LXXⅤ 卍 明晰夢 卍
たまに異常に鮮明に夢を覚えてることがあるんだけど、この前なんか映画【AKIRA】に出てきそうな都会の橋の欄干を渡ってたんですよ、なぜか。
そして渡りきった岸壁になぜかテレビとHDビデオが置いてあって、そのテレビに映ってる番組見た自分はすかさず録画ボタンを押したんですよ……それから眼が醒めたんですが、あまりにもリアルな夢だったので「え?夢?それじゃ録画したあの番組観れないの?」って愕然としたくらいなんですわ。しかも肝心の番組はぜんぜん覚えてない。
しょっちゅう見るのが模型屋さんを捜す夢なんだけど、いつも同じ店……ひとつは広い駅前道路に面した2階建てガラス張りの店で、螺旋階段がある。もう一軒は国道から逸れた林の中で、中国式の雑居ビルの中にある倉庫みたいな店……この二軒にひたすら行こうとするのだが、どうしても辿り着けないのだ。なぜか夢のなかでまんがチックな地図まで展開してて、群馬と埼玉の境あたり……熊谷近辺だと分かっている。なのに辿り着けない。
あまりに何度も見るので、一時はその店は実在するとなかば信じてた。
パターンはいつもサイバーパンク的な都市の底辺を徘徊し続ける、というものなのだが、はてさていったい潜在意識の何がそうさせるのやら。
こどものときの記憶もあやしい。
実家の近所にはオープン前に遺棄された自動車教習所の跡地があった。ススキの生えた川沿いだった。よくそこで遊んだのだが、後日親に聞いてみると、近所にそんな場所はない、という……。
ま、たしかに、自動車教習所にバンクコーナーなんかないわな、考えてみると。でもあのひび割れたアスファルトのの様子は鮮明に覚えてるんだわ……。
アレも夢が作り出した架空の遊び場だったのか……。
小学校低学年時代の遊び場とかは、とかく夢と現実の境目が曖昧のようで、中学になってからその場所に行こうとすると、それまではハッキリ覚えていた道順が急にぼやけたり、無くなったのか、最初から存在してなかったのかハッキリしないことが多々ある。ドラえもんに出てくる土管が3本積み上げられた広場みたいなところ、と言えば「ああそういえば近所にあったよね?いや本当にあったっけ?」と首を傾げる人もいよう。草むらに埋もれた錆びた鉄道跡とか……たしかにあった気がしたんだけど、これは「原風景」というヤツなのか。
あの記憶の食い違い具合はじつに奇妙だが、妙にファンタジー的で嫌ではないんだわ。




