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ループ! 神にまで上り詰めた男が 次の世界で何を望む。  作者: 御剣 大河
第1章  影の勇者と糞女神
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 囮


「頃合いだな、こんな処でグズグズしていると2回戦目が始まってしまうから逃げるとするか。彼等に役立ってもらうとするか。俺達が逃げ出すまでの時間を作ってくれるだろうよ」


 カイトのエアーカッターが縦横無尽に飛び出すと盗賊達の手や足に当たると大量の血が噴き出すのであった。ルージュは、黙ってカイトのやる事を見ていた。口だしたい気持ちを抑え込んで


「待ってください。彼等をこのままにして置いたら 誰かが被害を受けてしまいます。この場で殺しておいた方がいいと進言します」


「好きにすればいい。森ウルフが30頭ほど近づいてきている。道にもケガ人がいる状態で戦闘が出来るのか。俺はそこまでお人好しでもないから消えるとするか。

 おもしろい物を見させてもらった。感謝する」


「あなた様ほどの実力があれば、30頭など容易いと思うのですが」


「あの肉は、余り旨くないから パスだな! それに俺は、冒険者でもないから他人がどうなっても構わない」


 この国との契約も切れたから 俺が前に出る必要もなくなった。


「カイト、僕がやろうか」


 カイトと言う名前を聞いた途端に カイトの顔をしみじみと見つめるのであった。そして 思い出す。王立学園の1つ上の先輩だと王族や伯爵さまのご子息様たちと仲が良く、多くの噂が飛び交っている人物だと分かった。が 真実を知る事もなかった。


「わかった。お前に任してやるから もう帰って来るな、好きな処にでも行け」


「ごめん、僕が間違っていた」


『その場限りの事を見ないで全体も見てみろ、何手か先までも見ないと我が主に付いて行けないのだぞ。ルージュ』


『私達がお取りになれば、道端で倒れている方々が助かる可能性も出て来るのです。ルージュも人間社会で溶け込みたいのですよね。だったら彼等を見殺しなど出来ないかと思いますが如何ですか』


『ゴメン、僕があさはかだった』


 全てを見ていたみたいに カイトがケガ人の方で無くて 森ウルフと違う方向に向かって走り始めると女性も気が付いて少女の手を引っ張って走り始めるのであった。


「遅い。ガウェイン、この2人を乗せて付いてこい」


 カイトが錬成空間で2人を持ち上げると驚いて手を繋いだまま丸くなる。その真下にガウェインが来ると同時に降ろされて2人を乗せたまま飛び出した。剣の上に乗って木々の間を飛んでいる事に驚くのであった。その間も数頭の森ウルフが迫って来るも彼等を見た途端に頭が切断されてしまい。更なる驚きに変わるのであった。


 完全に夜になると森の奥底から凶暴な魔獣が飛び出してくるも意図も簡単に倒されて行き、姿が消え去るのであった。見た事もない程の凶暴な顔付きで近付いて来たとしても 驚く隙間を与えずに狩り取られてしまうのであった。カイトに


 大きく大回りをして道に出て来ると野営場所に辿り着いていた。着いたと同時に女を振り落としてミントの尻尾に絡みつく。


「この場所で野営場所とする」


「助けていただいて何とお礼を言ったらよい事やら」


「寒くないのか。今は真冬だぞ。下半身丸出しの少女とパンツ1枚しか履いていない女が何を言っている。さっさと服を出して着替えろ

 それとも見せつける積りなら全裸で全て見せてくれても構わないのだがな」


 途端に2人の女性が自分自身の状態を確認した途端に置かれている状態で赤面しはじめてコソコソと木の裏に隠れて着替えだすのであった。緊張の糸が切れると途端に寒さが身にしみ出して木の後ろで催すのであった。その間にカイトが 冬と言う事もあってか、木が乾燥しているために魔法で乾燥させる事もなく。木を1本切り倒して薪の大きさに切り刻み、半数以上をアイテムボックスに中にしまうとそれ以外を薪にして ファイアーボールで火を起こして暖炉を作り出した。


 その脇では、土魔法で浴槽を作り出して壁まで作ってから浴槽に湯を張り、石鹸とタオルを出してやるのであった。着替え終わって出て来てみると様変わりしていた。暗くて寒かった場所が明るくて暖かい場所に変わっていたのだ。火を焚いている場所の近くには、多くの薪が積み上げられており、四角い壁が建っていた。


「着替えて出てきた処、悪いが先に風呂に浸かって身体を温めろ、食事の準備をしておいてやる」


 風呂の浴槽を見た途端に 何処からこれほどの水を取り出したのかも分からずに それをどうやってお湯にしたのかも分からないでいた。その為


「これだけのお湯を何処から 持ってきたのですか」


「魔法で作り出したに決まっているだろう。そんな事も知らないのか。もしかして湯も張れないとか」


 2人の顔に不安が見て取れると 仕方が無くお湯の出る口を作り出して上部に魔法陣を描いてやり、手を添えるだけで熱いお湯が出る仕組みを作り出した。


「真冬だから湯も冷めるのが早い。この魔法陣に手を添えれば、熱い湯が出て来る。それで身体を温めてから身体を洗ったら2人で出てこい。いいな」


 カイトが簡単に行った事なのだが 2人からすると飛んでもない事を見ているみたいであった。魔法陣を描くだけでも数時間も時間が掛かる処を一瞬で書いてしまい。発動までもが簡単でスムーズに行えてしまう事に驚くのであり、それ処か 自在に熱いお湯が出せる魔法陣がある事に驚くのであった。






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