酒場 続5
カイトがニヤリと笑みが零れると テレス達4人とバロンフォード卿とトリスタン卿の背中に悪寒が走った。
カイトがジーク・トリスタン卿を見た途端に萎縮しはじめて
「おっさんの息子も魔王でも討伐してくれれば、また 貴族に帰り見えるのに残念だ
まぁ~~それ程にも 馬鹿で無いから単独で向かわないよな」
カイトに見つめられると瞳の奥に炎が灯しだして カイトが立ち上がり、タマニス・トリスタンの肩に手を置いた途端にマーキングを済ませた
「俺が魔王を討伐したら 貴族に戻れるのか」
「何か、勘違いしていないか。国の “ 英雄王 ” に成れて準伯爵も可能だろう。それだけの価値があると思うが 今すぐに行こうとするなよ。3年もしくは4年の歳月を置いた方がいいだろう。
彼等も知らない土地だ。好き勝手に攻める事もしないだろうが 海の方が手薄になる頃に船を盗んで魔大陸に上陸してしまえば、あとは魔王を討伐して帰って来てしまえばいいだろう。簡単な仕事だな!
国民から “ 英雄王 ” と呼ばれた方が貴族に成るよりも数段に格が上だと思うが 元タマニス・トリスタン卿は、どうみる」
「カイト、お前は本当に15歳のガキか、どう見ても悪徳商人の親玉だぞ」
「パルム、こんな時は 悪徳貴族だ。この国にも何人か存在しているだろう」
「おい! 貴様、ワシの娘を連れて行くなよ。許さんからな! ジーク」
「分かっておる。監視を付けさせるともカイトに乗せられるなよ。くれぐれも勝手な行動をとるな! いいな、タマニス」
無言の返答が返って来ると瞳の奥がメラメラと燃え上がるのであった。
このギルガイア国には、これまでにも多くの英雄が存在している最中、“ 英雄王 ”は、存在すらしておらず 国の歴史に名が残るとも言われている。それほどにも名誉な事であり、一生涯 遊んで暮らせるだけの財が手に入ると言う事なのだ。
まぁ~~そんな事があっても俺には関係が無いな、国が滅んでも農民など 何処ででも生活が可能だからな!
そんな事を思うのは、カイトぐらいで在って本来の農民生活は、その日暮らしが当たり前で食べ物にも困る有様であった。世界広しと言われても このギルガイアのみで在り、農民でもお金にも食事にも困らない国は、諸外国は毎日の食事に困る有馬様であった。悲惨な国など探さなくても分かってしまうほどに
「カイト、私達もラザニア獣王国に付いて行くから」
「テレス、学生の本分は」
「優秀な成績でいる事だろう」
「だったら 学年でトップでいる事になるよな 4人で単独トップを成れたら連れて行ってやる。勝手に付いてきたら強制転移で何度でも送り返してやる。
無理だったら 肉もスイーツも冒険も諦める事だな」
更に追い打ちをかける。
「この長期の休み明けには、当然 テストが待っているし、秋の収穫祭の後は、スポーツ大会が終われば、またしてもテストだ。学生の本分は、勉学に勤しんで貰わないと “ 御守 ” としての役目を果たせない。
その間も各地で何かが起きれば、飛ばないといけないから勉学をしている暇がさらに無くなってしまうぞ。俺には、不要な存在だから関係が無いが出来るのか。両立が可能か、無理なら1人で行うが」
ここでも無言が返って来ると
「カイトよ。それは厳しすぎないか、テレスの顔も困っているぞ」
「庶民の俺1人だけ働かさせて 当然、俺もこいつ等がいかなければ、俺が付いて行く必要が無いよな! まぁ~国の失態など俺には、関係が無いから構わないが
最低でもケビンクラスの奴を連れて行かないと困るのは、おっさん達の方だ」
「どういう意味だ」
「あいつらも脳筋だ。ケビン同様で筋肉バカがとる行動など知れている。巡回ごとに勝負を持ち込んできて勝ち進めなければ、王城に辿り着けないかもしれないぞ。それなりに多くの回復師を連れて回らないと敵味方関係なく、回復も行わなければいけないからな
大変な視察に成りそうだ。俺は、こいつ等の面倒を見ないといけないから 頑張ってくれたまえ」
「役者が違うな! カイト」
バロンフォード卿とトリスタン卿が頭を抱えだすも ふと、足元を見れば カノン達が未だに床の上で正座をして座っていたが気を失い、床が滲んでいた。周りで飲んでいる者達までもが見ざる聞かざるを心得ており、静まり返っている。
「そろそろ帰れよ。おっさん達、明日 顔を出してやる。それとお前達もだ。久しぶりにベットで寝ろ、風呂に入ってからにしろよ。特にテレス、お前は女なのだからもう少し、綺麗にしろ
少しは、ミリィを見習え 牢獄の中でも普通に風呂まで入っていたと思うぞ」
テレスティアがミリィーナを見つめると
「何を睨んでいるの ティアもお風呂に入ればよかったのに無理よね。火魔法以外の魔法が使えないものね。良くて生活魔法のウオーターを出せるくらいかしら
殿方の前に出る際は、小綺麗にしないと嫌われるわよ」
「俺は、そんなお前も好きだ。全てを受け止めてやる」
「脳筋な兄を持って私も嬉しいわ。ティアをよろしくね。に・い・さん」
強制送還で彼等の部屋に転移させられるとカイトに念話も届かい状態で必死で訴えたが無言だけが帰って来るのであった。トリスティングは、いつもマイペースでカイトが転移させる時も “ 明日、屋敷で待っている ” と 伝えて消え去るのであった。4人の中で貴族らしい態度を取るのであった。




