表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/58

第一王女とロリ王女


頭がガンガンする。

物理的に。

揺れてる?

だるい身体を無理やり動かす。


「お目覚めになられたようですな。」


誰か喋ってるな。

ゆっくりと揺れがなくなると、走るような足音が聞こえてきた。


「シュウ、起きたのか!?」


ああ、ユーマか。


「後少しでガルガンズに着くそうだ。先に馬を走らせてベッドを用意してもらってるから、もう少しこのままで我慢してくれな。」


ユーマは怪我1つなく無事だったみたいだな。

ユーマの声を聞いて安心した俺はまた眠ることにした。



腹の辺りが苦しくなって目を覚ましたら、獣人の子供が俺に乗って顔を覗き込んでいた。


「おっ!目を覚ましたぞ!ユーマ様を呼んでこい!」


偉そうなガキだな。


「殿下、シュウ様の上から降りましょう。ご迷惑ですよ。」


女の声!?

獣人の国で女の声ってことは確実にケモ耳美女だろ!どけよクソガキ俺の目の保養の邪魔すんじゃねえ!殿下だろうがその猫耳引きちぎってカチューシャにすんぞゴラァ!


「えー、良いじゃん!シュウ様は女性に優しいとユーマ様が言ってたし!ボクも女なんだから許してくれるよ!」


え?

女?

この腹の上に乗ってるガ・・・子供が?

ロリケモ耳ボクっ子王女とかどんだけ属性つけたら気が済むんだよ!とりあえずお前はモフモフの刑に処す!大人しく俺の抱き枕になるなら耳と尻尾を撫で回すだけで許してやるぞ!俺はロリコンじゃないからな!あれ?でも、異世界だからロリに手を出しても許されるよね?事案とかないよね!?ツルペタは正義だよね舐めまわすのが礼儀だよね!お嬢ちゃんとりあえず一緒のお布団に入るところから始めようか!!


「失礼します。ユーマ様をお連れしました。」


おっと、もう少しで抱きしめて布団に引きずり込むところだった。


「シュウ、目が覚めて良かった。痛いところとかないか?」


「よう、ユーマ。心配かけたな。少し身体がだるいくらいで、痛みとかは大丈夫みたいだ。」


めっちゃ身体痛いけどね。少しだるいじゃなくめっちゃだるいけどね。

これ以上、心配させるわけにはいかないからな。


ユーマの顔はまたゲッソリしてた。

俺のことが心配で飯が喉を通らなかったのだろう。

まったく、困ったやつだ。

隣に、やけに艶々した顔のケモ耳美女がいるのが気になるが。


「ガルガンズ獣王国の第一王女、メリデと申します。」


第一王女か。

ハーレムにいれてやろう。

薄着のせいで薄っすら見えてるピンクがやばい。


「あれ?なんか動いた。」


ぬあ!

ロリ王女が乗ってるの忘れてた!てか、降りろよ!ユーマもお前のお姉ちゃんも来てるんだから降りろよ!


俺の笑顔の訴えに気付いたのか、メイド服を着たケモ耳がロリ王女を抱き上げて降ろしてくれた。


「メリム、あなたシュウ様に失礼なことしてないでしょうね?」


今?

ずっと俺の上に乗ってたのに今聞くの?


「シュウ、聞いてくれ。俺達の力を貸して欲しいと言われたんだ。」


お、おう。ユーマ、できるなら第一王女のピンクを隠さないでくれ。


俺が寝ている間に、ユーマは色んな人達に挨拶していた。

王族に始まり、宰相・軍の大将・近衛騎士団長・冒険者ギルド支部長などなど。


大将・騎士団長・支部長は、途中で遭遇したゴブリン・オーク連合のことを聞くと、他にもオーガ・トロール連合やワーウルフ・ワータイガーのワーワー連合がいるので、退治して欲しいと言ってきた。

命名はもちろん俺だ。


俺に相談もなく決められないとユーマが言うと、その場は引いたそうだ。


「どうする?もちろんシュウの身体が良くなってからの話だけど。」


「ユーマ、俺達はこの世界を救うためにいるんだ。やるに決まってるだろう。」


俺のクールな台詞に周りにいる獣人達の顔が明るくなる。

ハーレムはこの城より大きく作る必要があるな。


その後も色々話し合った結果、俺の体調が戻り次第出発することになった。

準備はガルガンズ獣王国が責任持ってすると言うので任せよう。

ユーマは騎士団の訓練に参加すると言って出て行った。

真面目なやつだ。

ユーマが出て行くと全員出て行ったので、横になりながらハーレム計画について考えることにした。



ハーレム計画に必要な資金を考えていると、立派な服を着た男ケモ耳とメイドケモ耳が入ってきた。


「余が獣王、レリオウル・ガルガンズだ。ああ、良い。寝ておれ。」


一国の長が勇者相手とはいえ、自分から会いにくるとは。

何しにきたんだ?


「ワーウルフとワータイガーについて、言っておきたいことがあってな。」


ゲームの設定では、レベルが低い獣人が魔に堕ちるとワーウルフやワータイガーになる。

それはこの世界でも同じだった。

ゲーム内用語で魔堕ちという。


プレイヤーも魔堕ちすることはできるけど、PKでレベルが近い人を100人以上殺さないといけない。

しかも続けて。

途中で街に入ったり、ログアウトしたり、魔物を倒したりするとリセットされる。

魔堕ちのメリットは、全ての能力が限界値を超えて向上し、PKで経験値がもらえるようになる。

そして本来は装備することができない、呪われた武具を装備できる。

デメリットは、プレイヤーに狙われることと、どこの街にも入れなくなること。


呪われた武具はずば抜けた性能をしているが、街で売ると一番安い物でも100万Fになる。

売った金で強化したり、リアルマネーに換金した方がメリットが大きいので、魔堕ちする人はそういうロールプレイが好きな人達だけだった。

ちなみに、呪われた武具は全てのダンジョンで超低確率で出現するらしいが、俺は一度も出たことがない。

エルナさんがボス討伐の個人報酬で出してたけどね。うらやましい。偶然装って胸にダイブでもしとけばよかった。


「魔堕ちは不明なことが多すぎる。余裕があれば1匹生け捕りにしてくれんか?」


なるほど、元同胞だから殺さないでくれとか言うと思ってたけど、全然違ったな。


「わかりました。私に任せてください。獣王様に良い報告ができるよう、全力を尽くします。」


おっさんの後ろにいるメイドの谷間が、俺に勇者として相応しい台詞を言わせる。


おっさんだけだったら、王様だろうと皇帝だろうと無視して寝たんだけどな。


ここまで読んでいただきありがとうございます。

不慣れですので読みにくいことも多いと思いますが、楽しんで頂けたなら幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ