16・封印解除(第一段回)
突然の仲間の出現(こんな予定じゃなかったのに!!)
レイがブラウンウルフを対象にレベル上げをして一時間ほど、
「突然だと驚くぞ...。」
「キュイーー!」
順調にレベルは上がり続ける。
普通はレベル5位で違うフィールドに移動するものだが、
何故かウルフ系モンスターが沸き続けたからだ。
「頭の上が気に入ったのか?」
「キュイ!♪」
これはモンスターホップAIにまたまたエラーが大量に発生したからである。
もちろんレイには知ったこっちゃない。
嬉々として狩り続ける。
そして...総合ウルフ×40の撃破の末にレイは、
レベル10に到達した。
『着装備者、以下マスターと認証します。』
『マスターの一定の成長を確認しました。』
『古代神竜[龍]シリーズの封印解除(第一段回)を開始します。』
『.........完了しました。』
『続いて、解除されたシステムにより天神竜を解放します。』
『.........完了しました。』
これに狼の群れを退けた直後のレイは驚いた。
「な、なんだ!?」
アナウンスが流れたと思ったら、絶華が震え始める。
次の瞬間、天昇龍・絶華は...弾けた。
絶華からコード(幾何学模様の羅列)が溢れだし、一定のスピードで流れ出す。
それらは、空中に巨大な魔方陣とある生物を形造る。
魔方陣の断片的なフラッシュと共にそれは飛び出した。
「キュイーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
「目がー!目がー!ぶふぁっ!」
強烈な閃光をくらいおきまりのフレーズを言うレイに白っぽい物が顔面に突っ込んできた。
すわっ敵かっ! と思ったが何か違うようだ。
モコモコした何かはおでこあたりでごそごそやっていると思ったら、頭の上に落ち着いた。
恐る恐る頭の上を見る。
そこには...プラチナに輝く産毛を纏いクリクリっとした大きな金の眼を向けてくる、愛らしい幼竜がいた。
プラチナの幼竜、ああ、抱き締めて寝たい...(叶わぬ願望)