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ブリーディング日記(腐)  作者: 百澤舌莉
7/20

2日目(4)

開いてくださり、心より感謝いたします。


「ほう、これはレアだなぁ。」


 箸を持った手を顎に持ってい気、香織はそう呟いた。


「香織にはどう映る。

 あれは、前々から優くんを狙っていたように見えるか。」


「あー。そう言われれば、そんな気もするような。

 てか、そこまで考えてないよ。 優くんが色んな人と仲良くなっていいじゃん。」


「いや、いいんだよ。友好関係を広げることはとてもいいことなんだ。」


「でしょ。」


「でも、あの空気に呑まれでもしたら……優くんが、優くんじゃなくなってしまう。」


「いや、優くんは優くんだよ。ただ成長したってだけで、」



「はっ!? もしかしたらこれは関係を深めるためのイベの可能性が……!?

 いつも一緒の、拓人との関係を深めるためのイベ、神イベ。 これが、」


 興奮が絶頂に達し、サンドイッチを天高く掲げる。


 それと同時に、頭に衝撃が。


「やめろ。すぐにそっちに持っていくな。」


「だからと言って、チョップしないでよ。

 これ以上馬鹿になったらどうすんだよ。」


 頭を自分で撫でながら、熱くなった気持ちを抑える。



「いや香織、そっちってそっちじゃないし。ただの友情ドラマだろ。」


「だから、フィクション、そっちに持っていくなってこと。」


「ごめんて。……じゃあ、この説は薄いとして。 じゃあそういうことじゃん。」



 私は急いで残りのサンドイッチを口に放り込み、お茶で流した。


「プハァー。んじゃ、行ってくる。」


 香りのため息を後ろに、優くんに話しかけながら駆け寄る。


「ねえ優くん、面白そうなドラマ見つけたんだけど。」


 なんか話してたっぽいけど、優くんはすぐに振り向いた。


 その顔は少し輝いて見えた。


(いや、可愛いかよ。)


「あ、菜緒さん。」


 なんとなく居心地が悪くなったのか、彼は去っていった。


(よし、ミッションクリア)


 そこからは、優くんのお弁当に内心涎を垂らしながら、次クールのドラマの話をした。



 近距離でも画がもつ優くんは最強だと思った。


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