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ループ! 神にまで上り詰めた男が 次の世界で何を望む。  作者: 御剣 大河
第1章  影の勇者と糞女神
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 ゴミ扱い


「ニーナ、この迷路で宝箱って見た事ある」


「宝箱があるのですか。何処に?」


 下の階に降りてくると二手に分かれる場所までやってきた。左に行くとゴブリンがいて 右に向かうと次の階段の方向だったのにカイトさんは何の躊躇も無く、左に歩いて行く。


「カイトさん、その先は ゴブリンが多くいます」


「森にも多く見られる。あれだろう。ただのゴミだ、気にしなくていい」


 ゴブリンを眼にした途端に黒い霧に変わってしまった。討伐したのだろう。


「森だと死体が残るけど ダンジョンだと その死体も残らないのだな! 感心、感心、あれは、臭くていかん」


「あら、ほんと!」


 この2人って 恋人同士みたい。抱き合いながらダンジョン内を歩いている。私を守るみたいにミントが私の後ろを付いて来るし、


 小さな光が現れる。カイトさんが私に魔石を渡してきた。


「俺達には、必要が無いものだから受け取って」


「魔石って 換金すればお金に変わりますよ。本当にいいのですか」


「問題が無いよ。冒険者ギルドに魔物の素材を持ち込めば、普通に金貨数百枚以上貰えるから」


 カイトの言葉に理解できなかった。ゴブリンを3体討伐しても銀貨1枚にしかならない物なのに 何を討伐すれば、そんな金額になると言う訳?


 私の考え方が甘かった。この2人にとって ゴミと言われている。このダンジョンの魔物の数が多くて私のリックサックが満帆になってしまった。十分に1日の冒険者の上を行っているのだが もう持ち切れない。


「ごめん、ごめん、持ち切れなくなってしまったね。新しいバックを作ってあげるよ。

 そうだな! 1メートル四方でいいかな」


 何を言っているの?


「この際だから 魔石もふんだんにある事だし、10メートル四方にしてあげたら カイト」


「それも そうだね。それでいいよね。ニーナ」


 私に振られたが 意味が理解できない。革に何かの模様みたいな図形を描き始めて魔石を埋め込み、綺麗な糸で編んでいくと簡単にバックが出来上がった。金具を付けてベルト差し込み式なのかな?


 次に そのベルトも簡単に制作してしまった。こんなダンジョン内で


「これって あんたの工房で売っている奴でしょう。女将さんは、これを幾らで売っているの」


「普通は、1メートル四方で金貨100枚だったかな! 革の素材にも寄るけど 大体そんな処」


「さしずめ、ニーナのバックって国宝級の代物って処」


「そうだね。ドラゴンの内側の革を使っているし、バックもアースドラゴンの革を使用しているから十分に価値が上がると思う」


 何を簡単に言っているの この2人は、ドラゴンですって 見た事も無いわ。聞いた事も無い。


 カイトさんがバックを制作している最中にもゴブリンが大軍で攻めて来るものの黒い霧に変わって 光と共にカイトさんの足元に魔石が集まってきた。本当にゴミ扱いだ。


「これも取り分として 受け取って この先、十分に君の役に立つと思う」


「え・えぇ~~ 本当に私にくれるのですか。どうして」


「誰にでも簡単に作れる代物よ。魔法陣学を学んで異空間魔法も出来るようになれば、誰にでも簡単よ。多分!」


「それって 先程、カイトさんが書いていた。図形の事ですよね。あれが魔法陣なのですか」


「そんな処、そんな事よりも早く仕舞わないと増えて来たよ。魔石が」


 足元を見ると山済みになっていた。何時の間にこんなにも増えているの? そんなにも討伐したって事、会話をしている最中もゴミ掃除みたいに魔法が連発されていたって事よね。


 ニーナは、やむやむ、バックを持つと魔石に触れただけで収納される事に驚かせられた。自分の持っていた。リックサックもアイテムバックに収納して身軽になるのであった。


「イーナスさんは、学園でも頭がいい方だったのですか」


「これでも首席よ」


「へぇ~凄いですね。カイトさんも」


「俺の方が年下のだから カイトでいいよ」


「なら 私もイーナスでいいわ。年も近いから」


「無理です。諦めてください」


「あら、そんな事を言うと醜い身体にするわよ。ダンジョンにいる内にいいのかしら」


 カイトがイーナスの下腹を掴んで


「当分の間、甘いものは控えようか。姉さん! これじゃ~人前を歩けないよね」


 一滴の汗が流れ出す。


「女の子は、甘いものを1日1度は、食べないといけないの! そうよね。ニーナ!」


 安易に答える。ニーナだったが 次の瞬間、エアーボムが炸裂して全身を覆うが地面に落とされた時には、既に回復されており、反対に服装まで綺麗にさせられた。


「そうよね。ニーナ」


「はい」としか、答えられなかった。怖いと思ったらしぃ~


「だったら 当分の間、量を少なめにするからね。姉さん」


「イーナスよ」


「姉さん」


「わかりました。頑張って痩せます」


 食べ物が関係してくるとカイトさんには、勝てないみたいだ。本当に不思議な関係だ。


 少しぐらい、お腹の肉が付いたっていいじゃない。なんて 思った時期もあった。自分が体験する何て 思わなかった。


 少し歩いたら突き当たった。目の前に壁しかない。


「今日は、ここで野営しよう。俺とイーナスには問題が無いけど ニーナには、堪えるでしょう」


「私なら大丈夫です。まだ 行けます」


 1階層から 2階層に降りてきただけなのに そんなにも疲れていないのに


「そうだった。宝箱の在りかを教えておくね。ニーナ!」


 カイトさんに呼ばれると地面の1部が膨らんでいる事に気が付く、そこに何処からナイフを取り出したのか、分からなかったけど ナイフを地面に付きだして 横に動かしたら中からナイフとブーツが出てきた。


「どうして そんな処に埋まっているの?」


「これが宝箱なのさ、他にも もう1か所、あるから探してごらん。ナイフはこれを使えばいいだろう」


 宝箱から取り出した。ナイフを渡してきた。普通のナイフを


「頑張って探します」


 なんて 安易に答えたけど 見つからない。地面を隅々に探したけど! ふと、周りを見渡せば いつの間にか、壁が出来上がっており、空気の流れまで感じられて室内ということもあり、浴槽に調理場が出来上がって 何かが浮いていた。


 とても いい香りが室内に充満している。


「イーナス、先にお風呂に入ってしまって ミントとミルクも連れて」


「何を言っているの カイトは、私達は今日も甘えの時間を潰す気」


 3人からの視線を感じ取り、負けるのがカイトであった。


「わかったよ。もう少し待っていて」


 何を言っているの こんなダンジョン内にお風呂がある訳がないじゃ~! なんて思っていたら お風呂場が存在していた。それどころか、見た事も無いものまで存在している。何かの機械なのかしら こんな物が存在しているの この世界にも







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