商業ギルド
「バカは、貴様だ。カイトは、“ 廻 ” の総元締めだ。1年余りで組合を立ち上げて国までもが味方につけた張本人なのだ。私達、商業ギルドは、彼等の助けが無ければ倒産寸前だったんだよ。
それを貴様は、貴族剥奪でこの国から今すぐに出て行け」
諜報の一環から情報が欲しくて 商人達を使っただけなんて とてもじゃないけど言えないよな。この場では
「婆さん、勝手にバラさないでくれよ。頼むよ」
「この場にいる。8割が貴様の商人達だろうが」
「本当にカイトさんが俺達を見捨てたのかと思いましたよ。カイトさんがいないと俺達には、明日も分からなくなってしまいます」
「そ・そんな! こんな奴が “ 廻 ” の総元締めだと国が認めているだと こんなガキが」
許される訳が無い。どうして庶民のガキが 総元締めなどと貴族が仕切るから国の方針が決まると言うのに 断じて抗議してやる。俺も貴族の1人として
「ギルマスの権限で 今現在を持って男爵8級の位を剥奪する。直ちに国から出て行け、2度と帰って来るな!
貴族院に話を持って行っても構わないぞ。その場で打ち首だ。謀反を起こしたとして」
貴族院とは、貴族の振る舞いや国の方針を決める際に使われる場所で在り、庶民を構成に立たせるための部署でもあった。
貴族は、貴族らしく。庶民は、国の礎になるように心掛ける。を もっとうに と! そんな内容で本1冊分ぐらいかかれている。くだらない本を作った場所だった。
「せっかく、王立学園の貴族科を卒業したというのに どうして こんな事になってしまったのだ。俺様は」
「そう言えば、王立を卒業したのだったな! カイトの噂ぐらい聞いた事が無いか、今現在、2回生だぞ。コイツも」
「婆さん、俺で無くて テレスやミリィの事でしょう。それにケビンやトリスも有名だし」
「どうして 貴様がテレスティアさまやミリィーナさまの事を知っている。庶民の分際で」
「俺は、テレスやミリィの御守役だ。学生の時間だけという理由で御守をさせられている。その為だけに王立学園に入学までさせられている。
可哀そうな俺を救ってくれよ。こんな国がどうなっても構わないからさぁ~」
「そうだ。その件もあった。王城から回覧が回ってきて 知らない文章が在るから ワシに分かりやすいように説明しろ、カイト」
「耄碌したのか。婆さん! 学生の俺に聞くのか」
「その張本人が何を言っている。貴様の仕業だろうに」
国王様の名や宰相様の事など この場で言える訳が無かろうに こいつは、カイトは完全に遊んでいやがる。
「そのお陰で儲かったのだろう。婆さんも あれって オークションに出すのか」
「ちょっと待て 話をすり替えるな! カイト」
完全にカイトさんのペースにハマってしまったわ。ミナギク様も
「ポーションの空便は、用意できたのか。調在庫を借りるぞ」
「中にある。薬草関連も使っても構わないぞ。使った分だけ、受付に言ってやってくれ、補充をする」
「助かるよ。婆さん! 冒険者達も無くす命が救われる。商業ギルドのお陰だと言っておくよ」
「安心しろ、その1万倍は儲けてやる。今回なら国も欲しがる1品だ。高値になる事は間違いなしだな」
「だったら 情報操作をしてやろうか、安くなるように」
「貴様がそんな事を言ったら 売れる物も売れなくなってしまうわ」
商人を20万人も雇っておいて この国の物流を1組合で賄うなどと誰が考えると言う。考えられたとしても国が認めない限り、実行が出来ないだろう。何かを持っているのだろうが 教えてくれる訳も無いか。
カイトが商業ギルドを出る頃には、日が沈みかけていた。夜の帳が付く頃に3人が近づいてきた。1人は男性で2人の女性を連れていた。
「学生だと聞いていたが 仕事をしているのか」
「どうしてですか。マサトさん」
「ここって 商業ギルドだろう。入った事が無いけどな」
歩き始める。
「ここの婆さんと知り合いでして 色々と注文をしていたのです」
「ちょっと待て ここで婆さんって ミナギク様の事でないのか。辞めておけ、怒られるぞ」
「強面のマサトさんでも そんな事を思うのですね。俺たち、家族は昔から婆さん扱いですよ。彼女も俺達には、昔から言いたい放題だし」
「カイト、ブーストとか、瞬歩って 知っているか。魔法の一種だと思うのだが どうやって使えばいい」
「マサトさんがこの世界に転生した時に教えましたよね。錬成と循環を」
「体内で魔力を循環させるあれだろう。毎日行っているぞ」
「その魔力を下半身に持っていって ブーストの詠唱を唱えるか、自動発動にしてしまえばいいだけです。
本番で使う前に練習してから使ってくださいね。仲間が驚きますよ。
それと 瞬歩は、ブーストのレベルがマックスになれば、自然と覚えられます」
「そもそも、瞬歩って 何なのだ?」
「ショート転移です。魔力によって長さも時間も決められます。ブーストは、時間だけしか決められません」
「長さって 何となくだが解るが 時間って何の意味がある?」
「マサトさんの場合だと5秒間で魔力が切れをしてしまいます。が 使い方によっては、有効打を取れると思いますし、味方の援護にも使えるでしょう。
因みに ブーストは、自分自身の身体を浮かせて移動させる手段です。感知魔法を変容させている相手には、感知されてしまいますので くれぐれも使う際には、慎重にしてください。
解りましたか」




