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ループ! 神にまで上り詰めた男が 次の世界で何を望む。  作者: 御剣 大河
第1章  影の勇者と糞女神
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 学園に興味


 そんな中、カノンが

「パルムさん、大丈夫かしらカイトは!」


 時たま、地面が揺さぶるほどの振動を感じるのであった。


「心配だったら馬車の中で寝なさい」


 私は、怖くなって馬車の中で寝た。翌朝、目覚めるとカイトが気持ち良さそうに顔を洗っていた。けど カイトの後ろには多くの肉が山積みにされていた。他にも魔獣の毛皮や牙などが散乱していて 私の身体が震えている事が分かった。


「カイト、肉をしまいな! カノンが怖がっているよ」

「済まん、済まん。勘弁してくれ!」カイトが触れると肉や毛皮が何処かに消えてしまっていた。不思議な光景だった。足元には、見た事も無いスライムが多くいた。質問をするのも怖くてできなかった。

 私が起きると昨日まで大勢いた冒険者たちの姿が消えており 私達だけがここに取り残されていた。


「カノンは、この街の出身か?」

「違う。リノの村、出身」

「いい処に住んでいたのだな、何度か 依頼で訪れた事があるよ。自然が多くていい村だ」

「もしかして カイトって冒険者なの?」

「学費を稼ぐために冒険者をさせられている。大人たちに」


 本当に勘弁してくれ 子守りまで押し付けやがって


「そうだよ。カイトに言えば、学園長の許可も下りやすいだろう」

「俺と同じクラスなら簡単だ。字が書けて計算が出来れば 何処の街でも雇ってくれる。卒業が出来れば」

「あんな処にカノンが入れる訳がないだろう。もっと楽な処は無いのか。カイト!」

「中途で入れる場所が存在している筈が無いだろう。糞ババァ~~! 王立学園に中途採用など王室のボンボンのみだ。

 だったら田舎の学園に通えばいいだけだ 試験に受かって2年間通えば誰でも簡単に冒険者に成れるのだからな それか、仲間を集って冒険者に成ると言うのもアリだな!」


 孤児院出身の子供達が 多いいのもそのせいだ。


 話をしながらも カイトは、一角ウサギを狩り取りまくっている。頭を切り落とし、毛皮を履き、内臓まで取り出して血抜きまで行うのであった。そして 錬成空間の中から消えてなくなる。


「パルムさん、気になっていたのだけど今朝も思ったけど カイトが触れると物が消えるのは、どうして?」

「異空間魔法よ。カイトのアイテムボックスに収納しているだけ、錬成空間も異空間魔法よ。覚えると色々と楽よ。

 私もゼノンも持っているけど小さいわ。魔力量に比例するから覚えるといいわ」

「バロンフォードにも小さいが学園が存在している。来年でも試験を受けたらいい。金なら心配するな 領主が払ってくれる。だろう! 親父!」

「それもそうだな! 俺達も2~3か月に1度は、顔を出しているからリリスも安心できるだろう」

「ちょっと待ってよ。さっき気になる事を言ったわよね。カイトが!

 王都の王立学園に通っているの どうして?」

「おばさんに言える訳がないだろう。俺を誘拐しようとしている奴に」

「リリス、お前には関係が無い事だ。忘れろ、お前自身の為だ」


 王立学園は、表向きは学園を仕切っているのだが 裏では、国の財政や諜報に裏方を賄うのであった。カイトもその中の1部でしかなかった。学園生活の間のみだが 予定では ・・・


「俺は、バロンフォード領から王都に戻る。また 子守りだ」

「だったら カノンも連れて行っておくれよ。アンタと同じクラスでいいから」

「リリス、諦めろ。カイトが通うクラスは、特殊だ。カノンを3日で廃人にしてしまうぞ。この国で英才教育を受けた者しかいないクラスだ。普通の子供には無理な場所だ」

「だけど 誰でも知っている事だ。王立学園を卒業できれば、仕事に困る事が無い事を」

「それも卒業が出来ればの話だ。実際は、中途退学をする生徒も多く見受けられる。そんな場所だ」

「親父、何もしないで3年間、椅子に座っていれば卒業できるように仕組でおく」

「そうだった。カイトなら問題が無いのか」

「但し、数名と面会をしてもらう。無理なら今の内に断ってくれ」

「誰に会うのかを教えてもらえるのかしら」

「無理だな!」

「どうしてよ」

「この場で俺以外の者の首が飛ぶ。俺が親父とお袋の首を刎ねるからだ」


 本来の姿になると両親もカイトの姿に驚くのである。当然、森の中だと言う事もあり、動物に魔獣までもが逃げ出していた。顔付きが変わっただけでなく、気配自体が消えてなくなり、目に見えているのに存在自体が解らなくなるのであった。


「これが俺のもう1つの顔だ。それで どうする」

「ヒィ~~バ・バケモノォ~~」


 カイトがリリスの額に指を添えると自然と気を失い、湿疹してしまった。


「今の記憶を消した。それで ・・・ 」


 カノンを見ると


「私も記憶を消して頂戴、見なかった事にしたいわ。それと椅子に座っているだけで卒業をさせてくれるなら王立学園に入学もしてみたいわね。出来るのよね」


 カノンのパンツに染みができ 両膝がブルブルと震えている。


「わかった。手配しておく」


 手配して送って行っているけど どうやって?


「なら 制服を買わないといけないわよね」

「問題が無い。全て支給する。食事も住まいもタダだ、武器も防具も支給されるから問題が無い」


 教室の中に1人なるが構わないな!


「私の学園生活って どうな 世界かしら」

「現実は、そんなに甘くないからな 覚悟しておけ」


 街の近くに教会が在り、カイトが立ち寄るのであった。


「少し早く着いたから教会に立ち寄るが構わないよな! 親父!」





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