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【第2話】超能力者に出会う僕

二話です。実は11話まではなろうで書いてたんですよね。ですがリアルが忙しくなり…それでは二話をお楽しみください。

…知らない天井だ。


そうだ。僕は死んだんだっけ。


ここはどこだっけか。


「……!」


「お…………!」


なんか…聞こえる…


そうだ…僕は…生きてるんだ。


「起きろ少年」


少年の目はぱっと開き、ぼんやりとした視界から解放された。


「…誰…ですか?」


どうやら声が聞こえてないようだ。


「おい、こいつ脳やられてんだろ?傷はどこ行きやがった」


「それが、治療に当たった超能力者が彼女の脳を一部移植したそうです」


少年は言葉を聞けているがいまだに理解できていない。


移植?…何言ってんだこの人たち…


「それ問題しかねぇだろが…」


「しかし、少年の状態も危険だったとのことで、派遣者曰く適合するものは使わなきゃ損と…」


少年は声にならない声をあげようと試みる


「あの…!」


「…起きたか…」


なんだ、このひげの濃いおじさん…それにきれいな人だな…同い年…いや、ちょっと上かな…


少年の目に映っている二人の存在を少年はまだ何も知らない。


「誰…ですか…」


声を発すると二人は少年に目を合わせた。


静まり返る病室。少年の耳が悪かったわけではない。単純な静寂が病室に広がる。


「とりあえず自己紹介だな…俺の名前は朝霧 豪だ。で、俺の隣にいるこいつが…」


「私の名前は有坂 真美です。以後、よろしくお願いします。」


その女性は髪をまとめており、前髪はきっちりと揃っていた。紺色のスーツを身にまとい、すらっとしている。


世間一般では美人と言われる風貌であろう、彼女のふくよかな胸部に目が行ってしまう。


しかし、少年にはそんなことを考える余裕はなかった。


「…以後…って…どういう意味ですか?」


「まあ落ち着け。とりあえずお前の名前も聞こうじゃねぇか。」


「僕の名前は…霧ヶ峰…篤人きりがみね あつと…です…」


少年は前髪で片目を隠しており、しばらく床屋に行っていないのだろう。適当にすいているからか、髪はぼさぼさである。


しかし、えりあしはそこまで長いわけではなく。しっかり刈られている。


目の下には寝不足なのか、少しばかりくまがあり、どことなくやせているような体型であった。


その姿をまじまじと眺め、少し間を置き、黒いコートを身にまとった白いひげを少しばかり整えている初老の男が口を開く。


「霧ヶ峰 篤人…お前は両親との縁を完全に切って、山奥に行くことになる。」


「……?」


この男の人が何をいってるのかわからない。両親との縁を切って山奥?何言ってるんだ…


少年の頭に浮かぶは困惑。その結果導き出した答えは夢オチであった。


「夢…なんですよね?」


「残念ながら夢じゃねぇ。有坂、説明しろ」


「はい」


すると彼女は少年の目の前まで近寄り、少年に声がしっかり届く位置で説明を始めた。


「あなたのご両親、および知人や友人。戸籍からあなたの存在を抹消しました。これはあなたと関係性を持つ人を守るための処置です」


淡々と説明をする有坂に困惑の二文字を隠せない少年。


「私たちは国の機関、と言っても公には知らされていないですが、異能公安局です。だから今話したことを公安局の存在を知らない人に話してはいけません。」


彼女は続けて少年に話す。


「今、私たちの首にチョーカーがはめられていますよね」


よく見ると、彼女と男性の首には黒いチョーカーがまかれており、見ただけで簡単には取り外せないことがわかる


「あなたの首にももうすでに装着済みです。この首輪から国の特別管理者が音声を聞いており、私たちが裏切った。または国家転覆をもくろんだ。と判断されると。首輪が一気に収縮し、首が破裂して死に至ります。」


「…ちょっとまってください。ってことは僕は誰かに命の手綱を握られてるってことですか?」


少しの沈黙のあと、彼女が口を開く。


「はい。そうです。」


少年は驚き…というより感じたのはほかでもなく恐怖だった。


自分が他人に命の手綱を握られることになるとは微塵も思ってなかったからだ。


「なんで…あなたたちと僕たちはそこまでして…国に命まで握られてるんですか?」


彼女と初老の男は口をそろえてこう言った。


「俺が         だ」


   “超能力者"だから


「私が         です」

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