第85話:ヒーロー達の山車雄牛
煙が晴れた。
見ることのできなかった世界は見ることのできる世界へと再構成を終えた。
今は広間にいる人々の姿もこの両目でしっかりと捉えられるようになっていた。
「…………今度こそ、終わったようだな」
そうつぶやく狗山さんの肉体は『受け継ぎし者』――“絶対に狩る牙”の状態になっていた。
黄金に輝くその身体――両腕の中には、猫谷さんの姿がある。
「はなせぇ~りょーこぉ~! はーなーせーっ!」
「ふふ、無駄だぞキャット。少なくともあと8秒間は私は無敵だ」
もがき暴れる猫谷さん。
しかし、全身をしっかりホールドされているせいか、猫谷さんは抜け出すことはできない。
「わしゃわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃ……!」
「ぎゃぁ――――っ!」
拘束されたまま、狗山さんに全身をわしゃわしゃされて悲鳴をあげる猫谷さん。
うーん、ヒーローの姿のままで見るとシュールな光景だ。
「わははっ、グッドだ!」
「ぐわーぐわわーっっ!? 胸は胸はやめろー、変態ぃ、変態ぃぃぃっ!?」
悲鳴をあげながらも彼女を離すことはない。
「……大丈夫、貴方は私が守るから」
「ぎゃぁあぁぁぁああぁっぁぁぁ――――っ!」
(……戦闘中の猫谷さんを爆発から守ろうとしたのか)
光景的には非常にアレだったが、そう好意的に解釈してあげることにした。
視点を移すと右に神山君と高柳君の姿。その近くには、対戦相手である赤井&青樹ペアの姿も見える。
神山君は弓を射ち終えて満足したのか、ふぅと息を吐き、ゆっくりとその場にへたり込んでいた。
「終わったようだね。新島君。城。僕たちの――勝利だ」
そうつぶやいた神山君の声は熱を帯びていた。
両手の震えは身体ではなく心の奮えだろう。
肉体の疲労とは裏腹に、精神の方は充足しているようであった。
「そーちゃん」
声に振り向くと、美月がトテトテと近寄ってきていた。
白っぽいシンプルな変身形態に目立ったダメージはない。その様子に心の中で安堵の息を漏らす。
その後ろには「やれやれ」とため息を吐く城ヶ崎さんがいた。
「美月、お疲れ様」
「そーちゃんも――お疲れ様っ!」
手を合わせてハイタッチをする。
思ったよりパチンといい音がなった。そのせいか視線が俺たちに集中したせいか、美月はすぐにそっぽを向いてしまった。赤面しているのが外側からでもわかる。このヘタレが。
(さて、煙は晴れた)
戦争は終決した。
俺は広間を見渡す。
まばゆい黄金色に輝く空間の中から“いるべき人物”を探す。
それはさほど難しい行為ではなかった。
デスクトップ画面から求めるアプリケーションを見つける時のようなものだ。
ちょっとした労力と集中力を両目に注いでやればいい。
「――――いた」
それは偶然か必然か広間の中央部にいた。両腕を広げ、両脚を広げ、全身を地に伏して倒れていた。
「…………」
ゆっくりと、
ゆっくりと、俺は近づく。
たどり着き悠然と彼を見下ろした。
「…………フ、フフッ……やあ、新島君……」
「葉山……葉山、樹木……」
そこには葉山の本体がいた。
俺たちの視線はしっかりと交差した。
地下にも関わらず、俺の言葉は風に呑まれてすぐに消えた。
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「フフッ……なるほど思考回路を“強化”したのか。僕の『爆煙』を防ぐ策にしてはやけに手が込んでいると思ったよ」
満身創痍の見た目に反して、葉山の口調ははっきりとしていた。
葉山以外のメンバーはすでに狗山さんによって捕らえられ、俺は神山君達とともに倒れ伏した葉山を取り囲んでいた。
「もともと作戦の一つとして用意はしていたんだよ。――――俺の光の剣を神山君の弓で強化して発射する、ってのはな」
「新島君を爆発から守った時だっけ? あの時に話していたよね」
説明をする俺に神山君の補足が加わる。
以前、葉山と激しい戦いを繰り広げた際に、俺は神山君に巨大葉山から助けてもらったことがあった。
その時の何気ない会話。
何気ないやり取りの中で実は“念のため”としてお願いをしていたのだ。
――もしも、葉山の分身が増えすぎて抑えられなくなった場合、俺の光の剣をその弓で放ってほしい。
と。
「まあ実際は、分身が増えきる前に止めることはできたし、葉山を直接殴れたからこの作戦を実行する必要はなくなったんだがな」
急遽、使うはめになったというわけだ。
葉山の超変身。
その爆煙を防ぐために。
「フフフ……作戦のリサイクルか……まさか事前にそんな対策まで考えていたとはね……フフフ、これは僕の完全敗北かな……しかも、とっさに僕の最終攻撃に対応できるよう変化を加えるその応用力、戦闘センス、……フフッ、やはり君は天才か……?」
「いやだから、それ思いつくために思考回路強化したんだってば」
勘違いしないで欲しいが、俺だってこの作戦を思いつくのにはそれなりの時間をかけているのだ。
具体的には、作戦実行までに没になったアイデアは10を超えている。
「ただ、まあ、思いつくのにはコツがいったよ。“意識の切り替え”っつーか、普段の俺じゃあしないことをした訳だしな」
「……しないこと?」
ああ、そうだ。
神山君と高柳君の顔を見る。
「最後の一撃を、“他人に任せた”ってところ」
「…………」
おそらく――俺の作戦が葉山に読まれなかったのは。そして、俺がこの作戦を思いつくまでに時間がかかったのは結局のところ、俺一人で全てどうにかしよう、という意識が根底にあったからなのだろう。
自分一人で背負いこんで。
自分一人で奮闘して。
自分一人で全部戦って。
でも、それじゃ、駄目なのだ。
「今回の戦いは“チーム戦”なんだから、一人で戦っちゃ駄目なんだよ。俺以外にも戦ってもらわなきゃこの勝利は成立しないんだ」
葉山も、俺も、仲間のおかげで、一騎打ちを挑めることになった。
勝負の舞台に立つことができた。
それがチームワークなんだと思っていた。
でも、違う、それは正確ではなかった。
他人に自らの勝敗をゆだねる。他人に全ての結果を任せる。
それくらいの度量を、それくらいの大胆さを、それくらいの信頼感を、共有しなければ、有していなければ、本当のチームワークというものは成立しないのだ。
力を貸してくれ?
それは、まるで、力を貸す“だけ”でいいみたいじゃないか。
任せろよ、託せよ、信じろよ。
戦いはお前一人のものじゃないんだから。お前が全部決めなくてもいいんだから。
戦うこと。
責任を負うことに対する自負は、誇りは、全能感は、選民思想は、時として自らに牙をむく。
孤高を選ぶことになる。気高くはあるが強くあり続けなければいけないイバラの道だ。
自分の世界にある事象は、全部自分が処理しなければいけない。
それは強者の傲慢だ。力ある者の慢心だ。
そういった戦いに対する貪欲さは、戦闘者としては優秀かもしれないが、ヒーローとしては二流だ。
「だから、後半の俺はもはや何もしなかった。全てを神山君と高柳君にゆだねた。二人に任せてしまった。だから、この戦いに勝てたのは、俺の力じゃない。むしろ、二人の力があったからこそ、掴み取れた勝利なんだ」
神山君の力を借りて強化された光の剣を射ちだそう。
神山君の能力を信じ、そう決めた。
しかし、何も見えない白煙の中で、神山君の正確な位置を知ることは困難だ。
ならば、高柳君の力を借りて光の剣を渡す仲介役になってもらおう。
高柳君の能力を信じ、そう決めた。
もちろん戦闘中に、そう決断するのには勇気がいった。
迷いもした。
俺は面倒な人間だから。物語の住人のように架空のヒーロー達のようにすぐには仲間を信じることができないから。
迷い、考え、迂回しながら、決断した。
結果的には、これでよかったと、少なくとも今回の俺はそう思っている。
「俺は運良く仲間に頼るという手段が思いつけた。勝敗を分けた点があるとすれば、それくらいだよ……葉山」
「フフッ、確かに僕は最後の最後で皆を巻き添えにしようとした……敵も味方も関係なしに……フフフ……そりゃじゃあ、勝てないか。ヒーローとして、勝ては……しないよなぁ……」
危機的状況に瀕した時、俺は仲間を頼り、葉山は自分を頼った。
他者という可能性に気づけたか、気づけなかったかの違い。
別に俺の口から、前者が優れていると断言することはしない。これ以上教訓じみた説教を続ける気もない。つーか、嫌だ。そろそろじんましんが出てくる。
ただ、そういう選択肢もある、ってことだ。
他人に力を借りるだけじゃない。他人を信じて託す。それは恥でも何でもない。そういう手段もあるんだと提示しただけの話だ。
人は気づかぬうちに自らの可能性を狭めている。
時には自由な視点から多元的な側面から物事を見ることも大事なのだ。
俺は思考回路を“強化”することでソイツを成立させことができた。
それだけだ。
「フフフ……時代は、孤独なヒーローより、助け合いを求めているってことなのかね……」
「…………まあ、そうともいえるな。じゃあ、そろそろ終わりにするぞ。葉山……」
俺はそうつぶやく。
葉山の体力ゲージはほんのわずかにだけ残っている。
確認したら“23”だ。
葉山以外のメンバーは、すでに俺の仲間たちによって確保されている。
ここから逆転することはできない。
「フフ……確かに僕はもうまともに動けない。超変身が敗れたときから敗北は覚悟していたよ……」
「なら……」
拳を構える。
「けれど、君の話を聞いて考え方がちょっとだけ変わった。フフ……なるほど、そういう“戦い方”もあるのか……フフフ……面白い」
四肢を地面に伏して倒れている葉山がフフフフフフと笑みをこぼしはじめた。
葉山のやつ、ついにおかしくなったのか。いや、前からおかしかったけど大丈夫か。心配になり声をかけようとした瞬間、ヤツの笑みがピタリと止んだ。同時に大きな声が放たれる。
「赤井大地!」
「青樹大空!」
「城ヶ崎正義!」
「猫谷猫美!」
それは葉山達のチームメイトの名前であった。
数メートル後方で捕らえられている彼らの身体がピクリと動く。
そして、意外な一言が続けられる。
「――――頼むっ! これはお願いだっ! 僕を、この僕を――“助けて”くれっ!」
一瞬の静寂。
嵐の前の静けさのようにあたりが黙り込みやがて声が弾かれる。
「「「「――了解!」」」」
葉山の仲間たちが全霊を込めて行動を開始した。
赤井が、青樹が、城ヶ崎正義が、猫谷猫美が、葉山の言葉に合わせるように暴れだした。
「な、なっ……!?」
俺は驚いた。俺は戸惑った。
全員、囚われの身となっているのだ。その体力ゲージはゼロに等しいのだ。俺の仲間たちに監視されているのだ。なのに、突然、暴れだしたっ!
「と、とめろ、皆……っ!」
暴れる彼らはすぐさま止められる。当然だ。猫谷さんも城ヶ崎さんも狗山さんによって拘束されている。今さらどう動いても逃げ出せないし、葉山は救えない。そんなことわかっているはずなのに。なのに、どうして……一体……。
「――そーちゃんっ! 早く葉山くんをっ!」
美月の声に視点を戻す。
葉山を見る。
葉山は笑みをうかべている。変化はない。いや、違う。地に伏した右手が“不自然に”動いている。
「新島くんっ! 早く、トドメをッッ!」
狗山さんの叫びに俺は拳を振り下ろす。拳は葉山の腹部に深く埋まり葉山の体力ゲージはゼロをカウントする。
これでやつは能力を使えないはずだ……。
「フフフフフフフ……どうやら遅かったようだね……」
「……何っ!?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ―――ッ!
その時であった。
外から轟音が聞こえてきたのは。
迫り来る震動に俺たちの身体が激しく揺れる。
震える最中で俺は葉山の身体を持ち上げて顔を近づけ問い詰める。
「お、おい! 葉山っ! 何を、お前、何をしやがった!?」
「フフフ……文字通り“最後のあがき”ってやつさ。皆が時間を稼いでくれたおかげでどうにか間に合ったよ……フフフ、……僕の能力は終わったけど、か、彼らは自分から、ここに、来るみたい、だねぇ…………っ……」
そこまで言い終えると葉山は物言わなくなった。
顔を叩いても肩を揺すっても反応がない。
くそっ、気絶してやがる。
葉山は葉山で最後の最後まで闘いぬいたのだ。意識を失うその瞬間まで全力を尽くしたのだ。
俺は気絶した葉山を地面に寝かすと、震音が聞こえてくる方角へと顔を向けた。
「……何が出るのか、出ないのか……」
個人的に何度か似たような事態を“経験済み”であった。それゆえに何となく事態は予想できたし、それなりの覚悟を決めることもできた。
やがて広間の正式な入り口から“ソイツラ”は現れた。
「GRRRRRRRRRRRRRRッッ!」「GRRRRRRRRRRRッ!!」「GRRRRRRRRRR――ッッ!」「GRRR……!」「GRRRRRRRRR――ッッ!」「GRRRRRRRRRRRRRRッッッ!」「GRRRRRRRRRRRRRRRRRRR……ッッ!」
「やっぱり、怪獣の軍団かよ――っ!」
目の前に広がるのは、葉山がこの第二層で貯め込んでいただろう大量の怪獣たちであった。
倒した覚えのある怪獣から、見たことない知らない怪獣までいる。
「それだけではない……第二層に倒れていたヒーローまでいるぞ……」
狗山さんの指摘によく見ると、気絶したヒーロー達が怪獣達とともに広間に飛ばされてきていた。
葉山に倒されてここまで辿りつけなかった人たちだろうか。
怪獣だけでなく、ヒーローまでこの広間に連れてきたのか。
「おそらく、第二層にあった煙のほとんどを動かしてこの広間に集めたのだろう……葉山樹木……最後になんてことをしてくれたんだ……」
暴れていた赤井&青樹ペアを沈めつつ、神山君はそう分析して発言する。
気絶したヒーローはともかく、怪獣の軍団は厄介だ。
俺たちの疲労は限界とは言わないまでも、それにかなり近い状態になっている。
「どうするか……」
俺はふたたび入り口を見る。
「GRRRRRRRRRRR……!」「MRRRRRRRRRRRRRRRRRR……ッッ!」「CRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRッッッ!」「GRRRRRRRRRRRRR……ッッッ!」「MRRRRR……ッッ!」「KRRRRRRRRRRRRRRRRRR……ッッッ!」
有象無象の怪獣達はこの広間についた今も落ち着く気配はない。
俺の目の前にもカニのような見た目の怪獣が現れる。
「……やっぱ、戦うしかないか」
狗山さん、美月、神山君、高柳君。
それぞれが戦闘態勢に移行する。俺も拳を構える。しかし、その瞬間、怪獣達が集結する入口から大きな爆発が起きた。
轟音。
まばゆい閃光がほとばしる。
悲鳴をあげる怪獣達。
張り詰めた緊張感で充満しているこの広間に“戸惑い”に似た空気が生まれる。
「なんだ、何が起きた」
「……誰かがいる。ヒーローエネルギーを充分に蓄えたヒーローが二名……!」
狗山さんの疑問。その解答として感知系ヒーローである高柳君がそういった。
まさか……確かに葉山のこの攻撃は第二層のあらゆる煙をこの場に集結させる技。
その煙に運ばれて『新たなヒーロー』がやってきただと……っ?
「城、生存しているヒーローは残り少ないはず。誰だか認識できるか?」
「――待て、一人は知っている。仁、お前も知っているヒーローだ。もう一人は――」
「私だぁあああぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああぁああ――――っっっ!」
爆音。爆発。爆熱。爆煙。
広間前の怪獣の頭を吹き飛ばしながら、迫ってくる一つの影があった。
小さき体躯。
ブリキ型のロボット。
巨大な右腕。
鋼鉄製の砲台。
あらゆる兵器を連弾しながら俺たちの元へと見参する。そのヒーローの名は――。
「あ、あゆ……」
彼女達はシャキーンとポーズを決めながら堂々と応えた。
「――1年Dクラス、川岸あゆっ! 変身名《全壊戦士》ッッ!」
「――1年Aクラス、山車雄牛ッ! 変身名《世界爆誕》ッッ!」
「GRRRRRRRRRRRRRRR――ッッ!」
「そしてこれが私たちの愛すべき怪獣ゲフィオン!」
「GRRRRRRRRRRRRRRR――ッッ!」
あゆだ。川岸あゆであった。
生き残っていたのだ。
イノシシのような怪獣の上に立ち、高笑いをかましながら怪獣どもを爆散させる。
「さあ、邁進するのだ。ゲフィオン! なんだかかんだかわからないけれど階段あるからここがゴールみたいだぞ!」
「GRRRRRRRRRRRRRRR――ッッ!」
そう言って第三層の階段にあたる部分へと右腕を向ける。
「はいよ――ッッ!」
あゆの後方で同じく仁王立ちをする影。
あゆの二倍の高さはありそうな巨大なヒーロー。
山車雄牛と名乗っていただろうか。
その人は叫び声をあげながら怪獣に鞭を放った。
「はいよ――ッッ!」
「GRRRRRRRRRRRRRRRR――ッッ!」
怪獣はいななきながら、第二層の出口へと猛進する。
唖然としている俺たちを尻目に二人は横切っていく。
「あ、あゆ……」
「おおっ! ソウタ君っ、美月ちゃん、狗山さん、それに葉山君も、お先に失礼――――っっ!」
「ははっ、神山、高柳ッ! 私は先に行くぞッ! 悔しかったらついてくるがいいっ!」
二人はグッと親指を立てる。
あゆは右腕を構える。第三層への扉をミサイルでぶち破った。
爆発で破片が吹き飛ぶ。その全てをあゆの後方にいるヒーローがすべて防ぐ。巨大化した片手によって。蹴散らされる。
「いくぞー! ゲフィオン! オーちゃん!」
「GRRRRRRRRRR――ッッ!」
「はいよ――――ッッ!」
怪獣をターザンのように操りながら、川岸あゆは第三層に突入していく。
ガンガンガンと階段をくだる音が聞こえる。それから二人の高笑いが聞こえた。
嵐のようだ。
走り去る彼女たちを眺めながら、誰かがポツリとつぶやいた。
「……まじかよ」
葉山樹木チームからの勝利。
戦争の終決。
そして、新たな戦乱の幕開け。
第二次試験終盤戦。
第三層突入であった。
復活を果たした川岸あゆ、突如現れた山車雄牛、戦乱の終決は新たな戦いの幕開けであった。第二次試験、第三層突入。新島宗太は再び“あの怪獣”と相まみえるのか――!?
次回「第86話:ヒーロー達の第三層再び」をお楽しみください。
掲載は4日以内を予定しています。