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ループ! 神にまで上り詰めた男が 次の世界で何を望む。  作者: 御剣 大河
第1章  影の勇者と糞女神
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 念話


 洞窟から出てきた。カイト達が目にしたのは、異臭が漂う屋敷の庭で壁が壊されており、多くの者が高台に逃げ纏うのであった。そこで身を潜めている連中からすると突然にカイト達が転移で姿を露にした途端に恐怖しか生まれないと思う反面、魔王と神獣も何が起きているのかも 知らされていない為にカイトの後ろに付いて カイトが手を差し伸べると自然とカイトの横に立ち頭を触られる姿が目に飛び込んできた。


 神獣も頭を撫ぜられるだけで気持ちがいいのか。それだけで満足であった。そんな時である。この屋敷でこの街の領主がカイトに命令してくるも


「貴様の仕業か、俺の街をどうする積もりだ」


 カイトが領主の頭を掴み、記憶を集めると全て理解してから


「首謀者の貴様に言われたくないものだな」


 カイトが別の人間に念話を送るといい案配に この国の国王と会談をしている最中にカイトからの念話が届くのであった。


 突然のカイトからの念話が届き、椅子に座っていた彼が椅子から立ち上がり片膝を付くと頭まで下げだしてしまう姿を見た。その場にいる連中が驚く暇も与えないまま、ミナに命令をするのであった。


『トリノのおっさん、いい処にいるな! ミナに今の現状を見させろ、いい物を送ってやる。帝国の密偵だ、この国を終わらせて次期国王の椅子を狙う1人で無いのか。どうせ、その場にいるのであろう。

 関係資料も後生大事に持っているから尋問させれば、何でもベラベラとしゃべってくれそうだ。おっさんの手柄でいいから 研究素材を1体、貰い受ける代わりに掃除しておいてやる。俺に係わるなよ。いいな』


 カイトからの念話が切れると この場で寝ていたミナを叩き起こして ミナにサーチ魔法を拡げて現状確認をするのであった。シエルジート・トリノが


「おっさん、行った先で釈明しろ お前の主が待っている」


 領主の足元に魔法陣を展開させると大きなカバンを後生大事に持ったまま姿が消えるのであった。それを見ていた奥方や子供達は、何が起きたのかも知らされていないまま主人が消える姿だけを見るのであった。


 その頃、この国の王都の王城で会談が開かれていたのだが 突然のカイトからの念話が届き、トリノの態度に驚きを見せる最中に戸惑うも


「ミナ、起きろ! 師匠がお前を指名して来たのだぞ。今すぐに起きてこの国全土を サーチ魔法を展開しろ」


「ふえ? カイトの処に帰っていいの 僕!」


 この国の国王がトリノに聞いてくるも


「分かりません。何が起きているのかも その為にミナにサーチ魔法を展開させて調べるのです。我が師匠からの念話が届きました。それとこの場に首謀者が届くらしいです。

 俺は、魔法の知識が乏しいですので意味が解りませんが届くそうです」


 ミナがサーチ魔法を展開させると この王都から80キロ離れた町で異変が起きており、今迄に体験した事もない怪物が街中で暴れている事までは理解したが何ものなのかを問われても説明できない代物であった。


「多分、イドブッカの街だと思う。大きな物体が1体と小さい物体が3体かな? 僕も初めて感知したから 何が起きているかぐらいしかわからないよ。

 街の住人の半分くらいは死んでいると思う。気配を感じない」


 ドルマリン・アクギャの額から大粒の汗が流れ出していた。彼がイドブッカの他に2つの街の支配者で在り、帝国と繋がりを持っていたからである。関連書類を持っていると言う事なので自分の印を押してあるものも存在するであろうと思うのもあり、出てきたと同時にその場で殺してしまおうとも思っていると


「どうかされましたか。やはり、自分の支配下の街が心配になりますよね。ドルマリンさま」


 突然のトリノからの会話にも動揺を見せないように答えながらも心臓が張り裂けぶ勢いであった。


 ドルマリンがその様な思考を持っていたとしても話が進み、突然 ミナが震えだした。


「どうした。ミナ! 震えているぞ」


「こんな気配感じた事もない位のバケモノがその場に現れた。それも2体よ。多分2体だと思う。カイトが心配」


 突然の魔力欠乏症に陥り、魔力ポーションを要求して飲み干すも 苦さが顔に出ていたものの 誰1人として言わないでいた。誰しもが経験していたからである。それでも


「僕達があの場に行っても瞬殺で殺されると思うわよ。おっさん」


「師匠がその場にいるのだよな! 師匠なら俺達を助けてくれる筈だ」


「あれが魔王だって言ったら 僕は信じるよ。人類が相手しても叶わない存在がその場に2体もいるのよ。死にに行くようなものだよ。トリノ達は、この場に残ってすべてが終わったら向かえばいいと思う。

 僕が1人でカイトの処に行ってくる。僕1人位なら死んでも誰も悲しまないし、能力も低いから問題が無いと思う。どうせ、死ぬなら カイトと共に死にたい。僕が本気で好きになった男性だから」


「なら 私も同行するわ。私もカイトとなら死んでも構わないわ。いいわよね、ミナ!」


「夕月、いいの! 確実に死ぬわよ。その場に立っていられないと思う。巨大な気配に圧し潰されて意識も保てないかもしれないし」


「今度こそ、私の恋も実りがあると思って 好きな男性と死んでも構わないわ。元の世界では、碌な死に方だったけど! この世界でなら好きな男性と肩を並べて死ねるのよ。こんなにも幸せな人生なんか、ないと思わない。ミナなら私の気持ちが分かるわよね」


「僕も引き籠りだったから良く分かる。やっぱり、好きな男性となら死ねるよね。夕月」


 魔王が魔王覇気を発動させて 神獣が神の覇気を発動させた途端にミナのサーチ魔法がかき消されて白目で気を失うのであった。とんでもない位の気配を辺り一面にばら撒きだした時点で トリノ達でも理解が出来るのであった。それは、当然 ギルガイア国の者達にまで伝わると全身で震えが止まらなくなるのであった。







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