異世界-宿泊場所決定?
「ここなんてどうでしょう?」
「ちょっと待てよ。うーん...そこは駄目だ。俺とエルがお金を余分に取られる」
「またダメですか」
さっきからこんな感じで俺が能力を使い宿に止まった時バッドエンドが起きるかどうかを調べている。どうやら、能力は俺が右目に意識を集中させれば簡単に発動するようだ。また、バッドエンドかどうかは俺のさじ加減で決まるようだ。俺が少しでも不幸と思うことがあった場合はバッドエンドとなるらしい。
「次はここです!ここはどうですか?」
「ちょっと待てよ...」
そう言って俺はまた能力を発動させる。
すると、夕食にかなり強めの睡眠薬を盛られエルが宿の男共に襲われる映像が見えた。
「ここだけは駄目だ!絶対に駄目だ!」
「どうしたんですか?そんなに強く否定して。どんなバッドエンドが見えたんですか?」
「それは...流石に言えない...」
「どうしてですか?教えてくださいよ!」
そう言って俺の腕にしがみついてくるエル。
-やめろ!-
さっきの映像で生々しいエルの裸体を見ていふ俺はつい想像してしまい赤面する。
「だから言えない...」
「もう!仕方ありませんね」
そう言って俺の腕から離れてくれる。
「では、あっちの小さな民家はどうですか?」
「あれか...ちょっと待てよ。...お!あそこは特に何も見えないから大丈夫だ!ここなら、金も余分に取られないし料理に薬を盛られることも無い!」
「そうですか!じゃああそこで決まりですね!...?料理に薬を盛られる?...」
-しまった!つい口に出してしまった!-
「それはどういうことですか?そんな結果はさっき言いませんでしたよね!もしかして、言えないって言ってた時の結果ですか!薬を盛られてどうなったんですか!?」
-あ、これ言わないと言うまで聞いてくるやつだ...-
「えーと...エル耳かせ...」
「はい?わかりました」
そこで俺はさっきの映像をエルに耳打ちする。すると、彼女はみるみる赤くなっていく。
「それは...その...ありがとうございました...助けてくれて...」
「いや...どういたしまして...」
気まずい...
「?ちょっと待ってください!てことは淳二さんは私の裸を見たってことですか...?」
「それは...その...まぁ不可抗力というか...なんというか...」
「...見たんですね」
「.....はい...」
「淳二さん歯を食いしばってください」
「え!?でも...その!綺麗だったぞ?!」
「!?!?」
そのあと俺はおもいっきり殴られた。