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情報源ゲット


「貴族派は名前の通り、貴族が国を動かすべきと考えてるやつらの集まりだ。エンディールは勇者召喚の関係で、召喚魔法を使える巫女が強い権力を持つ。それをなんとかしようと足掻いていたらしいんだけど、特に何も成果はなかった。それが今回勇者じゃない異世界人のシュウが来たから、シュウを使って何か実験をしようとしてるらしい。」


迷惑なやつらだな。


「革命軍は、西の大陸を人間の大陸にしようと企んでいる集団らしい。獣人は全部奴隷にして、男性は実験動物か肉壁、女性は性処理の道具にすると喚いているそうだ。」


そこまで自分勝手な考え方できるとか、頭おかしいってレベルじゃねえぞ。


「俺は放置で良いと思う。シュウが魔王と話し合ってからでも遅くない。そろそろ待ちくたびれて、街の一つや二つ破壊するかもしれないしな。」


「冗談にならねえよ。リーメリアの惨状みたら、それくらいは軽くやるだろうからな。まあ、革命軍やら貴族派は放置で良いだろう。寄り道した結果知っただけだし。」


寄り道したおかげで色々手に入ったけどな。


「それじゃあ、明日船に乗って中央大陸だな。魔王は俺と会いたくないみたいだから、エンドコンテンツクリアした後に飲んだ酒場で待ってるよ。あそこなら宿も近いしな。」


方針が決まったので、自分の部屋に戻って眠ろうかと思っていた。

外が騒がしくならなければ。


「どこだと思う?」


シンプルな問いだな。

気持ちはわかるけど。


「俺は諜報部隊に賭けようかな。」


一番可能性高いからな!


「相変わらず賭け事は本命狙いなんだな。じゃあ、俺は・・・長老派だ。」


2人で廊下に出て確認。


「あ、今呼びに行こうとしていたところです!どうやら町の中で暴れている集団がいるようです。」


リンドがこちらに向かって歩いて来ていた。


「ニンブルはどうしたんだ?」


「ドワーフの御二人のところに行きました。ユーマ殿やシュウ殿と違って戦えませんからね。」


この2人、かなり俺達の考えを先読みするようになったな。


「暴れている集団はどこに属してるかわかる?」


賭けの結果が気になるのだ。


「それが、魔法と精霊魔法を使っているんです。もしかすると幾つかの種族が合同で動いているのかもしれませんね。」


精霊魔法を使っているってことはエルフは確実にいるってことだ。


「後は・・・そうですね。諜報部隊らしき格好した者も数名見かけましたが、それ以外の格好をした者もいました。人数も多いです。諜報部隊のアジトと遺跡の人数足しても足りないと思います。」


もしかして、革命軍やら貴族派まで攻め込んできたのか?


『シュウ、窓を見てくれ。少し遠いが、吸血鬼の集団がこっちを見てる。』


『は?味方になったんじゃないのか?』


『敵意はないみたいだぞ。もしかしたら逃がしてしまったのか、今拷問が終わったのか。どっちだろうな。』


どっちも嫌だな。


『ユーマは吸血鬼君のところに行ってくれ。俺はここに残る。』


『わかった。何かあったらすぐに連絡するってことで。』


ユーマはすぐに動いた。

窓から飛び降りることもなく、1階に降りてドアから出て行った。


この町には冒険者が結構な数いる。

それでも昼間に魔物の大群と戦ったわけだし、この時間は基本酒まみれだろう。

まともに戦えるのは何人いるだろうか。


「シュウ殿、精霊を使って周囲の確認をしましたが、宿は囲まれていませんね。かなりの数の冒険者が対応しているようで、そこまで被害も出ていないようです。」


昼間に働いたから、夜は飲んでると思ったら、まだ何かあると感じて警戒していたのかもしれんね。

流石は腕のたつ冒険者達だ。


俺はまだ動けないな。

できることならユーマが吸血鬼と接触してから動きたい。

この建物まで攻め込まれたら、すぐ移動しないとだけど。


「冒険者が押し返してますね。このままなら、我々は移動する必要もなさそうです。」


冒険者が強いのか、暴れている集団が弱いのか。


『シュウ、吸血鬼達は拷問が終わったんで使いを出したら、町で何か起きてるから、わざわざ集団で様子見に来たそうだ。』


吸血鬼達は裏切ってなかったか。

折角来たんだから、一仕事してもらうか。


『吸血鬼なら夜目がきくだろう。町で暴れてる奴等がどこの所属か探れないかな。』


遠目から見ると、襲撃者同士で争ってるところもあるんだよな。


『こいつら、各大陸の裏で動いてる奴等だってさ。諜報部隊は俺達を捕らえるために町を襲撃しようと行動してたらしいんだけど、それに同調した奴等としなかった奴等がいるって話だ。結果、エンディール対他の国みたいな構図になったようだな。』


『やけに詳しい説明だな。』


『偉そうなやつを捕まえて、眷属にして喋らせやがった。』


納得。


『吸血鬼達が数名程眷属にしたいってうるさいんだが。』


『なんで態々ユーマに許可求めてきてんの?』


『昔、眷属増やしてごり押しで戦争仕掛けたら負けたんだって。その時に契約魔法ってのを使われて、眷属を増やすことができるのは吸血鬼全体で1年に1人ってことになったらしい。勇者の許可があれば、その魔法の効力を消すことができるから、俺に許可を出して欲しいってことみたいだ。』


『面倒な・・・。人数指定とかできんの?』


『ああ、その辺は確認した。俺が指定した奴が指定した数だけってことができるってさ。』


勇者の隠れスキルがあるから、嘘はばれる。

革命軍や貴族派の情報も得ることができるから、吸血鬼達が裏切らなければ、俺達に損はないよな。


『いいんじゃないか。各組織1人ずつ眷属にして、俺達にも情報流すようにするのが条件ってことで。』


『じゃあ、その条件でやらせるわ。そっちはどうだ?問題ないか?』


『ああ、完全に押し返してるし、今から眷属作る為に攫うなら尚更余裕だろう。』


宿まで辿りつけた襲撃者はいない。

リンドに中央大陸に渡る船が無事か確認してもらったけど、そっちも何にも問題ないようだ。


予定よりは少し遅れるだろうけど、明日中には中央大陸に行けるな。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

体調を崩してしまいました。

少し投稿が遅れると思います。

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