村の子供達
カイトが出て行った。ギルガイア国も大変な事態になっていた。食料自給率が下がり、魔力量まで他国と変わらなくなってしまっていた。それに街が汚れて 川が澱み、日を増すごとに雲が厚く暗くなるのであった。そして 寒波の嵐で大雪が降り注ぎ、何の対策もしていなかった為に国の食料が底に付き、村人や領民まで食料が回る事もなくなっていた。
そんな中でもある1部のみが食糧問題を解決できるだけの研究施設があったのだが確認管理も出来ない貴族を雇っていた為に見逃すのであった。その研究を国全体に広めれば確実に食糧問題が解決できる素材があったのに それを怠り、国が傾き始めるのであった。戦争が勃発する事もなかった。大雪の為に他国へと侵略も出来ないのである。他国に行く前に凍死で死んでしまったのであった。
話が戻る。
「カイト兄ちゃん、いる」
カイトのスライムハウスの戸を叩くのであった。タクトとシズカが
「何か、用でもあるのか。タクト、それにシズカも 外は寒かろう。中に入れ温かいぞ」
スライムハウス内に入ると夏かと思うほどに暖かな部屋になっており、家の中一面に野菜が多く実っていた。その野菜を見た途端にタクトの腹の虫が鳴いた。
「寒かっただろう。温かいお茶を淹れてやる」
「「うん」」
やかんの中に入っている。麦茶を湯呑に入れて2人に手渡した。
「「ありがとう」」
身体の芯まで冷え切った2人だったが温まると腹の虫が騒ぎ出して
「「グゥ~」」と2人仲良く鳴いた。それを聞いた。カイトは
「飯でも食っていくか。俺も腹が減ったな」
冬の定番、鍋焼きうどんを2人にご馳走してやると見た事もないのか。食べ方も分からないで懸命に食べ始めた。身体も温まり、腹も満たすと
「カイト兄ちゃんは、ここで何をしているの?」
「野菜の育ち具合を実験している。多くの野菜の促進と言っても分からないか。そうだな! 成長段階を見ていると言った方がいいか。そんな処だ」
「この野菜を村人に分ける事は出来る」
子供ながらに懸命に考えて聞いてきた。カイトに
「タダだったら無理だ。俺はそこまでお人好しでない。俺の研究の手伝いをしてくれるなら飯ぐらいなら食わせてやる。子供達でも連れて来るか。タクト」
「本当にいいの カイト兄ちゃん」
カイトは、この村の子供達を知らなかった。タクトとシズカ以外を この日、タクトとシズカは村中の子供に声を掛けていた。明日迎えに来ると そして
翌日の朝には、日の出と共にカイトの屋敷の扉の前に多くの子供達が集まっていた。ざっと23名も集まっており、暇な婆さんまで連れてきていた。
「ここで手伝いをすれば、飯を食わしてくれるって本当の事か、タクト」
「昨日、カイト兄ちゃんが連れてきていいて言ってくれたから大丈夫だよ」
「そのカイト兄ちゃんって この村の子供たち事情を知っているのか。こんなにも子供の多いい村なんてないぞ。タクト」
「コンア兄ちゃん」
「これも天の恵みじゃて 気にせんでよい。よい。ワシ等は暇なババアじゃ」
「「「ホッホホ~~」」」
「こんなババア共まで連れてきて 良かったのか。タクト」
「さすがに僕も分からない」
そこにカイトが姿を現した。扉を開いて そして思った。子供がこんなにも多いいのかと感知魔法も展開していなかった為に村の状況確認を起こった為に起こった事件である。
まさか、こんなにも子供がいたのか、婆まで連れて来たのか。面倒を見てやるか。とりあえず、・・・ カイトが婆4人に触れた途端に腰の痛みと身体全体の治療を済ませた。
「これで動けるな! 婆さん、俺の為に働けよ」
突然に4人の婆が吠えると子供達が驚いた。
「どうしたんだ。ばあちゃん、正気に戻ってくれよ」
コンアが心配になると彼の頭に手を添える。
「問題ない。腰の痛みが無くなっただけじゃ。それに他の婆さんたちもまた身体の節々の痛みが消えたのであろう」
「本当に 本当!」
コンアの頭を撫ぜてあげているとカイトが
「身体の節々を治してやったのだから 働けよ。無理なら元に戻すだけだ」
そんな事も出来ないけど 不意にリターンの魔法を掛ければ戻るのかと黙り込むと婆さんたちの方が慌てて
「若い奴には、負けるかもしれないが これなら現役に戻って腰でも降ったら良いのか」
婆さんたちが腰を振っていると 子供達まで真似して腰を振り出すのであった。
「こんなにもいるとは思わなかったから 取り合えず、朝飯を作るから手伝え 野菜くらいは切れるだろう」
子供たちの顔や肌を確認した処
「肉も出してやるから調理しろ すいとんを作る予定だ、他に欲しい物があるか」
「すいとんとは、異国の料理だよな! 若い時に食べた記憶がある」
「早い話が野菜のゴッタ煮だろう。違うのか」
「そんな処だ。味付けも塩のみだしな! 簡単な料理の方が早くて済む」
カイトが扉を触って居間の大きさを変えると子供と婆さんを向かい入れた。
「外で立ち話も寒かろう。中に入れ、野菜やその他諸々を持って来させる」
扉が開いた途端に子供達が中に入って行くと その後に婆さんたちもまた 中に入るのであった。
「何じゃ、召使でも使っておるのか。坊主も」と そんな類の物を使っているのだろうと思いながら中に入るも中には、何も無い空間が広がっているだけであった。それでも子供達からすると珍しく心をウキウキ状態で色々と探し回るのであった。




