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ループ! 神にまで上り詰めた男が 次の世界で何を望む。  作者: 御剣 大河
第1章  影の勇者と糞女神
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 困惑


 3日後にカイトが帰って来るものの そのまま、部屋に入ってしまって夕飯まで見る事も無く、食事の最中も無言で食事を進み、終われば自分の食器を自分で片づけてから自分の部屋に戻ってしまっていた。気まずい生活を送っている物だから 彼もこの家から出て行く物だと内心で思うようになっていた。


 翌日も馬車に乗らないで 何かの板の上に乗って またしても頭を悩ましながら唸っていた。カイトのそんな顔を見ていた父親がカイトに尋ねた。


「何を悩んでいる。カイト!」


 数字の欄列を見せられても 意味が理解できないのであった。


「この辺りの魔力分析をしているのですが 何かと腑に落ちない点が見受けられるのです。思った以上に魔力を使いすぎまして」


 透明な板に数字と数式が載っているだけなのだが どの様な仕組みなのかも分からないでいた。そもそも見た事も無い事を自分の子供が行っていること事態、驚くしか出来ないのであった。


「そもそも、この数式は、何なのだ」


「魔法陣内の文字を数字かにして計算してみたのです。思いのほか、魔力を使わなくても発動可能だと言う事が分かりまして この板の魔力計算をしてみるととんでもない程の魔力が必要だとわかりまして」


「ちょ・ちょっと待ってくれ カイトは、その前に古代文字を読む事が出来るのか」


「大抵の文字は、鑑定で調べられましたので読み書きが可能に成りました。数字化も可能だと鑑定結果でわかりましたので計算をしています。

 お父様は、読めないのですか。イーナスお姉さまも理解していますよ」


 深い溜息の後に


「済まん。俺には何を意味しているのかも分からない。それが役立つのか、それすらも分からない」


 カイトが悩む振りをして 答えを導き出した。


「例えば、1人の魔法使いがファイアーボールを10発撃ったら 魔力切れを起こすとします。けど この魔法陣を通す事で魔力が10分の1にまで下がってしまい。最終的に139発のファイアーボールを放つ事が出来ました。それでも まだ 魔力が残っているとしたら お父様なら どちらを選びますか。


 それを実用化出来ないかと思いまして 取り組んでいるのです」


 カイトの話を聞いて 更に困惑するのであった。父親が


「そんな事が 本当に可能なのか」


「139発、さすがに そこまでの計算が終わっておりませんが50発ぐらいなら可能ですよ。魔力操作が可能な人なら 誰でもできると思います」


「そもそも魔力操作が難しいから 問題なのだろうに違うのか」


「僕とお父様の中に大きな溝がありますね。考え方の転換が必要かと思います。


 この世界には、付与魔法が存在しております。指輪に魔力操作の魔法陣を描いてあげれば、誰にでも使えるようになりますし、国が管理すれば更に違う分野でも多く使えるようになります。


 それが魔力操作だけでなく、使えない魔法も使えるようになって犯罪も増えますが発展もします。何もできる、出来ないの 答え出なくて 全てが可能になると考えた方が自分達の生活が豊かになると思いませんか」



 我が子ながら研究者と会話をしているみたいだ。俺の苦労の方がちっぽけになって来るな、既にカイトの考え方1つで村も大きく成っているし、人口も増えている。仕事に困る事も無くなっている。かえってお金が余るほどにまで村の経済まで豊かになってしまった。


 その我が子が国の発展って 言葉が出て来る処からして俺では、既に無理がある。俺の知能も男爵がいい処だな! 金儲けが下手過ぎる。カイトが仕切れば、村が街にまで発展するのでないのか。


 カイトが父親の顔を見ていただけで


「無理ですよ。僕には、人を使う事が出来ません」


「な! どうして 俺の考えている事が分かった」


「顔に書いてありました。僕は、学園を卒業したら冒険者に成ります。決定事項です」


 何も冒険者に成らなくても それだけの才能があれば何でもできるだろうに どうして 冒険者に成るというのだ。


「その話は、学園を卒業したら話し合おう」


 いつの間にか、話がそれてしまい。終わってしまった。カイトはまた1人で悩み出して馬車にも乗らないで板の上に乗って紐を括り付けて引かれるのであった。


 帰りも冒険者に騎士の方々が魔物と戦闘を繰り返しながら野営場所に到着をするのだが疲れ果てて食事まで辿り着けないのであった。その為、カイトが簡単な料理で作って振舞うのである。要所、要所に魔物除けポーションを設置して 食べ終わった食器を生活魔法のクリーンで綺麗にしてからアイテムバックにしまい。


 冒険者や騎士たちが話をしている最中も魔物や魔獣が周りを警戒しながらも ・・・ そんな事もありながら カイトは1人、悩みの渦にハマってしまい、抜け出せないのであった。夜も遅くになると この場で監視をしている者まで眠りの魔法で静かに深い眠りを誘い。1人、森の中に入ると手当たり次第に魔物や魔獣を狩り取って行くのであった。


 当然、偵察隊諸共、森に捨てて それ以外をアイテムボックスにしまい入れ、静かな森になるのであった。虫の鳴き声迄聞こえるほどに静まり返ると魔法を解き放って普通に戻してしまった。眠り耽っていた、冒険者も警戒して周りを見て回るも不思議と魔物の姿も消えており、返って恐怖を覚えるほどであった。







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