ⅩⅦ 卍 犯罪と人種 卍
ドラマ【クリミナルマインド】。FBIのプロファイリングチームが犯罪者を追う基本1話完結ドラマですが……観てると1シーズン2クールのほぼ9割で犯罪者は白人男性なのだ。
女性犯罪者が登場するのはシーズン中盤のテコ入れで「意外な犯人像」という場合。黒人が犯人の場合はたいがい過去の虐待がクローズアップされる。
これは興味深い。
そんなドラマが12シーズンも続いてるのだが、自分が知るかぎりいままで「おれらばっかり異常性欲者やソシオパス扱いするのは差別だ!」という声は上がってないのだ。
90年代よりウーマンズリブ運動や黒人地位向上協会が勢いを増すにつれて、白人男性はだんだん肩身が狭くなってきた、という背景はあるものの、それでもナチュラルモンスタークレーマーの国で、「変態性欲者やイカれた殺人鬼は白人」というテンプレートに異議を唱える声がほとんど無いんです。
これはつまり当の白人男性を含めて「まあしょうがないね、ホントのことだもん」と認めちゃってるに等しいのではないでしょか?
だけどその社会的重圧、基本白人男性を「悪」と見据えたさまざまなポリティカルコネクトネス(人種的配慮やセクハラ)によるストレスはあり、その不満が結実したひとつの例がドナルド・トランプ大統領爆誕だったと言えるでしょう。ジョン・ウェインばりに古典的な「頼りになる大人の白人男性像」に回帰しようとした。
どうやら失敗したご様子ですがww
それでもKKKや全米ライフル協会は元気だし、最近ではMUFONの偉い人が
「真実として、この世界はすべてヨーロッパ人とアメリカ人によって作られたのだ」
と言い切ってます。
これも白人(男性)という意味でしょう。そういう優生論の持ち主がフェミニストとは思えませんからね。日本なんか世界史に寄与したことなんか何もないから幾ばくかの妥当性は認めますが、でもわざわざ胸張って言うことじゃない。
一昨年NHKで放送されたオリバー・ストーンのドキュメンタリー「もうひとつのアメリカ史」では、さいごに現代アメリカをスターウォーズの帝国軍にたとえてましたが、去年トランプを支持してたホワイトトラッシュも「俺たちゃ帝国軍だイェーイ!」とまったく同じこと言ってましたし、かの国はホントにナチスが大好きなんですよ……ヒストリーチャンネルやナショジオTVでやってる番組の1/3くらいはナチスネタですからねえ。
あの国はやっぱヤバイですよ。
ただ、そのヤバさの根源は見極めたいです。
「白人嫌い」で終わったらただのヘイトですからね。ゆっくりやってみたいと思います。