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ループ! 神にまで上り詰めた男が 次の世界で何を望む。  作者: 御剣 大河
第1章  影の勇者と糞女神
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 卵


「折らないで下さいよ。まだ 強度も練度も足りませんので パトリットお嬢様」


「ちょっと待て これって もしかしてダイアモンドで作り上げているのか。剣を」


「次の鎧に使えると思って ドラゴンの穴蔵で見つけて思ったのですから鎧の1部にも使いたいと思っております」


 コイツ、簡単に言っているけど とんでもない事をしている事は、私でも分かるぞ。イーナスなど額に汗が滲んでいるし、こんな剣を振ってしまっていいのか。


 イーナスがカイトの耳元で何か、言いだした。パトリットが見ていない事をいい事に その場からイーナスが消えるもパトリットは、剣に集中しているのであった。


 スッキリした。顔で帰って来るとカイトにまたしても耳元で報告をすると傍から見ると甘えているみたいに見えるのであった。


 今度は、あっさりと魔人を切り捨ててしまい。魔石まで粉々になってしまうとパトリットの脳内にアナウンスが流れた。


『パトリット・フレイア 汝を聖剣の持ち主として認める。聖剣の名は、其方の名となるであろう』


 “ 聖剣 パトリット ” と 名が付けられた。


「イーナス、カイト、今しがた。私の脳内に何かが流れて聖剣だと言われたぞ。何だ、あれは?」


「パトリットお嬢様を神が御認めになられたのです。魔王を討伐して 聖剣を扱えたのだから それでも返してくださいよ。まだ 強度も練度も足りません。

 それに武器としての見栄えも大事でしょう」


「あ~あぁ~美味しい処をフレイアお嬢様に持っていかれてしまったわ。せっかく カイト君にいい処を見せたかったのに」


「ちょっと待て あれって魔人で無くて 魔王だったのか」


 そうだ、こいつ等には鑑定持ちだ。私をハメたな!


 3本の足が転移されてきた。


「先程から森の中に潜んでいる蟲の足も美味しいですかね。ドラゴンフライみたいな味だといいのですが」


 カイトが鑑定すると ビック・スモール・タランチュラと出た。爪の部分を地面に突き刺して炎を出して焼き始めてしまうと切られた蟲とそれを操る者も気が付かない内に攻撃をされていた。事にも気が付かないのであった。


 自分自身の足が無くなっている事を確認すると毒攻撃でカイト達に向かって吹きだすものの 何かの中に丸め込まれて宙に浮いている状態であった。カイトの錬成空間に取り込まれて錬成も終わり、1つの薬剤に変わる。


「欲しかったんですよ。ビック・スモール・タランチュラの猛毒が僕達の国の周りにいないから 探しても見つからないし、これで足も美味しかったら あれも食材になりますね」


 溜まらなくなり、5メートルの体長の蟲が現れて出て来ると3本の足が無くなっている事に気が付き、今まさに目の前で焼かれている事を理解した。彼等の話の中に “ 魔王 ” と 出てきていたのだがガーナァー以外の者達には、聞き取れないのであった。ただ1人のみが額から汗が吹きだして震えはじめるのであった。


「ガーナァー、どうした。何があると言う」


「あれは、最弱な魔王よ。歴代の中でも最弱な魔王だったけど その魔王を私達の目の前で討伐してしまったわ。私達に1人の犠牲者だけで

 このまま、生かしたまま私達に目を向けてきているわ。逃げ出すなら今の内だと思うけど 1人でも国に情報を持って行って ロダンスウォール国との友好条約を強固にした方がいいわ。と 告げるべきだわ。最弱と言っても簡単に国を亡ぼす事ができる魔王を討伐した個人など見た事も聞いた事も無いからよ。


 それとあの少年を引き込む事を進めるべきね。彼1人で軍事力が大幅にアップするわ」


 一瞬でガーナァーの目の前に転移して来た。イーナスが


「もし、カイト君に手を出したら 友好条約など関係なく、私があなた方の国を滅ぼして差し上げますわ」


 いままで何も感じなかった。イーナスの気配が殺気に変わっただけで この場にいる連中すべてが意識を保てなくなり、気を失うのであった。


 一瞬で 状態異常回復魔法で回復を行う。


「すいません。家の姉がお邪魔して お姉さま、弱い者虐めはダメですからね。


 そうそう、ドラゴンの巣穴で面白い卵があったのです。魔力欠乏症に陥っているみたいなので魔力を与えてやって貰えませんか。

 さすがに魔力を使い切ってしまって」


 カイトとイーナスが歩いて 自分達に背中を見せているのだが何も出来ないのであった。何かを仕出かせば、その場で首を切り取られるのは、自分達と理解するのであった。


 その頃、パトリットは残して置いた。サンドイッチを口の中に頬張りながら 温かいスープを堪能しているのであった。未だに焼きあがらない足を眺めながら それでもひと間接目が砕け散って身が次の関節内に向かわれたのだが肉が見えない。のであった。


「何だ、その卵は 美味しいのか」


「ドラゴンの巣穴にあったのです。魔力欠乏症に陥っているので イーナスお姉さまに魔力を補充させてみようかと思いまして もし 珍しい物が生まれれば、美味しく食べてみるのもいいかと思いまして」


「お前達って あれだな! 何でもかんでも食べるよな! 好き嫌い何てないだろう」


 魔王と言えば、魔石を切られた途端に黒い霧へと変わって消えてしまった。


「ガーナァー、先程もそうだったが 彼女からは何の気配も感じないぞ。一瞬の殺気で意識を失ったのか」


「おい、おい、勘弁してくれよ。俺達は、獣王国でSランク冒険者だぞ。それがこれだけのメンツがいるにも誰1人として分からなかったのか。ニーナは使えないな! 意識が保てなかったのだった。


 この場で」



「ごめんニャ~ それでも分かるよ。あの少年が持っている、卵がとんでもなく危ないって事が

 私って やっぱり、此処で死ぬのかニャ~」


 震えた足が立っていられなくなり、座り込んでしまった。股間が滲むも誰1人として笑える状態で無かった。自分達の目の前に “ 死 ” が 迫っている状態だった。


 カイトの魔法陣で卵の上部から下部に降りてくるとスキャンしたみたいに状況が分かるとイーナスが魔法陣の下から魔力を流し始めた途端に光り輝き、魔力を吸い出していくがイーナスの魔力量が増していくたびに卵自体が耐えられなくなり、大量の魔力が流れ出すと卵が震えだして自然とヒビが入るも関係なく、魔力を注ぎ入れる。


 グッギャ~と赤い目をしたドラゴンが暴走気味に出て来るのであった。魔力暴走に陥った、ドラゴンが生まれてしまうが


「イーナスお姉さま、魔力暴走に陥っております。今度は、魔力を与えすぎたみたいです。

 名を与えてみてください。この白いドラゴンに」


「白ねぇ~ ミルク色だから ミルクでいいでしょう。私が名を与えるのだから静まりなさい。それとも ここで私達に食べられたいの」


 威圧を飛ばして 白いドラゴンに向けると ドラゴン内の脳裏にアナウンスが流れて “ ミルク ” と 名が加えられてイーナスの従者になるのであった。


 途端にキュ~イと鳴いて イーナスの肩に乗ると腹が減っているのか。腹の虫が鳴く


「カイト君、エサになりそうな物は無いかしら」


「昨日、パトリットお嬢様が狩り取った。物でいいのであれば、オークキングなど如何ですか。魔石を食べさせる訳にはいきませんが十分に腹の足しになるかと思います」


 カイトがアイテムバックから 3メートルを超えた。オークを取り出すと胸を開いて魔石をのみを取り出して そのまま腹まで開くと中から大量の血を吹き出した時点で 白いドラゴンが腹の中の臓物に被り付いてムシャムシャと食べ始めた。


 3メートルを超えている。オークを見た地点で獣王国の冒険者達が震えているにも拘らず、それを意図も簡単に胸を開いて魔石を取り出してしまう少年に驚いてしまうのであった。実際に彼等には、何処に魔石が埋まっているのかも知らなかったからである。生き物であれば、心臓の真横に魔石が埋まっているのだが 彼等には、目の前の敵を殺す事だけで それ以外の事にも興味を持てるほどの余裕も無かったのであろう。






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