LXXIII 卍 日本アカデミー賞 卍
優秀な日本映画を称賛する祭典、日本アカデミー賞の結果が発表されました。話題になってるのは【新聞記者】。自意識過剰な東京新聞記者イソコちゃんの半自伝映画である。観てないけど。ちなみにライバルは【キングダム】と【跳んで埼玉】。その三作のトータル興行収益を一作で稼いだ【天気の子】は特別賞留まりである。
この結果に釈然としない方は大勢いるようですが、でも映画業界なんて昔っから反体制ですからねえ……映画でもお歌でもアーティストたるもの、そうでなくちゃという気もするし、わからねえな。
でもレコ大と同じく、うさんくさい結果を披露して権威を失墜したのは間違いないでしょう。誰だって「あんなもんテレビ局と大手広告会社とプロダクションが結託して回してるだけじゃん」ぐらいは言う。
実情は知るよしもないけれど、そんなごっこ遊びに終始せざるを得ないくらいに、しがらみでがんじがらめなのが日本の社会なのでしょう。個人の才能の発露を待っていられる余裕のない商売関係のオトナたちが「だってしょうがないじゃん」とかいいながら段取りとトロフィーだけ用意して、肝心の『作品』はてけとーに選んでしまう。
そこにわれわれ民草の入り込む余地はない。結果として釈然としないモヤモヤだけが残る。
反体制でもがっつりシステムに取り込まれている。
日本の文化的な死に至る病というか。
それにしても各賞とも5つのタイトルが選ばれてるってのはいかがなもんでしょう?小学校の演劇で「かわいそうだからみんな主役やらせてあげる」ってのと変わりないですよ?アレじゃあ貰うほうだって有難みないよね。