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ⅩⅩⅩⅤ 卍 日米 三浦友和 対戦 卍


 【葛城事件】ていうすっごい後味わるい映画観て。

 三浦友和演じる昭和のお父さんによって家族が崩壊してゆく話なんですけれども。

 とても生理的に嫌なのが、その団塊ジュニアなお父さんがことあるごとに吐き出す「その場では」もっともらしく聞こえるセリフ。

 その小賢しさの案配がじつに他愛が無く、特別酷い文言でもない、ぶっちゃけてしまうと「我々くらいのレベルの人間がその場しのぎで吐きそうな言葉」ばかりなのです。

 そしてそれらすべてのセリフが薄っぺらく響く。


 それがちょっと、身につまされるというか。


 ちょっとした独善、それに共感の欠如が重なってひとつの家族が崩壊にいたる。その課程のどれひとつ取っても、なんら特別ではない日常の風景でしかないのです。中華レストランでのお父さんの暴虐な振る舞いなど、ほんの少し荒んだ家庭なら「あるある」感満載というシーンばかり。

 

 つまり長男の自殺、次男の通り魔殺人、奥さんの痴呆化に至る流れは、「ごく普通の家族」に内在してるのだ、と、この映画は言っている。


 このお父さんを演じる三浦友和の怪演と、田中麗奈のきちがい人権活動家がじつに……なんと言うか嫌なんだけど眼がはなせないグロ画像のようで、妙なテンションが上がる。


 もうひとつ挙げるとこの映画、活字媒体ではかえって難しくなりそうな微妙な人間の動きがうまいと思います。へたな小説家なら心像風景をダラダラ書き連ねてしまいそうなところをさらっと画ける、動画ならではの利点ですね。

 映画でモヤモヤしたい人にはお勧めです。



 そしてその二日後。

 今度は【インクレディブルファミリー】を鑑賞。

 吹き替え版のお父さんは三浦友和。

 やはりダメパパ(後半挽回)

 

 演技の幅が素晴らしいですね。【さよならジュピター】でゼロGセックス披露したときは死兆星が見えましたけど、【アウトレイジ】あたりから妙に味が出てます。


 しかし今回はイラスティガールが主役(CMでは赤ちゃんばかり押し出していますけどね……)。

 前作では海岸に命からがら這い上がった息子に「よく頑張ったわね!」とか言わせたり【アイアンジャイアント】のママといい監督のブラッド・バードって変態かな?と思ってましたが、ポリコレ地獄の風潮に乗っかってまんまとこんな映画をこさえてしまう監督はやっぱりヘンタイでした(褒めてる)


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