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【第22話】国に殺されそうな僕

22話です。

ザー…


人々が通勤し終える時間帯である朝9時辺り。雲が覆う空からは大量の雨粒が降りしきっていた。


そんな中、局員である森田は例の路地へと赴いていた。


森田は坊主で、近寄りがたい強面の男であった。


頬には切り傷がすこしあり、まるでその世界の住民である。


そして、撥水性のスーツを身にまとっている。


(…確かこの辺の路地だ。SNSで情報撒いているやつがいて助かったぜ…)


そのSNSでは、そこに居合わせた通行人が数名、雷を目撃しているらしく、動画をSNSにて投稿していた。


黄色い蛍光色が強く光ったような雷はなかなか見られないためか、ネットでは広く拡散されていた。


その路地では首に鎖がつながった得体のしれない何かがそこにいる。頭は異形のようになっており、とても人間には見えない。


化け物の足元には四肢がねじれ、死んだ姿の男。そして、首がないハイエンドクラスの生徒が一名、そこに倒れていた。


(なんだあれ…死んでる…!!とにかく連絡だ。あの変な奴をどうにかして止めないと)


「メールを書く暇なんてないな…」


プルルルルルル…


ポケットから携帯を取り出し、すぐさま異能公安局各支部に電話をかける。


着信音が鳴りやむと、森田は携帯をそっと耳元へ寄せる。


「状況を早急に伝えます。異能公安局員に通達。意識を奪うような系統の能力の派遣を求む」


物陰に隠れ、化け物に気づかれないように小さな声で話す。


そして、


「そして…ハイエンドクラスからの緊急職員の2人の内1人は死亡」


(遠くからでよく見えないが…あれは男?…ズボン履いてるな…)


「もう一人のハイエンドクラスの生徒は…男…でしょうか?死亡しています。そのうち片方が目標を撃墜」


情報が送信されてきた。能力の照合によってより詳細に情報を伝えるためだ。


「しかし暴走しており、意識があるかは不明。暴走中の局員の名前は―――


…この能力からするに、霧ヶ峰篤人」


霧ヶ峰 篤人と思われるその化け物は一歩も歩かずに静止している。ただ頭の炎が淡々と燃え盛っているだけで、襲ってきたり、路地に出ればすぐに殺せるであろう一般市民に危害を加えようとする様子もない。


(…ッチ、気味が悪い…動き出す様子もなし。こっちから何かしようにも、このエネルギ―量を身にまとっているやつから真正面で相手をするには…俺みたいな雑魚じゃ無理だな。)


森田はそんなことを考えながら応援要請を待っていると、突然化け物激しく燃え盛り、その炎は一瞬にして消える。


その炎の中から出てきたのは霧ヶ峰篤人本人だった。


土砂降りの雨が打たれた地面にバシャリと倒れ込む。その少年は純粋無垢な寝顔をしながら、眠り気を失っているようだった。


倒れた篤人にそっと近寄る森田。


(…なんだこいつ…)


森田が目にしたのは、少年の穏やかな寝顔から流れる雫、涙であった。


「…とりあえず回収とここら一帯の目撃者の記憶消去だな…保護局員は始末書書くの、大変そうだな」


雨はますます勢いを増し、空を覆っていた灰色の雲はどんどんと濃くなり、まるで夜になったかのようであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ハイエンドクラス 在籍の霧ヶ峰 篤人。2月11日午前10時13分 意識回復なく、異形の姿の解除を確認。


近くにいた局員一名が身柄を拘束し、本部地下へと幽閉。


その場に居合わせた暴徒とみられる男は四肢がねじ切れるようになっており、局員が死亡を確認。


さらにハイエンドクラス 在籍の神永 光。同じく死亡。首がねじ切られたことによる即死。


これを鑑みて、今後の異能公安局の存続と国家の安全を考慮したうえで


霧ヶ峰 篤人を秘匿死刑とする。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

結構やばいです。余裕もって毎日執筆してるんですけど、間に合いません。あと4話でストック切れます。全然文章が出てこない…ブックマークお願いします。あと、三点リーダーって二回続けて使うのが常識なんですね。知りませんでした。

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