怪しい会話！？
『…あ、ギャランさん？』
「やぁ、昨日ぶり！こんなところでなにやってんの？コソコソしちゃって。」
『しー！しー！』
静かに、のジェスチャーをする。
「…？」
『…ナビさんの後をつけてきちゃって、会話をこっそり聞いちゃってたんです！』
「それは感心しないなぁ…
ダメだよヤエさん？」
まだ話を続けそうなギャランさんを遮ってもと来た道を引き返す。
「………やっぱり聞こえてたかな？」
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『ギャランさん！！危ないとこだったじゃないですか！！！！』
「何が？」
『ナビさんたちに会話を聞いてることがバレるとこでしたよ！！！』
「会話を聞いてるのがバレると何か問題があるの？」
『むぅ…』
特にないかもしれない…
「それよりヤエさん、今日から仕事でしょ？」
『そうですけど？』
「ナビさんに案内するように頼まれてね、それできたんだけど…」
「誰もいないから探してたら、なんか怪しいヤエさんがいたから声かけちゃったよ。」
昨日のカタコトとはうってかわって流暢なしゃべりっぷりだ。
『それはまぁわたしが悪いですけど…』
「でしょう？僕は何も悪くない！ヤエさんがいたから声をかけた、オーケー？」
『お、オーケー…』
それにしてもナビさんたちの会話は一体…？
さっきからずっと引っかかってる…
「お、ギャランさん！きてくれてましたか！」
気がつくとナビさんが後ろから声をかけてきた。
「きてましたよナビさーん！」
こちらのことなど意に介さず朗らかに返答するギャランさん。
「ギャランさんから話は聞いてますか、ヤエさん？
今日はギャランさんが職場まで送ってくれますからね。」
『あぁ、さっき言ってた農家のお仕事ってやつですか？』
少しうわずった声で答えてしまった。
「そうですそうです、ギャランさん、お願いしますね！」
「オーケー！まかせてくださいよ！
さっそく行きましょうか、ヤエさん！」
『えぇ、もう！？
ナビさんに昼からって聞きましたよ！？』
「善は急げってやつですよ〜。
どうせやることないからいいじゃない。」
何も言い返せない…
『じゃ、じゃあナビさん、いってきます。』
「はーい、いってらっしゃい！
ギャランさんよろしくねー！」
「はい喜んで〜！」
まるで居酒屋の店員のようなギャランさんの返事とともにわたしは農家へ向かった。
そして…
「…あれは絶対何か怪しんでるねぇ？」
「あ、師匠。」
「ちょっと情報出しすぎたかな？」
「かもしれませんね。でも、この状況下だと、よっぽどの確信がないとどうしようもないですよ。」
「まぁそうなんだけどね。前例があるからそう楽観視もできないんだよねぇ。」
「………」
「与えられた情報を精査して、状況を把握。そしてこの世界の目的を問い正してきた唯一の者…」
「ねぇ？ナビ？」
