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ループ! 神にまで上り詰めた男が 次の世界で何を望む。  作者: 御剣 大河
第1章  影の勇者と糞女神
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 ほのぼのとした。


 彼女達4人に奴隷のように扱われている。カイトを見て 新人冒険者のジンが話を振ってきた。


「君は、学園の生徒か。この女達の奴隷なのか。奴隷でも学園に入学が出来るのか」


「僕ですか。僕は彼女達の護衛件、御守役です」


「やはり、君も貴族に憧れを持っている。口か」


「いえ、今回の野外訓練が最後です。4日後から 冒険者に成れる予定です」


「何だよ。俺達と同類か、仲間がいるのか。いないなら仲間に入れてやってもいいぞ」


「仲間か、憧れるけど 僕は、薬草採取の冒険者に成る予定だし、世界中の薬草を探し出したいと思っているからな~ 討伐以来の冒険者に興味が無いんだよね」


 それに食べれない物を狩っても意味が分からない。昔みたいに 人々を守っても無意味だろう。この世界も昔同様で人々が弱すぎる。身体の動かし方から魔力の扱いがなっていない。


「何だよ。貴様も魔物や魔獣が恐ろしいのか。情けない奴だな! そんな事では、国が認める。Sランク冒険者に成る事も出来ないぞ」


「そんな物になって 何か、いい事でもあるのですか」


「富と名声が手に入るだろうに 男だったら興味が無いか」


「ありませんね。現実を見た方がいいと思います」


 パトリットがカイトに抱き付いてきた。


「何だよ。普通に会話ができるでないか。カイトも」


 パトリットを見て ジンが


「この前は、ゴチになりました。姐さん」


「何だ、新人冒険者か。一々、顔など覚えていないな!


 そんな事よりも カイトもこれで冒険者に成るのだろう。私と ・・・ 」


 カイトにくっついた途端に 道の端に植わっている、木までイーナスの風魔法で飛ばされてしまった。


「私のカイト君に馴れ馴れしく抱き付かないでください。フレイアお嬢様」


 ジンは、衝撃的な事を見て驚く事しか出来ないのであった。Sランク冒険者に対して有るまじき行為を平然と行える人物を見てしまったからである。


 Bランク冒険者以上の冒険者達は、今回もイーナスの同行に感謝するが 半面、パトリットを見て1人だった場合は、頭を悩ましただろうと思うのであった。


 白いローブに水色と黄緑色の刺繍が施してあり、肩にホワイトドラゴンを乗せて杖を持った女性が現れただけで 新人冒険者だけでなく、生徒達もイーナスに振り向くのであった。当然、クララ達もパトリットの仕草を見て イーナスが近くにいる事を理解する。


「それと せっかく、カイト君が他人との触れ合いを邪魔しないでください」


 カイトに対して 過保護のイーナスだった。


「君は、姐さんと賢者様の知り合いなのか。随分と賢者様に懐かれているみたいだが」


「僕の姉とパトリットお嬢様です。僕の前を歩いている。クララお嬢様の姉にあたります」


「国が御認めに成られた。賢者様が姉、何て 羨ましい男だな」


「あら、あら、こんな処で話し込んでいていいの そろそろ、出番よ。新人冒険者君」


 森の中から 多くのゴブリンが出現してくる。が Bランク冒険者達が新人冒険者達に指示を与えて 生徒達を守りながら討伐が完了するのであった。


 その後、討伐した証にゴブリンの右耳を切り取って 穴を開けて埋めるのであった。半数ほどの生徒が震えているのであった。魔物の襲撃を見て 中には、生まれてからこの方、街から出た事も無い子供までいたからである。


 そんな最中でも 人を使って学園の子供達を守りながらも指示を与える。冒険者に憧れを持つ子供や騎士に憧れる子供など達が懸命に覚えようとしていた。無意味な事を経験の他ないのに


 回復師がケガをしている。新人冒険者達に治療を施している姿も目に入ると女生徒達が興味本位で眺めるのであった。


 ジンが賢者様に褒めて貰いたくて カイトの処に来てみれば、カイトに抱き付くように賢者がカイトに甘えているのであった。ホワイトドラゴンも平然とカイトの肩に乗って カイトの足枕で寝そべっている。姿を見ると


「貴様は何をしている」


「本を読んでおりますが 終わったのですか。皆様方、移動するみたいです」


「えぇ~もう 移動するの 私は、このままでも構わないわよ」


 クララ達もカイトの魔道具の上でスヤスヤとお昼寝タイムだった。強引に地面に落とされて目覚めるのであった。


「もう少し進めば、休憩ができます。そこまで辛抱してください。お茶とお茶菓子も用意してあります」


 クララ達4人が断然にやる気が出る中、イーナスとパトリットが平行移動だった。


 彼女達の扱いを見て ジンがカイトに聞いてきた。


「君は、彼女達だけでなく、賢者様や姐さんも同様に物扱いか」


「あなた様が僕の立ち位置なら 同様な扱いをすると思います」


 クララは思う。カイトが動かないのなら安全だと テレスティーナ達も同様に


 野営地に到着すると周りを冒険者達が取り囲む中での昼食になるのであった。新人冒険者達は、護衛も兼ねての訓練なので学園としても助かるのである。もしもの時を考えてのパトリットとイーナスまでの要請でもあった。


 そんな中、カイトが地面を平らにするとテーブルと椅子を取り出して 色とりどりのサンドイッチを並べていき、デザートまで配置した時には、両手にサンドイッチを持って食べ始める。お嬢様達であった。


 彼女達の右側にカップに入った、お茶を注ぎ。パトリットには、大量の肉と酒を振舞われて イーナスに施されるように杖の上に座り、寝ころびながらカイトに食べさせてもらう姿が目に飛び込んできた。学園の生徒達は、見慣れていた光景なのだが 新人冒険者諸君には 羨ましい光景の様に見えて眺めている。


 ホワイトドラゴンもカイトの肩に乗って 肉を食べやすい大きさに切り分けられており、手渡しで一切れづつ食べさせてもらうのであった。


 野営地を後にしたのち、3時間歩いたら 草原地帯に出るのであった。ここが2日間の野外訓練場所に到着した。






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