冒険者二名様ご案内
「冒険者ギルドに登録したい?」
朝早くから俺の部屋に来た二人を伴い食堂へ向かい話をうかがってみると、そう切り出された。
「おう、オレはまあ、実践経験積みたくってさ」
「私は、その…色々お金かかるから、ちょっと稼ぎたくって」
あー、成る程ね…
で、初心者二人じゃ心細いから俺に着いてきてほしいって事かいな
「あー、まあ暇だしギルドに顔出そうとおもってたから良いよ」
イナンナだけな。クラウス、テメーは駄目だ。
「何で!?」
いや、だってお前…
「まずはそのお貴族様全開な服を止めろ。」
何それ、キラキラゴテゴテじゃねーかよ目立つよ。
貴族ですよ☆って超宣伝してるじゃんかよ。
「…ご飯食べたらクラウス着替えさせなきゃいけませんね。」
イナンナ、一緒にクラウスの服確認しようぜ。良いの無かったら俺の服貸すわ。
この服見るまでコイツが貴族だって忘れてたわ。
――――――――――
クラウスの服の中から比較的マシなのを選んで着替えさせ、三人で大通りを歩く。
「あれ!屋台だろ!?食べてみたい!」
「さっき飯食ったろ」
「登録したら食べましょうね〜」
すぐに視線や足が別の方に向かうクラウスをイナンナと一緒に両側から確保し突き進む。
駄目だ、服を変えても言動はお貴族様だった。
超庶民の生活に興味津々なお坊ちゃまだったんや…
「…落とすか」
意識を
「それはまたの機会にしてください」
あ、落とすのは良いんだ。
イナンナさん意外と…いえ、何でもありません。
クラウスを引きずりながら何とかギルドに到着する。
ギルド内は朝早くから冒険者で溢れていた。
やっぱ首都のギルドだと人数多いね〜
新規登録専用な窓口には丁度誰も居なかったためさっさと別室へ通される。
個人情報書き込まなきゃならんから個室でやるんだよね。
気の置けない間柄だから同室で書き込みしますよ〜とクラウスが言ったため三人で別室に…あれ、俺いらなくね?
「いや、何か聞く場合もあるかもしれないし」
曖昧だな!まあ良いけど。
ついでだしギルドカード渡して依頼書ここに持ってきてもらおう。並んで職員に二度見されたら目立つし。
職員の兄ちゃんにカードを渡したら二度見のちガン見された。
確認しに消えた兄ちゃんがギルドマスターつれて来おったのは余談だ。
「得意魔法や武器って何で書くんだ?」
依頼書確認してたらクラウスに質問された。
「ああ、指定依頼に必要だからな。」
指定依頼?と二人に首を傾げられる。仲良しやね。
指定依頼とは、その名の通り依頼者が冒険者を指定する依頼の事だ。一部の魔物は物理攻撃無効だったり魔法攻撃無効だったりするため、無駄な犠牲や労力を出さないために最初から《火魔法》の使い手のみ、等の条件を出しておく事である。
詐称してクエスト受ける事も出来るが、何処かでボロが出るし詐称がバレたら二度とギルド登録出来なくなるためそんな者はいない。命にもかかわるし。
「成る程なー、じゃオレは得意魔法・火、得意武器・剣って書いとけば良いのな」
「私、魔法使えないんですけど…」
「その場合は空欄で良いよ。」
後々修正は出来るので何か覚えたりした時にまた書き込めば良いし。
「分かりました」
…おん、依頼にワイバーンさん複数枚発見だわ、さすが首都…
町じゃ年に一枚あるかくらいだったし。
「終わったー」
「終わりました」
「んじゃ外の職員に渡してカードにしてもらうぞ。」
適当に依頼書を抜き出し一緒に部屋を出る。
俺の対応してくれた職員が超ギクシャクしてたんだが。ウケる。
『殲滅』のせいですね!不本意!
「俺は依頼受けてくるけど、二人は?」
「今日は登録だけで後は観光!」
だろうな、武器持ってなかったし。
「依頼受けようかと思ったけどクラウスを放置して何が起こるか分からないから一緒に行きます。」
イナンナ、素晴らしい判断だ。任せた。
「イナンナ、クラウス(財布)に奢ってもらえ。迷惑料だ。」
「もちろんです。」
「あれ、今財布って聞こえた気がする。」
馬鹿、気がするじゃないよ!財布って言ったよ。
依頼何にしたかって?
ワイバーンって良い金になるんだよネ!




