LXXⅦ 卍 まるでまともななろうユーザーのごとく物申してみる 卍
最近のエッセイランキング見てて感じたことをいろいろ。
よく言われるテンプレについて…テンプレってラノベだとネガティヴな言葉だけど、結局「食材」なんですよね。
その食材の旨さを引き出せるのは料理人たる作者の腕しだいとなる……はずなのだが。
テンプレを「お約束」と言い換えることでイメージも変わろう。
物語、とくに大衆向け娯楽作においては「お約束」が重要なのだ。それを丁寧に踏まえなければ、物語は「読者が求めるリアリティー」を失ってしまう。
具体的なタイトルは避けたいのでたとえば『TIGER & BUNNY』という作品があったとしよう……主人公のたたずまいからして「バディヒーロー物」だ。だが肝心の「ヒーロー」としてのお約束がいろいろと抜けてたため、「パトレイバー」か「傷だらけの天使」がやりたいのか?っていう中途半端なバディ物に終始してしまった。
これは「お約束」をこれでもかというくらい丁寧に積み重ねているマーベル映画と比べてみれば、一目瞭然だ。
「お約束」とは、作り手が読者視聴者に「ちゃんと分かってますよ~」と安心させるためのシグナルなのだ。
プロならたいがい苦もなく盛り込めるものだけど、最近のアニメは、奇特なプロットを錬るあまりそういう基本がおろそかになり、結果「これ何したいのん?」て首をひねりたくなる作品が散見される。
そして「なろうテンプレ」とか称して批判されたりするそれも、たしかに「お約束」とはちょっと違うんだ。だってなろうテンプレは、かつての読者が、楽しかった記憶を追体験するために書いてるんだもの。楽しい物語を作るための素材じゃなくて、消化不良の排泄物みたいなもん。そりゃ文句もいわれるわさ。
さてなんでこんなことをクドクド述べたかというと、現在筆者はテンプレっぽい物を書いているからなのだ。
いやもう久しぶりに一日一万字以上のペースで、いくらでもダラダラ転がし続けられるんじゃないか、と言う代物。 こんだけたくさん書いちゃったからには近々発表するかもしれないけど、そのまえに偉そうなこと一席ぶつとはデカく出たな俺。