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ループ! 神にまで上り詰めた男が 次の世界で何を望む。  作者: 御剣 大河
第1章  影の勇者と糞女神
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 褒美


 イーナスがローブ姿で杖を持って パトリットが皮鎧で腰に剣を携えて現れると初めてしたのであった。テレスティーナ達が!


「クララ、彼女達が賢者様と戦乙女様だったの」


「そうだよ。カイトさんのお姉さまが賢者様で 私のお姉さまが戦乙女と言われているわ。テレスティーナの国にまで 名が通っているの」


「だから カイトの奴は、魔法が得意なのか」


 本当の事は、黙っておこう。とクララが思うのだが 後々になって響いて来るのであった。


 テレスティーナとパレスがうっとりとした顔で眺め出すと厨房からカイトが現れて 2人にサンドイッチとお弁当を手渡すのであった。


 イーナスが甘え口調でカイトにおねだりをする。


「カイト君、私達と一緒に巣穴探しをしてもらえないかな 今日中に帰ってきたいのよ。ダメかしら」


 パトリットも気が付く。広大な森の中から ドラゴンの巣穴を探し出す事がどれだけ大変かを そこで閃いた。


「おい、お前達。私の妹、クララを守れ 戦利品を分け値てやる。カイトを借りるぞ、いいな!」


 噂程度に彼女達も知っていた。ドラゴンが溜め込んでいる品物が 金銀財宝だとそれでもカイトの食事の方が魅力的に思えてしまうのが彼女達でもあった。が 歓喜な声が上がり、引き受けてしまうのであった。


 イーナスがクララの処に行き、


「ごめんね。カイト君を貸してもらえるかな。カイト君のサーチ魔法と感知魔法が役立つのよ。私だと範囲が狭すぎて探し出すのに時間が掛かり過ぎてしまって」


「カイトさんは、イーナスさまの物です。明日からは、私の下に戻してもらえますよね」


「まぁ~それも後、3年半だけどね。それ以上は貸さないから」


 テレスティーナ達は、カイトの存在が本当に護衛依頼で入学している事を知った。


「イーナスさま、カイトって 本当にクララの護衛だけで入学をしたのですか」


「そうよ。それが無かったら村で大人しく、農作業をしながら研究をしていたと思うわ。私もこんな処にいないで 村に帰ったと思うし、そんな事にでも成ったらフレイアお嬢様は、何をしたのやら」


 王子との婚約は、・・・


「何を言っている。旨い飯があれば、私も田舎暮らしをするさ! 何も戦闘しないで暮らせるなら それに越した事など有るものか」


 この人だって 婚約者がいるのだろう。と 思うのであった。言葉にもだせなかった。


「パトリットお嬢様もイーナスお姉さまも婚約者がいるのですから 1度、挨拶に行かれてはいかがですか」


「毎週のように お手紙と贈り物が届くわ。家の隅に封も開けないで山済みになっているわ」


「私など聖王国のボンクラ王子だぞ! 1度、国に挨拶に行ったが剣が得意だという物だから 手合せをしたが顔面1発で気を失って3日目に顔を出してきやがった。あんなにもダラシナイ奴の顔など見たくない」


「パトリットお嬢様、その皮鎧の革は 何を使用しているのですか」


 私も真似して作らせよう。


「知らん。カイトに聞いてくれ 製作者はカイトだ」


 カイトを睨むもその風の如く、流してしまった。


「ソロソロ行かれては、如何ですか。未来の旦那さまが来ますよ。僕は学園内でお留守番をして待っております」


 イーナスのサーチ魔法内に第1王子の気配が入るとカイトの腕を組む、それを見た パトリットも もう片方の腕組をしてカイトに寄り添うとその場から 3人が消えてしまった。


「クララ、3人が消えてしまったぞ。まさか」


「そのまさかよ。転移魔法で街の外まで転移したのよ。イーナス様ほどにまでなると簡単に何処にでも行けるみたいだし、昨日だって お母様をフレイア伯爵領から連れてきても普通に食事をしていたでしょう。

 それも一瞬で往復も信じられないほどの魔力量だと思うわ」


 クララの言葉を聞いた。3人組に女性達もまた さすが賢者様と思うのであった。


「処で私達は その第3王子を見た事が無いのだが見たら分かるものなのか」


「直ぐに分かるわ。フロイス伯爵の3番目とパスカル伯爵の4番目の娘が一緒だから


 勇者の称号が付いているものだから いい気になっているだけ! 目の前にその勇者よりも優れている人が居るのに そんな男に靡くと思う。女を馬鹿にしているわ」


 3人組も納得である。料理に魔法も扱えて 勉強などする必要も無いほどに頭も良くて最近知ったのは、鎧も作れて もしかしたら剣の作成もしているのかと思わせる節があり、全てに対して秀でている。カイトを目の前で見てしまうと学生など子供以下に見えてしまうのであった。


 女子寮の彼女達もまた 婚約者が決まっているもののカイトの姿と照らし合わせると減滅してしまうのであった。世の男性がすべてに置いて カイトよりも下に見えてしまうのであった。才有るものと無いものの違いを見てしまえば、それだけでも落胆の礎になってしまうのであった。


 自然と理想も上がり、今期を逃す乙女たちが増えそうなのである。すべてが カイトの行いが悪いと思う。


 森の奥深くに冒険者の影があった。カイト達と向かう方向が同じである。彼等が歩いている事をいい事にカイト達は転移で移動するのであった。目的地を探さして






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