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ループ! 神にまで上り詰めた男が 次の世界で何を望む。  作者: 御剣 大河
第1章  影の勇者と糞女神
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 無詠唱魔法


 翌日になるとカノンが父さんと剣の訓練をしていた。カイトに全てを任せて


「自分の息子に全て任せて 遊んでいるのか」

「ば・馬鹿な事を言うな カノンの実力を見ていた。処だ」


 ただの素振りだろう。そんな事で人も魔獣も殺せないぞ。


「それで冒険者に成れるのか」

「学園に入って実力を付ければ死ぬ事も無いと思うぞ」


 無理だな! 死にに行くようなものだ。


「そうかよ。朝飯の材料を持って帰ったから飯にしようぜ」

「もう そんな時間か、後は朝食後にしよう。カノン」

「はい、ゼントさん」

「そう言えば、父さんの名前ってゼントだったな!」

「もしかして 俺の名前も忘れたのか」


 家に帰って来るまで忙しかったから忘れていたな! 母さんの名前は何だったかな?


「お袋に言って魔法も教わるといい 特に回復系なら色々と役に立つ」


 無理だな! カノンの魔力と合わない。


「カイトは、冒険者にならないの」

「興味が無い。そんな物になって何をする」

「名の通った冒険者に成れるわ。有名にも成れるのよ」

「有名に成ってどうする。何かがあるのか? 有名に成れなかったらお前の父親みたいに死ぬのか」


 言い過ぎたな まぁ~~いいだろう。


「カイト、言っていい事と悪いと思わないのか」

「冒険者に成っても 最後に死ぬ事が自分自身の布団で死ねる奴なんて1割も存在していないのだぞ。それを俺に教えたのは、父さんだ。俺に間違った事を教えたのか」

「それは、そうだが 場所と場違いを生むだろう。この場では」

「俺と同じ14歳の子供だ。問題が無いだろう」


 本当の事だ。


「本当にお前の性格は、母さんと同じだな! 正論しか、追及しない性格だ」

「飯にしようぜ、旨いものを食えば頭の回転も上がるだろう」

「カイトも私と一緒に武器の扱いや魔法の練習をしよう。よ!」

「カノン、気持ちはありがたいが こいつには、不要だ。教える事が何もない」


 そんな時に くだらない話をしていると母さんが


「カイト、野菜を持ってきな! 飯にするよ。手を洗って席に付きな」


 不思議と2日の疲れが何処かに行ってしまっていた。一晩寝ただけで それどころか、力が漲るのであった。この家に来てから1週間が過ぎたころに 街に向かう馬車の中にいた。


 私は、不思議な光景が目に飛び込んでくるのであった。カイトが魔法を放っているのだと思うのだけど 詠唱が聞こえない。


「パルムさん、カイトの詠唱が聞こえないのは、私だけですか」

「この子は、幼少時代から私の魔法を見て育ったせいか。無詠唱で魔法を理解してしまったのよ。この国では、最も珍しい賢者よ。魔法も武器の扱いも達人の域で この子が10歳の時に私達が冒険者を辞める切欠になったわ。

 我が子に負けたのよ。武器も魔法も私達が束で戦っても勝てる見込みが無かったの まだ 10歳の子供によ。笑っちゃうでしょう」

「もし カイトが学園に行ったら どうなってしまうのですか」


 王立学園の生徒だ。一様


「国、お抱え騎士に成ると思うわね。希少価値を稀に持っているから戦闘に関してなら誰1人として敵わないわ」

「本気にするなよ。カノン! ただの親バカだ。自慢したいだけだ」

「子供が育っていく姿こそが親バカになるものなのよ。親なんてみんなそんな物よ」

「お前は、ゼントの1粒種だ。諦めろ」

「だったら 俺に弟か、妹を作ってくれよ。毎晩、騒いでいるのだから出来るのだろう」


 毎晩SEX三昧の癖に


「ガッハハ~~こいつは、お前以上に肝が据わっているよな 自分の母親に向かって」


 森の中がざわつくと


「待て あまり森に近寄るな! カイト」

「問題が無い」 


 カイトの一言から 信じられない事が目の前で行われていた。剣を抜いたと思ったら1体の一角ウサギの首が落ちて 反対方向に矢を4本打ち込むと4体のブラックバードが木の上から落ちてくるのであった。


「我が子ながら末恐ろしい」

「カノンが可愛く見えるよ」


 リリスとカノンが驚き過ぎて 一瞬、声がでなくなる。


「兄さん、カイト君って何者なの?」

「さっきも言ったがカイトは、俺たちのいい部分だけを取って育ったような物だな! この小国には、存在もしていないが賢者の素質を持って生まれた。子供だ」

「この子なら貴族にも成れるのでしょう。これだけの才能があるのなら」

「俺を奪って 奴隷商にでも売るのか。おばさんは!」


 冷たい眼差しで リリスを見つめる。


「な・何を言っているの この子供は、私がそんな事をするとでも思っているの」

「悪いな、お前みたいな大人たちを何人も見てきているから カイトの性格も変わってしまったのだよ。リリス、お前自身が今、どんな目をしているかを見ているのだ。カイトは!」

「だから 私達は、街から離れて村に住んでいるのよ」

「兄さんも解っているの この子がいれば、富も名誉も思いのままなのよ」

「リリス、カノンはお前の道具にするつもりか」

「何が悪いというの 旦那は、依頼を失敗して死んでしまって借金だけが残されたのよ。私に残された金ずるわ。カノンだけよ。何処が悪いというのよ」

「リリス、お前も冒険者だったよな」

「私も旦那と同様で目が出なかったのよ。私は、兄さんみたいに慣れなかったの 武器も魔法も才能が無かっただけよ。兄さんみたいに剣の才能が少しでもあったら 私の人生も変わっていたと思うわ」


「俺もパルムも運が良かっただけだ。命のやり取りに一命を取り戻しただけだ。それだけだよ。何度も何度も生死を彷徨いながら生きたいと思って戦闘を繰り返しただけだ。自分自身の腕を口に咥えて戦闘した事もあった。

 それだけの戦地を乗り越えて来たからこそ今がある。だけだ」

「こいつってば、右腕と左腕の長さが違うのよ。笑えるでしょう」

「いい勲章だろう。そのお陰で仲間の1人が助かったのだろう」

「それでどうする。カイトを売った金額でカノンを学園に行かせる金を作る積りか」

「それもいい考えよ。このバカ息子も役に立つわね」

「本当なのお母さん、そんなお金で学園など行きたくないわ。私は」

「だったらどうやったら あなたを学園に入れることが出来るというの お母さんに教えてよ」

「そんなの簡単だ。俺の代役で学園に入学しろ、住む処も小遣いも貰えるぞ」

「そんな勝手が出来る。相手か」

 

 ・・・・・


「問題が無いだろう。父さんがお願いだと書いたらいいだけだ」

「そう思うのか、お前も」


 そんな事をしたら国王が怒るだろうな! まぁ~~俺は家に帰れるから構わないが






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