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09 俺が力を使うまで

ちょっとまて。

今、足元にあるのはあのゴブリンの武器。

ということは、あいつはもう武器を持っていない。


なら、今なら対抗することができる。

美少女のハーレム作る前に……死ぬわけにはいかんのだ!


顔をちらっと窓枠から出して、敵の位置を確認しようとして……ここにいると危ないと直感で感じて右側に跳ぶ。

直後、俺がいた場所をおんなじ棍棒が抉っていった。あぶねぇ、あれに当たったら死んでた。


「って武器いくつ持ってんだよっ!」


これなら、考えている暇もないだろう。武器を作っているのか、一杯持っているのかはわからないけど、行動は即座にしないと死ぬ。

まずは、武器を何とかしなければ。と思った直後、目の前にある二本の棍棒に目を取られる。


これを、換金してポイントにすれば強い魔法が使えるのではないかと。


ぱっと、換金画面を出してゴブリンの棍棒を入れようとして……重すぎて持ちあがらない。

やべぇ……どうしよう。


と、一瞬で思考を巡らせて……換金画面の方を動かして二本の棍棒に当てる。


シュっと光になって消え、換金完了の画面が出る。


【ゴブリンの棍棒(上)】10000ポイント×2

次回からのゴブリンの棍棒の購入ポイントが半額になります。



20000ポイント。

多少はいい魔法とかがこれで使えるようになるだろう。


とりあえず、ゴブリンのステータス……があるかは分からないが、知りたい。

だって、物理攻撃無効とか、魔法攻撃無効とかそう言う系のスキルを持っていたら、逃げるという一手を早めに打たないと死ぬもん。死にたくない。

と、思ったらちょうどいい感じに広告が出てきてくれた。



【鑑定Lv.4】 5000ポイント 【購入】



結構高いが、戦いに情報は命。

親父が教えてくれた事の一つ。


迷わず購入を押し、視界が輝く。そして、スコープを覗いているような十字マークが視界にうつりこんだ。

削れた壁からちょっとだけ目を出し、しっかりとゴブリンを視認する。すると、横に新たな窓が開いた。



【ゴブリン】Lv.89

(スキル)武器生成Lv,3 剛力Lv.5



うわぁ、レベルがおかしい。

これって勝てるのだろうか

絶対ステータス的におかしい。


勝てるとしたら……さっき手に入れたP90。

これを使うしかない。


所持品からぱぱっとマガジンとP90を出し、発射できる状態までぱぱっと準備する。



弾の無駄遣いはできない。

でも、出し惜しみはしない。


問題は、慣れていないから照準を合わせるまでの時間をどうするか。


直感に従い、壁を蹴って今度は吹っ飛んだ窓枠を通って反対側に移動する。

もちろん、さっきいた場所は抉れて吹っ飛んだ。



【炎鎖】 12000ポイント 【購入】



手元に出た広告を迷わず購入する。

すると、手に光の粒が集まり新しい窓が開いた。

書かれているのは文章。たぶん、これが詠唱だろう。


ゴブリンが手元で武器のようなものを魔法で作っているのを視認し、光の粒が集まる左手を向ける。

そして、心が疼く詠唱を俺は唱えた。


「それは、鎖である。我が望むは、敵の拘束。構成は火。ここに精霊の力を集め、我に味方せよ。『炎鎖』」


その直後、手元から魔法陣が現れ、それと共にゴブリンの足元にも魔法陣が現れた。

跳び出す赤い鎖。それは、ゴブリンに巻き付き完全に動きを止めさせた。


「今だっ!」


隠れていた壁から身を乗り出し、一気に駆け寄る。

魔法陣は、さっきいた場所に浮遊したまま動いていない。


両手でしっかりとグリップを握り、ゴブリンに絶対当たるであろう場所まで走る。

行けると思った直後、ブレーキをかけ、肩にP90を当てて引き金を引いた。


セーフティを外してフルオートにしたP90は地獄の炎弾をバラまき、ゴブリンを引き裂く。

足元に薬莢は落ちていき、一秒で引き金を止めた。

発射速度の分、多くの弾を消費した。ゴブリンは、ビクンビクンと体を動かすだけ。


たぶん、残る弾もあまりないだろう。

薬莢と銃を所持品に戻す。ちなみに、薬莢は所持品としてカウントされ、換金されなかった。無念。


ゴブリンがビクンビクンをやめると、同時に窓がポンと開いた。



【ゴブリンの討伐に成功】

経験値を入手しました。

次回から、武器生成Lv.1~3 剛力Lv.1~5の購入が半額になります。



倒れたゴブリンは光になって消えたが、血は残っていた。

うん……ちょっとグロい。


というか、なんでこんなに物音をたててもだれも反応しないのだろう。

それがすごい疑問だった。

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