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第3話 冒険者ギルド

明日から週末まで学校休みになったから少し早く投稿するかも

 10匹もゴブリンを狩ったところで俺は街に帰ることにした。(ゴブリンの死体は角だけを折って放置した。後で狼やスライムがきれいに片付けてくれるらしい)

 命を賭けた戦いの中には、多くの得るものがある。


 クラスのレベルも上がった。

メインクラス 聖職者 8

サブクラス1 ウォーリアー レベル5

サブクラス2 エンチャンター レベル4

合計 レベル17


こんな感じた。

(メインクラスは上がりやすいらしい。また、エンチャンターとウォーリアーの差は後半『パワーアシスト』1回の10分でゴブリンを2体狩っていたからだろう)


 レベルアップにともない新しく『ホーリークローズ』と『ビルドアップ』を覚えた。

 前者は体と装備にカミサマ的な光を纏わせ、幽霊系の存在に少し強くなるらしい。幽霊系…いるのか。

 後者は一時的に筋肉を強化するらしい。魔法ではないからか『パワーアシスト』と重ねがけでき、そうするとゴブリンの棍棒を掴めるくらいに強くなる。


 街に向っている途中でゴブリンと出くわした。コイツ、槍なんて持っていやがる。しかも先端は石だ。


 ゴブリンはリーチの差を知っているのかとにかく距離を取ろうとする。

 なので俺は素早く地面の石を拾うと、ゴブリンに向かって投げた。

 ゴブリンは石を避けるが、その一瞬身動きが取れなくなる。


 俺はその隙に槍の穂先を掴んだ。

 ゴブリンは慌てて槍を引っ張るが、それも俺の予想通り!

 瞬間、俺は槍を放しゴブリンとの距離を詰める。と共に『ヒール』を掛ける。


 ゴブリンが柄で殴ってくるのを膝で受け、『ヒール』の効果が発動する。

 このダメージを受ける前に『ヒール』をかける技術は意外と難しく、失敗すると無駄になってしまう。


 そして俺は左足で前蹴りを放つ。が、これはブラフ。本能的に一歩引いたゴブリンへ左足を軸とした右回し蹴りが跳ねる!


 脇腹にクリーンヒットしたゴブリンは崩れ落ちた。



 無事城門へついた俺は若い兵士に呼び止められる。


「そこの冒険者の方」

「なんだ?」

「シャワーを浴びてください」


 俺は汗とゴブリンの獣臭で確かに臭い。

 城門のシャワーは水だった。狩りのあとの身体に心地よい。



 シャワーでサッパリした俺は冒険者ギルドへ来た。(<クロスオンライン>にはこの手のゲームによくある冒険者のランクシステムなどは無く、国が運営する害獣やモンスターの駆除の拠点という位置づけらしい)


 案内に従って列に並ぶ。

 熟練の雰囲気を醸し出すNPCのおっさんに当たった。

 俺にはわかる。このおっさん…相当強い。動きはゆっくりだが常に相手を観察している。

 なぜこんなところにいるんだろうか。


「にいちゃん何持ってきたんだ」

「ゴブリンを11匹狩ってきたぜ」

「ほお」


 それっきりおっさんは無言でゴブリンの角を数え始めた。

 ずっと立ちっぱなしも暇なのでダメもとで話しかけてみる


「なあおっさん」

「なんだ」


 いちおう話は聞いてくれるらしい。


「おっさんなんで受付なんかやってるんだ?おっさん強いだろ」

「人手が足りないからだ」


 そうか、3万人がログインするとそんなこともあるのか。

 それにしてもこのゲームのAIはよくできている。言葉はほとんど定型文だが、細かい動作や設定に凝って面白い。


「ゴブリンの角11本確かに、100クロス銀貨11枚でいいな」

「おう、ありがとう」


 今更だが、この世界の貨幣は1クロス銅貨、100クロス銀貨、10000クロス金貨の3種類だ。

 100クロス銀貨は別名ゴブリン銀貨とも言われているらしい。

 大きな板に書いてある相場によると、狼こと「グレイウルフ」は300クロス。兎こと「ホーンラビット」は200クロス。スライムは70クロスだ。


 小金持ちになった俺は、噴水広場の露天へ向かった。

なお、「ビルドアップ」と「パワーアシスト」を重ねても普通の人はゴブリンの棍棒を掴めません。

動体視力と度胸とタイミングが必要です。

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