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ループ! 神にまで上り詰めた男が 次の世界で何を望む。  作者: 御剣 大河
第1章  影の勇者と糞女神
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 暗器


 ここでも苦笑いで答えるのであった。


「わかった。ゴアボイア男爵には、金貨1000枚を渡すとする」


「ありがとうございます」


 この国も金額面が可笑しい。ザル計算か! 零れすぎるだろう。


「僕は、いつからクララお嬢様の護衛に付けばよろしいのですか」


「3~4日はダメよ。まだ 私がカイト君を堪能していないのだから それだけは、譲れない」


 イーナスが伯爵を睨みつけるとタジタジになるのであった。当然、その殺気を受けて貴族連中までもが冷や汗を流し始めた。


「して カイトの武器は、何だ」


「僕もイーナスお姉さまと同様で魔法使いです。さしずめ、クナイと弓ですか。剣も最近になって覚えようかと思っております。そんな処です」


「弓は知っているが クナイとは、何だ」


「暗器です。飛び道具に使用します。接近戦も兼ねて父に教わっている最中です。剣の方は」


「見せてもらえるか」


 カイトがイーナスに手渡すと 執事が近寄って来て受け取るも額から汗が噴き出してきた。そのまま 伯爵に手渡すも


「どうした。お前でも恐れる事があるのか」


「私もこの武器を知っております。にがい思い事を何度もさせられました。しかし、この武器はミスリル鉱石で作られており、魔力浸透が優れております。魔力操作スキルを持っていれば自由自在に操る事が可能です。

 人間など影からでも簡単に殺してしまう代物です。痕跡も残さないでどの様にして殺したかも分からなくなるのです」


「タダの子供のおもちゃです。気にしないでください」


 場が静まり返ってしまい。話を振れなくなると


「どうだろう。カイトの実力を知りたい。我が兵士と対戦してみないか」


「魔法を使う事を理解できるのであれば可能ですが 無理ならやるだけ無駄です。この身体で大人との戦闘など無理に決まっております」


「さすがに攻撃魔法の許可を出せないな」


「いえ、違います。身体系です。攻撃魔法では、数秒と持たないでしょう」


 伯爵が騎士団長を見る。と


「最近、Aランク冒険者が入団して来ましたから 彼にやらせましょう。レベルも60弱だと聞いております。十分でしょう」


「私からも一言、宜しいですか。伯爵さま」


「どうした。イーナス」


「その彼って魔法も使えるのですか」


「それは聞いていないな! 身体系は使えると思うぞ。嬢ちゃん」


「それなら大丈夫かと思いますが なるべくなら戦闘をさせてやってください。カイト君に! 

 お父様では、物足りないみたいなので」


 貴族に騎士団長までもがゴアボイア男爵を見るも ここでも苦笑いで答えるのであった。


 半数以上の貴族が帰ってしまったが興味本位で数名の貴族が残るのであった。大半の貴族は、カイトが負ける者だと思って帰るのであった。訓練場に来てみれば、まばらでも数名の騎士が訓練をしているとフレイア伯爵が姿を現しただけで整列して出迎えるのであった。


 騎士団長が1人の騎士の名を呼ぶ。


「ブース、前に出ろ」


「はっ! 何でございますか。気師団長殿」


「貴様はこれから 子供と対戦してもらう。くれぐれも殺さないように手加減しろ」


 2人の子供が同行している事を確認した。木の剣を持っている、子供を見て 深い溜息をした。


 適当にあしらえばいいだろう。と 思うのであった。


 試合開始の手が上がると途端に騎士のブースが気を失って倒れてしまった。それを見た、カイトも驚くのであった。


「まさか、こんなにも初歩的な攻撃で気を失うなんて思いませんでした。イーナスお姉さま」


「騎士と言うくらいだから もう少し強い者だと思っていたわ。訓練にもならないわね」


「な・何をした。ブースは、どうして気を失った」


「殺気を飛ばしただけです。まさか、子供の殺気で気を失うなどと思いませんでした」


「最低でも身体強化を発動していれば、こんなにも無様な事にならないものを」


 この場にいる。騎士に貴族が驚くのであった。10歳の子供が自然と勝ってしまっていた。


 カイトが常態以上を解除する。ほのかに光り輝き意識を取り戻す。


 どうして 俺の前に壁が聳え立っている。俺は何をしていた。


 思い出せないでいた。遠く方から声が聞こえてくると全ても思い出して立ち上がる。も 上体がフラフラと揺れ子のような状態であった。目も覚束ないほどに


「立ち上がりましたが フラフラの状態です。如何いたしますか」


 気師団長の頭からモクモクと湯気が上がり、激怒していた。


「次は誰でも構わない。騎士の強さを教え込んでやれ」


 鉄の剣を構えてカイトの前まで来るとすかさず、合図が鳴り響いてカイトに襲い掛かるも木の剣で鉄の剣を切り裂いてしまい。カイトの太ももを顔面で受け止める羽目になって 地面に叩きつけるのであった。


「武器に魔力浸透も出来ないのですか。騎士の意味があるのですか」


 もしかして 相手の技量も分からないで訓練をしているのかな! 大丈夫なのか、こんな事で


「カイト君、ダメじゃない。この街の騎士は弱いのだから手加減して差し上げないと彼等にもプライドがあるのよ」


 イーナスが騎士達を煽るものだから彼等も真剣になってカイトに襲い掛かるものの 今度は完全に遊ばれてしまい。避けるのみになってしまった。その為、彼等が疲れてしまい。訓練にもならないのであった。






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