巣離れした。アント(アリ)
戦場に向かう最中もケガ人たちを治療しながら行うと大きなケガで運ばれてくる。マサトがいた。カイトが触れただけでケ
ガの治療が終わってしまい。
「女を抱くなら ベットの上だけにしてくれ 子供の俺には刺激が強すぎる」
「何を言っていやがる。お・俺は、 ・・・ カ・イ・トぉ~~」
「はい、ポーション。これでも飲んで元気を出してください。もう1つの方は、自分で元気にしてくださいね」
カイトのサーチに別の魔物の反応が現れた。
「厄介な奴が現れた。そうか、巣離れか、新しい女王が生まれたみたいだ。
勘弁してもらいたいものだ」
「どうした。カイト」
「おっさんの処に行ってくる」
カイトが立ち去るとマサトは、彼女達に囲まれて幸せな時間が ・・・
「おっさん、悪いのだが洞窟を調べていいか」
戦闘中のギルドマスターに対して カイトが近づき、聞くと
「今の俺の状態が分かるよな お前でも」
「棒切れを振り回して遊んでいる最中だろう」
小鬼の攻撃をかわしながら 話を続けると周りの冒険者達まで 彼等も戦闘を行っているのだが その横を通り過ぎただけで回復魔法をかけていった。
「お前にとっては、遊び相手にもならないって事か」
本当にどれだけ強いと言うのだ。このガキは
「考える時間が欲しい」
「わかった」と同時に ウオーターブリットが炸裂して冒険者を除く、全ての小鬼を殲滅してしまった。それを見た、ギルドマスターは、
「好きにしてくれ、俺達程度だと ・・・」
『フィンさん、1部隊を送ってもらえる』
1部隊は、20人編成になっており、今現在、5部隊が街の中で待機している。
『俺達の部隊でも構いませんか』
『他がいいな! 故1時間で巣離れをした。普通サイズのアントの群れが此方に向かっている。
数は、1000を超えていると思う。その時にフィンさんの部隊も使いたい』
『転移門を開けます』
『フィンさんの目の前の部隊でいいのかな』
『彼等に言っておいて 洞窟内でシャーマンがいるか、確認と魔鏡、魔法の鏡が存在しているかを』
『それって もしかして ・・・』
『考える事は、いい事だけど 後にしようか』
フィンの目前の部隊が 魔法陣が開かれて吸い込まれるように消える。
俺は、カイトさんに拾われたから ここにいるけど、カイトさんの後釜ともまで言われているけど無理だ。誰しもがなれる事でない。1度に万人を操るなんて
『山の中腹辺りに縦穴が在るから そこから侵入して』
無言だけが帰って来ると理解したと判断した。
疲れ切っている。冒険者にギルドマスター達にエリアヒールで回復を行うと
「疲れ切っている処、済まないが 既に1時間を切った辺りだが巣離れをした。アントが此方に向かっている。
俺の部隊で狩り取っても構わないか」
「数は?」
「1000を超えている」
無理だ。こんな状態で更に敵が来るなんて 応援を呼ぶにしたって彼等が到着する頃には、街が敗北している。
「頼む。街を救ってくれ」
「分かっていると思うが 俺達の事は、内緒な」
カイトの後ろに数十名が転移してくると森に向かって走り始めた。
「それとだが 俺の御守がこの街に向かっている。夕方には到着するだろう。それまで辛抱して戦闘をしてくれ」
「違う意味で街が崩壊してしまう。あのじゃじゃ馬達が来るだと、頼むから 街で暴れないように言ってくれ」
「伝えて置く、そろそろ 俺も動かないと彼等の負担が大きくなる」
途端に目の前で会話をしていた。カイトが消えると森の奥の方から衝撃音が聞こえるのであった。
あれで 農家を継ぎたいなどと言っているが国が手放さないだろう。俺達の枠を超えすぎている。
この世界の人々は勇敢だ。魔物が襲って来ても逃げ出さずに街を守ろうとする。冒険者や騎士が戦闘をしていれば、領民達もまた ケガ人の手当てや食事の準備をして彼等の手助けをするのであった。魔法が使えれば、どれだけ楽か けど 魔法を扱うにも体内魔力が活性化して錬成が出来なければ、魔法として発動しないのも事実であって 人々が持っている。魔力も扱えない者が多数いる。
そして それを教える場所も無い。人材もいない。そんな世界であった。
アント(アリ)は、割かし高値で売れる。その為、カイトは傷を付けないように頭と胴体部分を繋ぐ首を切断して瞬歩で移動をしながら戦闘を繰り返すも剣がカイトに付いてこれずに 当然の様に折れてしまう。
その度に錬成空間の中に入れて 形状変化を使い、折れた剣が30本のクナイに変化をさせて飛び道具として使用するのであった。アイテムボックスの中から新しい剣を取り出すのである。
カイトの武器は、全てがミスリル鉱石で作られている為、魔力浸透が良く クナイに形状変化をさせて 風魔法と魔力操作のみで面白いように狩り取れてしまう。それでも 1000を超えてくると戦闘も中々、終わりが見えてこないのも事実である。
当然、カイトの仲間達もまた戦闘を繰り返すたびに彼等の武器も悲鳴を上げてくる。その度の彼等の目の前に武器が飛んできて持ち替えるのであった。古い武器は地面に刺して置く。後で回収が簡単に済むために
彼等もまた カイトの背中を見て憧れるのであった。戦場の最前線で 1人で戦闘を行い、仲間達に道標に成るのであった。どれほどの強敵が現れても怯まずに彼等の心の支えでもあった。