第2話 今日はアスレイト際②
祭りは進み。夜になった。
踊るために真カイ真っ先にエレシに花束を渡しに行こうとしたがもうすでにほかの男達が群がって踊りを申し入れていた。
そこに自分も急いで向かう、カイの姿を見つけると。
「すみません、先約がありますので」
後で自分がどやされる事が予期できたが今は期待に応えることが大事だと思いすぐに向かった。
急いで作った花束は素朴でほかの人と比べると派手さには欠ける。それでも。
カイはたどり着くと息をつく間もなく跪いて
「どうか、一緒に!」
エレシはほくそ笑むと手をさし伸ばし。
「ええ、お待ちしておりました」
周りの人たちは自分が待ち人だとは思わなかったらしく。ただただ、驚きの表情を浮かべていた。
踊りは全くと言っていいほどうまくはなかった。
初めて踊る人間がとてもうまいわけもないがレイユはさすがだった、自分のミスをうまく隠すように自分にリードされているのかのように見せていた。
祭りが終わってからしばらくはよく勝負を挑まれることとかよくやったとか言われいろいろ面倒なことや注目を受ける事が増えたので逃げるためにスキルを使う機会が増えた。
自分のスキルは触った人に姿を変えられるというものでしかない。そのため、身長が伸びるわけでも服装が変わるわけでもなくただ見た目がその人になるだけである。
そのため高齢の人に変身すると老けた小さい人となってしまうまた動く生き物にしか変われないみたいで石や土などには変われなかった。
そのため連続の変化は魔力を大きく消耗するらしくとてもきつい。逆に言えば鳥などには変われるようだった逃げるのに便利だと思い落ちていた羽に触り鳥になって、飛ぼうと考えたがここまで大きいスズメは飛ばないらしく。
羽をバタバタするだけで飛ぶ気配が無いので諦めた。
でかいスズメとか気持ち悪かったしね。
それとは別に小さい木や雑草になれるのは逃げるうえでばれにく、また木の特性である動けないが養分や魔力を回復するようだった。
そのため変わった特性を持てるようになるらしい、スズメの時のように体に合えばの話のようだけど。
そうやって、逃げたりして日々を過ごしていると。
近くの小国連の戦争が活発化し。こちらにも被害が出そうとのことで神父さんが救援に向かうこととなった。またこの村にも来るかもしれないとのことで注意
をしておくようにと言っていた。
なんでも昔から魔物から奪った土地を自分の土地として新しく納め領土としてきたのだが、もう魔物から奪える土地も少なく魔物自体の数も大分減ったため、領主や国王が褒美を与えるのに困ったがために他の国へ攻め込んだらしい。
いずれ大きい国もそうなることとなるかもしれないと神父さんは言っていた。
戦争など考えたこともなかったし、現実味もわかない。
そう思いエレシを見ているとよくわからないような表情をしていた。