表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/82

ⅩLⅥ 卍 おたくとしてあること 卍

筆者にとって人生の大きな謎のひとつ……それは「萠キャラの隆盛」だったりして!


『戦闘美少女の精神分析(斎藤 環/ちくま文庫)』によると、おたくとマニアの違いは、広く浅い知識による仲間同士のコミュニケーション達成力と、自分の好きなありとあらゆるコンテンツに性的要素を持ちこむことなのだという。


 マニアという人種は一本気で欲望に忠実なあまりしばしば社会規範も無視するし(鉄オタの一部とかね)、自分本位で同好の士にさえ素っ気なく、それに、切手とかモデルガンに欲情はしない。基本的には。


 「おたくだって反社会的だろ、え?」という意見もあろうが、たしかに一部モラル低めの人もいるだろうけれど、そんなのは一般人口における犯罪指向者の割合と変わらないだろう。コミケでおとなしく列に並んでるあの人数見てよ!ほとんど虫も殺せない人ばっかりだから。


 「あらゆるコンテンツに性的要素を持ちこむ」というのはまさに、ハイその通りで御座いますごめんなさい、というほかない。

 同人誌による二次創作、実在する事物の女体化(三国志の英傑から兵器まで)をはじめとして、とにかく「ヒロイン」の存在なくしては、なにも始められない。

 「広く浅い知識」ということには異論もあろうが、基本的におたくの知識ってググったり既存の本を漁ることで得られる範疇だから(それ以上、学術的に探求し始めるとマニア化する)間違ってはいないのだろう。

 そしてその知識は仲間を求めることに全振りされる。「ねえねえボクこんなこと知ってるよ!」というアピールからの、お互い知識出しっこによる、ある種のコミュニケーション達成…… それがおたくという人種だ。

 ミリタリーガンダムまんがアニメ声優エトセトラ……なんでもいい。


 なんでも良かったのだが、

 最近、ここ10年あまり極端化しているのがその「ヒロイン」という要素。もはや「なんでもいい」ではなくなってる。

 まずSFが切られ、ロボットも切られ、複雑なプロットも切られ、大人もいなくなり、残ったのは10代の女の子。

 「性的要素を持ちこむ」ばかりが先鋭化しちゃっている。


 とにかく、なんでもかんでも女の子ありき。

 女の子しか出ないアニメをはじめとして、マジンガーZに聖闘士星矢やキン肉マンまで女の子。アニメ【グリッドマン】が評判いい、というのでくぐってみれば「○○ちゃん可愛い」という感想文ばかり。


 そのくせ……おたくというのは基本的にリアルな女性が苦手。苦手と言うより憎しみの対象である。だって大半は一生縁がないんだから。

 そしてついに、女の子大好きなのに同時に大嫌いというねじれを正当化するため、「男関係皆無の聖処女的ヒロイン」という 実在しない抽象概念的生物を作り上げるに至った。あえて「処女」と付け足したのは、ソレこそ(やたらこだわる割に)一生本物に出くわすことのない抽象概念でしかないからだが。


 最近、女性声優の男性関係とか、はたまたアニメキャラの非処女発覚まで本気で逆上して叩くのは、そのユニコーンみたいな生き物をおのれの世界基準に制定しているためでしょう。

 その基準に依ると女の子に人格はいらない。想定外の人間性を発揮する(かもしれない)意思など自我を脅かす危険物でしかない。

 主人公全肯定の奴隷がヒロインと化すのも当然の流れでしょう。

 しかも、(恐ろしいことに、とあえて言うけど)ボーカロイドやバーチャルユーチューバーといったココロミによって、生臭さ皆無の清楚健全ヒロインというファンタジーを実存化させようとしている。


 悲劇的なのは、そうして完璧なヒロイン像を構築しながらも、やっていることはポコチンが発する欲求に忠実な行為でしかない。

 結果ねじれは二重三重に重なり、欲情しつつ自分をインポテンツにしようという、きわめてエクストリームな自己学習を実践している。


 「え?そんな面倒くさいことになってるもんか」と言う人もいようが、この現象ってべつに不思議でもなんでもないんです。

 創作を試みた方なら分かるはず。

 描き始めは性的要素として設定したはずのヒロインにいつしか思い入れが生じて、えげつないことをさせられなくなっちゃうこと、あるでしょう?

 そんな事態に陥ったら、思い入れのないサブヒロインを別枠として登場させる。

 そんなふうにしてキャラがどんどん増えていく。



 いまどきのおたくさんたちのあいだで起きていることは、構造は同じなんだけれど、たぶんキャラに対する没入が極端すぎて、もはや「それ想像の産物だから」なんて定番のツッコミ程度では心が折れないレベルになっているのじゃなかろうか。



 日本人は全般的にナイーブ化している。昔は当たり前にあった映画ドラマアニメバラエティ番組のヌードシーンは忌避され、そしておたくたちは聖処女を求める。

 それでも不思議と漫画とラノベだけは、相変わらず過剰なエロシーン満載ですが、たぶんそこだけは「下位互換」……上記の「思い入れのないサブヒロイン」の掃き溜めと見なされているためでしょう。


 さてわたくしはなんでこんなことを力説するかというと大事なことを述べるためなのだが長くなったので続く。ていうか続きあるかどうか分からない。(←え~?)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ