逃げ出したい
翌朝、タケシが
「カイト、お願いだ。ニーナ姉ちゃんに殺されてしまう。宿屋を変えてくれ頼むよ」
「それは構わないが あの2人の性格からして絶対に追いかけて来るぞ。初めての男を逃がすと思うか。それも年下でいう事を聞いてくれる男だったら 絶対に手放さないと思うぞ。
マナも そう思わないか」
突然に私に振られるなんて思っていなかったから驚いてしまったが 女心が分かる事もあり
「私も初めての男が年下だったら 多分、手放さないと思う。子供を作ってでも引き留めるわ。それにタケシの場合は、来年には、騎士に成れるほどの有望株よ。
冒険者をするよりは、家の事をしていればいいだけだし 既に奥さんが 2人が仲間で在った事実も消せない。
それに獣人族のニーナさんとなら子供が出来にくいから存分にやってもいいと思うけど シルビアさんは、人間族だからタケシと同じでしょう。控えめにしておかないと子供が簡単に出来てしまって逃げ出せなくなってしまうよ。タケシ」
「僕は、お姉ちゃんが2人も出来たから嬉しいけどね」
「お前は、あの2人の恐ろしさを知らないから そんな事が言えるのだ。あの2人の凶変ぶりを見たら引くぞ」
裸で迫って来て全身舐められて ・・・
「午前中は、タケシを寝かせてあげて マナとタアルは、魔法の練習でもしてみるか。魔物や動物を探すのに役立つぞ」
「そう、それだよ。昨日3人して森の中に入ったのだけど 動物はおろか、魔物の姿も見当たらなかった。カイトに聞こうと思っていた」
「彼等もバカで無いからな 人間と言うか、人型が近づくと逃げ出してしまう。足音や気配を感じて逃げ出してしまう生き物だ。常日頃から地面の振動や気配を感じ取る事だけに集中している彼等にとっては、タケシ達みたいな人型がいい練習だとでも思ってしまうのでないのか。
タケシが寝ている間にでも その辺りの魔法を教えてやる。マナには、風魔法のサーチ魔法をタアルは、土魔法の感知魔法だな! この2つの魔法を伸ばせば、先々 色々と役立つから身に付けるように」
街を抜け出して草原を歩き始めるとマナが
「この前から気になっていたのだけど カイトは、どうして私達を仲間に引き込んだの?」
「1つに暇だったのと もう1つは、才能の塊を見つけただけだ。それがマナとタアルなんだけどな! タケシの能力は、それなりに多く見られるが 特にタアルの土魔法と水魔法の組み合わせがなかなか見つからない。
それにマナの水魔法と風魔法だが 光属性の水魔法を所持しているのも珍しい。それにタケシの火魔法と水魔法の属性を持っている事も珍しい。が それなりにいるのだが使いこなせないでいるのも事実だ。現にタケシも良く分かっていないだろう。違うか」
「だってよぉ~ 相対する魔法同士でどうやって使えばいいかなんて分かる訳が無いだろうに教えてくれる奴なんて普通ならいないぞ。俺は、カイトに聞けるからいいけど
カイトがいない状態で使いこなせと言われても無理だ」
「光属性の水魔法何て 初めて聞いたけど? 何か、役立つの?」
「回復魔法のヒールが使えるようになる。止血だけだが戦闘中に大きなケガをしたとしても止血だけでもしておけば。3日ぐらいで完治する。自己回復機能の反応も良くなって個人差が出て来るが確実に回復を促してくれて 死亡する確率が減る原因にもなってくれる。
覚えるまでに時間が掛かるが確実にタケシとタアルの役に立つし、マナ自身も膨大な魔力が手に入ると思う。実際に俺も光属性の水魔法を所持している。反対を言えば、回復魔法の光魔法は、それ程役立っていない。と いうか。殆ど使えないと言った方がいい位だ。
俺の回復魔法何て 光魔法を使うヤツよりも劣るし、仕方が無く魔力を上げて使っているだけだ。最終的に魔力量が全てを左右するから それだけでも確実に覚えろ。あとは、無駄だと分かっていても魔力を毎日使い切れ、翌日には回復しているから存分に魔力を使い切ってから寝ろ」
「もしかして カイトもそんな感じで魔力量を上げたの?」
「俺は、元々が魔力持ちだったから幼少期から2度ほど、奴隷商に売られそうになって逃げだした。その時でも大人の100倍以上の魔力量があったからだろうな! 鑑定持ちなら その当時の俺を見かければ、誰しもが驚いていたらしい。彼等の100倍の魔力を持っていて 貴族に高値で売る予定だったみたいだ。
1回目が100倍で 2回目の時には、1000倍になっていたみたいだ。鑑定を持っている奴から鑑定のスキルを盗んで自分自身の魔力量と他人の魔力量を見比べて初めて知った事実だ。
その後、両親からステータスの見方を教わったり、魔法の知識を教わって 今現在だ」
「ちょ・ちょっと待てよ。奴隷商から普通に逃げ出しても捕まるだろう」
「そうか、皆殺しにしてやったから気にしないぞ。それがトラウマになって未だに盗賊を見かけると殺してしまうがな!
俺の母国なら 誰も文句も言ってこなかったなぁ~」
「待てよ。カイトは、この国の人間でないのか」
「俺か、俺は隣の国から逃げ出してきた。色々なしがらみから
もし 昔の連中が俺を攫いに来たら助けてくれるか。冗談だけどな!」
「助けるに決まっているだろう。俺達の仲間だ」
「気持ちは嬉しいが辞めておけ、国の勇者とか、賢者の類の連中だ。
1,冒険者では彼等の足元にも及ばない。トリノのおっさんでも3秒の時間を作れればいいと思うぞ」
「そんなにも強い奴等が どうしてカイトを攫いに来るって言う」
「俺が彼等を作り変えたから だよ。人体実験みたいな事をしてみたくて彼等の魔力量を上げて 身体の強化まで 引き上げてしまったら 普通の人間の能力を超えてしまうし、異世界からの訪問者達までも超えてしまった。
国王が頭を抱えた挙句に国の勇者認定をしてしまったよ。さすがにその時は、国王のおっさんに睨まれてしまったがな」




