の音をかき消すほどの歓声に包まれた。

すると、隣から顔を輝かせながらキアラルが駆け寄ってきた。


「エレナちゃん!エリオスは強いって分かった?」

「…強いとかの話じゃないよ…キアラルさんはこれを知ってたの…?」

「まぁ…私もここまで…いや、山神様…岩の魔族倒せるならこのくらいは当たり前か。」


山神様についてはよくわからないが、話的に相当強大な魔族だろう。


 そしてエリオスは涼しい顔で拳を掲げていた。

エリオスと目が合い、はにかんで笑っていた。

エリオスが強くなったという嬉しさよりも、何をしてこんなに変わったのかという衝撃が強かった。


今目の前に起きたことは現実なの…?


エリオス君…私の知っているエリオス君はどこ行ったの…?


たった1週間であなたはなにをしたの…?

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