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※でございます!

番外編の番外編な本編キャラ出てこないアレです☆

……おかしい、最初こんなんになる予定じゃなかったどころか予定にもなかったのに(真顔)

昔々のお人のお話!

ちなみにキャラが無かったてか最初名前だけ出して終わりな感じだったのに……こうなりました(目を逸らす)

イナンナに付き添って教皇領行くよ!の辺りで(名前だけ)出るはずが今になりました(爆)


腐った発言やらアレな発言やらしてるキャラですのでそう言うのがアレな方は読まなくても……てか読まなくても全く問題無いお話なので流しても良いよ!




見直し出来ない状況で投稿したんで誤字脱字あっても見なかったことにしてね!

「足りない……」

外からの光がカーテンにより遮られ薄暗い室内。

そこに一人の女が立っていた。


微かな光を反射して煌めく床に着きそうなほど長い、美しい銀髪。

まるで宝石のように輝く紫色の瞳。

透き通るような白い肌に整った目鼻立ち。

額に存在するもう一つの目が彼女が人ではないことを主張していた。


誰からも美しいと言われるだろう女は、その顔を苦悶で歪めていた。


「足りない……足りないのよ……!!!」


机の上に広げられた紙を握り締め



「萌えが!!!」




そう叫んだ。






――――――――――






レイコ・シーラ・トリィは転生者である。

レイコ・シーラ・トリィてギャグかと彼女は思った。

いや、だって彼女の前世は白鳥麗子という名だったのだ。彼女からしたらギャグでしかない。


前世はごく普通の三十路間近のOLだった。

事故死し謎の球体から色々もらい魔族の伯爵家に一人娘として転生し十数年。裕福な家庭でそれなりに充実した生活を送ってはいたのだがレイコからしたら足りなかった。



萌えが。



「うーん、やっぱ足りないのよね!萌えが!」

手にした書物を投げ捨てレイコは叫ぶ。

普段は物静かな伯爵令嬢で通ってるレイコだが自室で声を上げる姿はまったく別人である。


彼女が先程まで読んでいたのは最近魔帝領で流行っている恋愛小説。

内容は姫と騎士の身分違いラブロマンス、姫の許嫁やらライバルの令嬢やらライバルすれ違いやら何やかんやありつつハッピーエンドという在り来たりな、レイコからしたら在り来たりなモノではあったが魔帝領では珍しい作品だ。


「んーつっまんないのよねー、ライバル令嬢があっさりし過ぎてんのよ!もっとこう!ドロッドロの女の黒い部分あるでしょう!?何爽やかに諦めてんの!イイ女ぶるんじゃないわよ!好きならどんな手を使ってでもヤりなさい!

てか今さら身分違いとか温いわ!どうせなら種族違い!むしろBL!GL!禁断の恋バッチコイ!……ってまあその考え無いでしょうけど……」

健全すぎるわ……と文句を言う彼女にツッコミを入れる者はいない、むしろこの世界にBLやGLなんて単語知っているのは一部の転生者くらいしかいない。

まあツッコミを入れられる転生者も現在はいないので今は彼女の独壇場である。

「ハッ!魔物との恋、異種●!R18もいいわね!!」

誰か止めろ、とツッコミを入れたくなるアウトな単語を叫びだしたレイコ。彼女は前世で腐っていた。むしろ何でもバッチコイな雑食だった。

そんな彼女なので今現在の普通に健全な書物はまあ読めるが今一つ物足りない。


「話は上手だしキャラも良いのよねぇ……けどやっぱ盛り上がりに欠けるのよ……許嫁の想い人が実は騎士だったってどうよ。いや、令嬢のツンデレも何か姫が好きで心配してるように見えてきたわ、ここは萌える。」

好き勝手に言いながら手近にある用紙に思い付いた物語を書き出す。

現在レイコの脳内では先程の小説が変な方向に展開していた。

書き出された内容は普段の彼女を知っている者が見たらドン引き、どころではなく卒倒して記憶から消去するだろう。

「何でこんなに健全なのかしら……」

(それが普通だ(by突っ込まなきゃいけない気がしたオーリ))

不満そうに舌打ちする姿は普通の姿を知(ry

一頻り文句を並べ、唐突にレイコが停止した。

手にしたペンと用紙を見つめ、

「ふっ……ふ、ふふふふふふふふふ!!!!」

ニイィっと口角を上げ妖しく笑い出す。

「そう、そうよ!そうよ!!無いなら作れば良いじゃない!」

そう叫ぶと力強くペンを握り締める。

バキッ!という音と共にペンが折れインクが飛び散り手が汚れるが、彼女は全くそれを気にすることなく自分の思考に没頭する。

「無いんだから色々作れるわよね!しかもリアルファンタジー!使えるモノも沢山あるじゃない!」

ムフフフフ……と笑いながら手にしたペンの破片を捨て新しいペンと用紙を取り出す。

「つまりピーがピーしてピーにピーピーなピーをすればピーになるしピーを使えばピーピーピーで」(※修正入ります)

危ない単語を口走りながら物凄いスピードでペンを走らせるレイコを止める者はいない、というか止められる者はいない。

「ふっひょー!たぎる!たぎるわああぁぁぁあああっ!!!ひゃっはー!!!!」

あまりにテンションの上がりすぎたその叫びは廊下まで響き、偶然通りかかったメイドを硬直させた。

その奇声に自分がお仕えする令嬢の声に似てた気がするけど気のせいよね、と現実逃避しメイドの中で無かったことにしたが、その後の作業でミスを連発してしまったのはご愛敬であろう。






後にシラトリ・レイコなる小説家が魔帝領に誕生し、魔帝領の文学が百年どころか一億年発展したとか言われるようになるとか、


そんな事はまだ誰も知ることなく、彼女の妄想は突き進んでいくのであった。


――――――――――


レイコ・シーラ・トリィ


魔族(三つ目種)・女、トリィ家長女。一人娘。

銀髪に紫色の瞳、透き通るような白い肌と整った目鼻立ちの美人。

本好きで知的な、物静かな深窓の令嬢。

モテるにモテるが上手く後腐れなく断り、老若男女から気に入られる性格も外見も美人。……美人。


前世

白鳥麗子(シラトリ レイコ)

三十路間近のOL、事故死して転生。

前世はちょっとキツめの美人で腐っていた、腐ったうえに雑食で軽くどころか超活字中毒。


人目のない所では某店主を彷彿とさせるような超絶ハイテンション。ファンタジーうまうま。

もうこの人店主の先祖でも良(ry




他種族と好んで交流しない魔族さんですがこの人のせiゲフンゲフン、お陰で種族違いの恋に寛容てかむしろドンと来い!

つまりオーリくん(ry

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