孤児院で一泊
「先程は、済まなかった。取り乱して」
「異世界人のねぇちゃんか。俺も1つ聞いていいか」
「何だ」
「その胸は、病気か? それとも獣人族に転移して来たのか? どっちだ」
「獣人族って 何だ?」
孤児院の子供が手伝いをしていると
「キャロ、ちょっと来てくれ」
「何ですか。カイトさん」
カイトを見上げると 180度回転させて異世界人のねぇちゃんにキャロの頭とお尻を見せてあげると頭に耳が付いており、お尻には尻尾が生えていた。
「この子は、犬族のキャロだ。さっき 俺に耳打ちをしたのが猫族のニーナ、覚えているか」
「あれは、この世界のファッションだと勝手に思っていた。本当に ここは、異世界なのだな」
「嫌じゃなかったら 今度、1度でいいから胸を揉ませてくれ、興味を持った」
「パルムさん、カイトがあんな事を言っているけど いいの?」
「興味を持ったのは、本当の事だと思うけど忘れっぽいのよ、カイトは! 明日には、忘れて他に興味を持っていると思う。私達の名前も忘れるくらいだから」
「けど パルムさんの名前を憶えていましたよ」
「それも鑑定に書いてある通りに答えているだけ、名前を覚える事を諦めたのよ。カイトは! 知りあいが多すぎて」
「それでも 百人もいないのでしょう」
「私達が分かる範囲でも 数万がいるのでないかしら
目の前の街の住人なら みんながカイトの事を知っているし、バロンフォードの街でもカイトの事を知っていると思うわよ。平民から貴族まで カイトの名前を出せば、誰しもが知っている名だし」
驚きの新事実を知った。
「それは、構わないのだが私もお前に聞きたいことがある。少し時間を作ってもらえないか」
「夕方にしてもらえませんか。今日は、患者さんが多過ぎて時間を足らない」
カイトが離れると端から患者を診ただけで治していき、教会の中に消えるのであった。その後も多くのけが人や病人が運び込まれて
夕方になってもカイトが帰って来なかった。本日は、孤児院で宿泊となった、いつもの孤児院なら芋粥が夕飯だったのだが カイトが来たお陰で肉がふるまわれて 孤児院の子供達が腹を膨らむほどに食べていた。
「カイト兄ちゃん、これ 何の肉?」
「覚えていない。何の肉だったかな? まぁ~美味しいから いいだろう~」
「カイト、エールをくれ! ギンギンに冷やしてくれ」
「私も よ!」
カイトが近づき、樽のみを凍らせると2人の間に置くのであった。
「これが最後だ、明日 街で購入しないと無いからな」
「昨日、冒険者たちに振舞いすぎたな」
カイトが建物の外に出て行くと
「まぁ~こんなやり取りが出来るのも 後、わずかだな」
「ねぇ~兄さん、兄さんの息子って 何者なの? 本当にカノンを入学させてもらえるの」
「入学に関してなら可能だろう。アイツの能力が特殊だから国が認めただけだ それ以上は俺でも言えない」
言いたくない。どうせ!誰も信じない。カイト1人が動くと百人規模が動いているなんて 商人やその他諸々が街や森に潜んでいるなんて
念話が届くと
『カイトさん、カイトさんの情報通りでした。小鬼の巣らしき物を発見しました。狩っときますか』
『それはいいよ。明日、冒険者にやってもらうから街に戻って 女でも抱いて寝てくれ、明日は休みでいいからな』
『ありがとうございます。街に戻ります』
念話を切り替えると
『まだ 冒険者ギルドに待機しておりますか。フィンさん』
『何か、ありましたか。カイトさん』
『ギルマスに報告をしておいてください。小鬼の調査を出来れば討伐の可能性もあると』
地図と大まかな位置まで 念話で送るのであった。
『確認が取れました。報告しておきます。それと明日は、確実に冒険者ギルドと商人ギルドに顔を出してください。領主さまもお待ちしております』
『そうそう、異世界人の2人も同行させますので部屋を取っておいてください。何の問題も無ければ 明日は、街に入れると思います』
『かしこまりました』
念話が切れると 暗闇を歩くと井戸の辺りでランタンの明かりの下、冒険者たちが井戸の水を横たわっている男性に水を飲ましていた。下半身丸出しで
「どうして 水を飲んでくれないのよ。このままじゃ~死んでしまうのに」
「ガツ、頼むから水を飲んでくれ それと排便もだ」
暗闇の中から カイトが近づくと
「限界のようですね」
「カイト、水を飲んでくれないのよ」
「カイ坊」
「問題がありません」と 言いながらも自分の指に油を塗ると肛門にも油を塗りまくるとそのまま 肛門に指を差し込みグリグリとかき混ぜると中らから白い液体と回復ポーションが流れ出てきて 虫の死骸が多く出てくるのであった。その後も胃や腸の中にもまだ残っている廃棄物を出し始めると更なる量が肛門から出てきて 顔色が段々と良くなるのであった。
「峠を越えたみたいです。明日の朝、また 顔を出します。あなた方も食事を取っておりませんよね。
3人分の一角ウサギの丸焼きです。食べてください」
3人から感謝の言葉をもらい また 暗闇の中に消えるのであった。