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魔剣・コラプサー

 シリウスは右膝を地面につき、左足を立ててかろうじて剣を構える。このアルタイルという男、あまりにも強い。

「おいおい、たった一撃で大ダメージか? 口ほどにもないなあ」

 冷笑を浮かべるアルタイル。地べたに倒れている部下たちには見向きもしない。

「そうだ、おもしろいものを見せてやるよ」

 そう言うと、アルタイルはベガ以外の部下たちを剣で八つ裂きにし始めた。断末魔を上げながら、盗賊たちが次々と肉塊に化していく。

「な、何やってんだ!?」

 こいつ、狂っているのか!? スピカは顔面蒼白になり、ミラにいたっては目を覆っている。

「役立たずが生きていると心がもやもやしちゃうんだよ」

部下を殺し終わったアルタイルは、剣先を下に構える。すると、亡骸が刀身に吸収されていく。やがて全てを吸収し終わると、剣が黒い光を放ち始めた。

「これは魔剣コラプサーって言ってな。鋼鉄は紙のように切り裂き、岩ですら一ふりで破壊できるんだ。そして、殺した人間の死体を吸って一時的にパワーアップできる」

 言い終わるなり、アルタイルはコラプサーを地面に置いて刀身に乗る。すると、スケートボードのように滑り、再びシリウスに接近して突きをみまった。シリウスはかろうじて横に反らして弾いた。が、弾いた後も宙を舞ったアルタイルは、回転しながら体勢を整え、コラプサー・ボードで襲いかかってくる。何度も受けているうちにコラプサーの峰がシリウスの胸に直撃し、ミラとスピカの近くまで吹っ飛んだ。さらにその拍子に、七星剣を手放してしまった。

「シリウス!!」

 天漢癒の膜を解いて、少女たちはシリウスに近寄る。早く手当をしなければ!

「ばか! 何で膜を解いた!! 狙われるぞ!!」

「だって、けがしているじゃない!!」

 ミラは手を当てて回復させようとした。胸と足の骨が折れている。しかも重傷で、すぐには回復できない。

 それでもミラは回復をし始めた。だが、それを見逃すアルタイルではなかった。

「よかったな色男。あの世への道連れにかわいい女の子が2人もいて…」

 まずい、来る!!

「死ねええ!!」

 魔剣を振りかざし、三たび詰め寄ってくるアルタイル。スピカとミラがシリウスに抱きついた。また大切な人を守れないのか――!?

 しかしその時、七星剣を拾ってコラプサーを止めた者がいた。シリウスたちがおそるおそる顔を上げると、そこにいたのは――

「アルクトゥルス!?」

 3人は驚いた。いつも「わしは年寄りだからもう動けん。あとはシリウスに任せる」とぼやいていた老人だった。隠居していたはずなのに、なぜここに!?

「久しぶりだな。アルタイル」

 アルクトゥルスはそう言うと、コラプサーもろともアルタイルを弾き飛ばした。しかし、アルタイルは難なく着地する。

「ちっ、老いぼれめ。貴様まだ生きていたのか」

 忌々しく吐き捨てるアルタイル。

「お前がいきがっているうちはまだ死ねんな。それにしても魔剣・コラプサーとは、厄介なものを手にしおったな」

 コラプサーとはブラックホールの古い呼び名である。その名のとおりの黒々とした刀身が、不気味に光っている。

 アルクトゥルスは七星剣を構えた。

「元弟子の不始末は師のわしがけりをつける。覚悟しろ、アルタイル」

 シリウスは耳を疑った。元弟子だと!?

「ふん、老いぼれに何ができる」

 アルタイルはコラプサーを振り上げ、アルクトゥルスに斬りかかった。


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