商隊
「先程、魔法陣を描いていたと思うのですが どうして そんなにも早く正確に描けるのですか」
「そんなくだらない事を思っている時間があるならば、さっさと風呂に入って飯を食ったら寝ろ 風呂の中で寝るなよ。裸のまま寝かせるからな」
案の定、2人仲良く風呂に浸かると気持ちが良くなって睡魔に襲われて静かに眠るのであった。小さめの空間を作ってやり敷布団と掛布団を掛けてやり、空間を温めてやるとそれだけで深い眠りに付いた。翌朝になり、カイトの掛け声で飛び起きる。
「さっさと起きろ、いつまで寝ている積りだ。ここは、森の中なのだぞ」
ガバットと起きるも何も着けていない事に気が付く、1度ならず、2度も全裸を見せてしまった事を悔やみながら服を着て 外に出てみると商隊が来ており、彼と話をしていた。と 言うより取り囲んでお願いをしているのであった。遠くの方から冒険者達がカイトを尊敬の眼差しで見ていたり、近寄りがたい雰囲気も醸し出していた。
「カイトさん、お久しぶりです。今は何をしているのですか。もしよろしければ、昔みたいに我々を使ってください」
「貴様がカイトかよ。昔も大儲けしていたのだろう、俺達を使ってよぉ~~少しは、俺にも儲けさせてくれよ」
「それだったら あなたが仕切れば済む事です。俺はこれであなた方との関りを切らせて貰います。
それでよろしいですね。それとこれを渡しておきます」
アイテムボックスの中で作成をした。商隊と商会名簿と使われていた人達の名簿を渡した。彼等もこれほどまでに商人を使っていたなどと知らなかったみたいで驚いてしまっていた。
「最低限、念話でのやり取りをお勧めいたします。全ての商人達に均一に儲かるように仕組んでください。俺の場合は、月単位で金貨2枚~5枚程度しか、貰っておりませんでしたので頑張ってください」
商隊に商会名簿だけでも1万を超えており、商人や見習いまで入れると20万を超えるのであった。
「魔導列車を使うのであれば、毎月 国への支払いは金貨150枚です。それが4列車になりますと金貨600枚を支払ってください。その辺りの資料が此方です。ただし、魔力を与える事が出来ない場合は、更なる料金が増しますのでご覚悟してください。
あと 国の財務官の方には書面で送っておきました。あなた様の名で マキス・イアンフさんの名と商人名を記載しておきましたので 1週間以内に王都の財務所に行って手続きをしてください。問題がありませんね。
いやぁ~ あなたみたいな方が現れて本当に助かりました。彼等の事をよろしく頼みます」
そして 記載されている方々に 一歩通行の念話が届いた。カイトの代わりにやってくれる。商会と商人の名が送るとこの場にいる彼等が崩れた。1人の発言でとんでもない事がおこる事もあると言う事だ。ただの言い逃れにしか聞こえないけど
「ちょ・ちょっと待ってくれ 俺達にアンタの真似など出来る訳が無いだろう。それに王都までどの位かかると思っている。とてもじゃないが1週間で辿り着くなど無理な事を言うなよ」
「なんなら この商隊を王都に送りましょうか。この位の事なら簡単です。それと手続きには、3日以上かかると思いますので覚悟してください。
最低でも念話と転移程度は、出来ると便利ですよ」
彼等からの答えを聞く前に 王都付近にこの場にいる。冒険者も含めた、38名と馬車が10台と馬を送ると 森の中が静かになるのであった。
商隊の彼等が突然に消えてしまった。女性2人は、何が起きたのか訳も分からないでいた。
「カイトさん、彼等は何処に行ったのですか」
「どうして 俺の名を知っている。名乗っていないだろう」
「申し遅れました。私は、・・・」
「名乗らなくていい、貴族のお嬢さんだろう。見たら分かる。俺は、この国との関係を切った。テレスにでもあったら伝えて置いてくれ 元気でやるように それとお前達の! それはいいか!
飯の用意ができている。昨日の残りだが問題が無いよな!」
話の途中から彼女達の腹の虫が鳴くのであった。彼女達は、昨日食べそこなった夕飯を出してやり。ミントは朝から昨日、狩り取ったばかりの血肉とミルクを出して ルージュは俺と同様に簡単なスープ麵で済ませるのであった。彼女達2人は、朝からモリモリに食べるのであった。
普通の夕飯を出したはずなのだが何故だろう。
何なのですの? こんな料理は初めてです。こんなにも大量の料理が私のお腹に入るとは思いませんでした。
そう言えば、聞かなければいけない事があったのです。私のブツブツが何処に行ったのかを私を治す事が出来たのであれば妹も治して貰いたい。
「カイト様、・・・」
「俺は、平民出だ。カイトでいい! それと今後一切、俺に様を付けるな、命令だ。破ればその場で首を切り落とすからな 分かったか」
「知らぬ事とは露知らず、失礼しました。それで私のブツブツは、何処に行ったのですか。掌と足の裏以外は全身に付いていたと思うのですが」
「まず、最初にステータスを出してみろ、俺達に見えない状態でも構わない」
「はい」
自分自身のステータスを回覧すると今までに無かった筈の欄が増えている事に気が付いた。