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第6話 狼

ごめんなさい、少し遅れました!

ちょっと長いです。

 今夜の宿代を稼ぐべく、俺は城門へと走っている。

 もう空は少し赤い。


 平原に出た。

 目についたゴブリンに向けて駆ける。

 跳び膝蹴り!


「グギャ!?」

 突然のことにゴブリンは混乱する。

 その後は小太刀で棍棒をいなしつつ、ゴブリンが倒れるまで蹴りを入れた。


 そんな感じでゴブリンを3匹ほど倒すと、世界は暗くなり始めていた。

 疲労もあるし、これ以上は危険だと思ったので俺は街に帰った


 見つけた宿屋は朝食付きで1泊460クロス。まあ妥当だろう。


 宿屋でログアウトした俺は、(宿屋など運営の指定する場所以外では、ログアウトすると30秒間無防備なアバターが残される)まだ朝の9時半ということに違和感を覚えた。

 これはゲーム世界と現実世界の時間のズレによるもので、VRゲーム初心者のあるあるらしい。


 ジムで一通りトレーニングをしてきても、12時まで少し時間がある。

 今日は土曜日だ。

 特にすることもないので、サクマのいっていた掲示板を見ることにした。


 なんというか…うん、俺のあることないことが書かれていた。

 いや、それはべつにいいんだ。でも俺が要注意人物のリストに入っていることはいただけない。

 だってまだゴブリンを殴り殺して、サクマに勝っただけだぞ!


 それとサクマについても調べたのだが、なんとやつは、<アイスクリーム>というギルドに所属するに所属する古参の生産者・・・だったらしい!

 生産者のサクマであれだったのだから、戦闘職はどれほど強いのだろうか…


 他にもいろいろ調べていると14時半のアラームが鳴ったので、俺は再び<クロスオンライン>にログインした。


 宿で起きた。宿の朝食は英国式だった。

 べつに不味いというわけではなく、カロリーとボリュームが多かったのだ。

 これから狩りに行く身にはちょうどよい。


 狩りへ行く前に、露店で剥ぎ取り用のナイフとポーションを買った。

 今日はグレイウルフを狩る予定で、グレイウルフの尻尾を剥ぎ取るためだ。

 またポーションは、『ヒール』を掛ける暇さえ無いときのためだ。と、攻略サイトは言っている。


 また、昨日の戦闘などでレベルが上がっていた。

メインクラス 聖職者 レベル11

サブクラス1 ウォーリアー レベル7

サブクラス2 エンチャンター レベル6

合計 レベル24


 聖職者は『止血』、エンチャンターは『アイテムエンチャント』を覚えた。

 どちらも名前の通りの技だ。


 俺は駆け足で草原に行くと、肩慣らしにゴブリンを数体狩った。ゴブリンなどもはや俺様の敵ではない!なんてな。

 昨日買った棒手裏剣の練習も兼ねている。

 森の近くで、今回の目当てであるグレイウルフに遭遇した。

 現実世界でも狼と戦ったことなど無い。


 グレイウルフは走って突っ込んできた。

 近くで見ると予想以上にでかい。俺の胸辺りまである。

 でかい=強い。この世界の常識だ。


 俺は小太刀をクロスしてガードした。


「ガァァァァ!」

「ぐぬぅぅぅ!」

 状況は膠着する。


 しかし、俺の左側からグレイウルフがもう1匹出てきた!

 もとから2匹いたのか、仲間を救おうというのか。


 俺は力を少し弱め、バランスを崩したグレイウルフへ右足で『龍爪』を放つ。

 そして足を戻した勢いのまま、左側からきたグレイウルフへ後ろ回し蹴りを放つ!


「ギャン!」

 予想外の場所から飛んできた蹴りは、グレイウルフにしっかりと入った!

 そのまま小太刀を打ち付ける。

 するとさっきまで俺とせり合っていたグレイウルフが迫ってくる。


「はぁあ!」

 俺はガラ空きの口へ小太刀を突き刺した!


「グォ!」

 熱い鮮血が吹き、グレイウルフが崩れる。

 この小太刀ほんと丈夫だな。


 立ち上がろうとするあとから出てきた方のグレイウルフを滅多打ちにする。

 危ないところはあったが、案外簡単に倒せた。

 しかし、もしグレイウルフがあと2体もいれば厳しかっただろう。


 グレイウルフから尻尾を剥ぎ取った。

 次の獲物を探そうとすると殺気を感じた。(殺気というのは説明しづらいが、五感で周囲の異変を感じて違和感を覚えることだ。と、俺は理解している)

 慌てて飛び退くと森から槍が生えてきた。


「グゥ…」

 すると、森から一回り大きい槍持ちゴブリンがあらわれた。

 このゴブリン…隙がない!

あるグループチャットにて

「ハックション!」

「どうしたんだ?佐久間」

「なんだろう…風邪かな?」

「おいおい、用心しろよ。お前はウチのナンバースリーなんだから」

「うん、気をつけるよ」

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