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ループ! 神にまで上り詰めた男が 次の世界で何を望む。  作者: 御剣 大河
第1章  影の勇者と糞女神
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 錬成空間


 翌日から魔物に遭遇する事も無く、無事にフレイア伯爵領に到着した。


 それにしても この世界はおもしろい、魔物や魔獣が好む。魔草や魔草花が多く見られて魔物達を凶暴化している。これでも人間達の争いも無くならないし、魔王も復活するのか。俺など必要が無いだろう。この世界の仕組み自体が可笑しいのだから ・・・


 冒険者や騎士達は、カイトの行動に対して何も言ってこなかった。不思議そうに遠くの方から見ているだけであった。貴族の戯言など庶民には関係が無いものだと思って無関心を通すのであった。


 イーナスとパトリットは、冒険者と混ざって魔物討伐をしているみたいだとサーチ魔法で理解が取れるのであった。そんなこんなで無事に街に到着が出来て 屋敷に戻って来れた。街中でも板の上に乗っているだけで人々が観て来るものの カイト自身が何も考えていない為に関係が無いものだと勝手に思い込んでいた。


 屋敷に戻ると また 1人で多くの事を考え出して思い悩むのであった。夕方頃になるとイーナスがパトリットを連れて屋敷に戻ると意の一番にカイトに抱き付き、甘えて来るのであった。はたから見た感じ、恋人同士に見えてしまうのかもしれないが 外でその様な行動を取る事も無いから問題が無いが


「イーナスお姉さま、魔物臭いですよ。先にお風呂に入ってきた方がよろしいかと思います」


「もう少しだけ、このままで居させて カイト君の温もりを感じていたいの」


 カイトが椅子に座っている状態で その上に乗って胸をカイトの顔に押し付けて匂いを嗅いでいるのであった。その間に生活魔法のクリーンに浄化を行って綺麗にさせるのである。


 そこにパトリットが姿を現して


「相変らずだな! カイトが苦しそうだぞ。カイトが結婚するとなったら大変な事になりそうだな」


「カイト君の相手は、私が決めるわ。それまでは、私だけの物よ」


 絶対に誰にも渡さない。私が独り占めするのだから


 パトリットが冗談半分でカイトに触ろうとすると手で弾いてカイトを触らせないのであった。


「いいじゃないか、減るものでなし」


「カイト君の香りが減ってしまうわ。全て 私だけの物よ」


 今だけは、そんなこんなでカイトの香りを堪能するもカイトに言われて風呂に向かうのであった。その間に夕食の準備をしていると またしてもフレイア伯爵と家族一同が屋敷に訪れて 1人の老人まで連れてきていた。


 初めの頃は、伯爵さまが訪れただけでも大変な事態になっていたのだが成れとは恐ろしい。メイドまでもが自然な振る舞いが出来ていて対応までもが普通になってしまっていた。メイド達の対応に安堵してか、フレイア家族も一安心と思ったのか、我が家みたいな振る舞うのであった。


 カイトがメイド達に指示を与えながら 食事を並べて行く。


「カイトよ。お前は、薬師に興味があるとパトリットに聞いたのだが」


「薬師というか。錬成空間に興味があるだけです。

 その空間の中では、何でもできて思い通りの事も可能だと文献に書かれておりましたので興味が湧いただけです」


「そうなのか。ガードよ。そんな事までできる物なのか。その錬成空間とは」


「錬成空間も補助魔法の1種だと思います。私は、魔力も少なく、知識も少ないですので作れる量も少ないのですが 数字の桁数が少なく成れば、或いは 可能なのかもしれません。


 因みに私の数字番号は、3917番号です。


 申し遅れました。私は、フレイア伯爵領で薬師をしている。ガード・トロワと申します。薬師に興味がおわりならいつでもお越しください。何でもお教えできると思います」


「1つ、お願いできますか。錬成空間を見せてください」


 カイトの言葉と同時に無機質な丸い空間が出来上がるが 誰1人として感じ取る事も出来ないでいた。


「触ってもよろしいですか」


「分かるのですか。もしかして 見えているのですか。私の錬成空間を」


 カイトが触ると弾け飛んだ。大きな音を立てて その音にこの場にいる者達が驚くも 1番に驚いたのが薬師のガードだった。


「見えるだけでなく、触る事も出来るなんて素晴らしい、あなたには薬師の才能があるみたいです。薬師を志してみませんか。きっと 錬成空間も簡単に出来ると思いますよ」


 カイトが1人でブツブツと呟きだすと答えが出たみたいだ。


「何が足りないのか。理解できました。これが正解です」


 簡単に錬成空間を作り出してしまうとカイトの右腕にオリハルコンのブレスレットが浮き出てきた。出た時の数字番号が1番だったのを勝手に書き換えて172番にしてしまうのであった。それでも この国で最高の番号であった。


「な・どうして 錬成空間を作り出せるのですか。お教え願いたい」


「先程、触る前に立体魔法陣で分析、解読を行ってから魔法陣が出来上がり、それを数字化して更に解読をしてから触ったのです。その結果、多くの事を理解できました。


 大変、勉強になりました。ありがとうございます」


「あなた様の番号は、何番ですか。確実に私よりも上の筈だ。これほどの錬成空間を見たのも初めてです」


 その間も この場に居合わせた、メイド達まで驚きを隠せないでいたのだが 相手がカイトだと分かると素に戻るのも早かった。当然、イーナスは当たり前の顔で皆の顔を見ている。






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